メメント・モリ

(めめんともり)

メメントモリ

(もんくをいっているうちに)

文句を言っているうちに

(いちねんがおわってしまったら)

一年が終わってしまったら

(かなしみさえもわいてこないでしょう)

悲しみさえも湧いてこないでしょう

(うわさばなしをしているうちに)

噂話をしているうちに

(じんせいがおわってしまったら)

人生が終わってしまったら

(にくしみさえもわいてこないでしょう)

憎しみさえも湧いてこないでしょう

(むいみなことはひとつもないけれど)

無意味なことは一つもないけれど

(きのぬけたさいだーみたいなのもやだ)

気の抜けたサイダーみたいなのもやだ

(はじけるようなよいんのまんなかで)

弾けるような余韻の真ん中で

(さいごのいちにちをむかえたい)

最後の一日を迎えたい

(ふりしぼるようにいきなければ)

振り絞るように生きなければ

(いのちはつかいきらなければ)

命は使いきらなければ

(あいならばつたえぬいていかなければ)

愛ならば伝え抜いていかなければ

(ぬけがらのようなひびをただ)

抜け殻のような日々をただ

(つきやぶるように)

突き破るように

(けっきょくのところ)

結局のところ

(ぜつぼうにしがみついていたのは)

絶望にしがみついていたのは

(ほかのだれでもないじぶんじしんだろう)

他の誰でもない　自分自身だろう

(けっきょくのところ)

結局のところ

(こうかいにまよわせてたのは)

後悔に迷わせてたのは

(ほかのだれでもないぼくじしんだよ)

他の誰でもない　僕自身だよ

(かなしくてうたいはじめたひのこと)

悲しくて歌いはじめた日のこと

(うれしくてうたいつづけたひのこと)

うれしくて歌い続けた日のこと

(むきあってくれるあなたがいること)

向き合ってくれるあなたがいること

(いつかうたいおわるひがくること)

いつか歌い終わる日が来ること

(ゆりかごのなかでみた)

ゆりかごの中で見た

(ゆめとさいごのひかりをつなげる)

夢と最後の光を繋げる

(かたちにならないゆううつだとかを)

形にならない憂鬱だとかを

(こなごなにできるおとをさかせられるように)

粉々にできる音を咲かせられるように

(どんないきものもはじまりとおわり)

どんな生き物も始まりと終わり

(ふたつのあいだでかことみらいをもち)

二つの間で過去と未来をもち

(いまだけをいきるかこにはいきられず)

今だけを生きる　過去には生きられず

(みらいはあいまいでいまだけをいきる)

未来はあいまいで今だけを生きる

(ただよくなるようにただよくなるように)

ただよくなるように　ただよくなるように

(いつかはちるものだとしってた)

いつかは散るものだと知ってた

(それでもさきたいとねがった)

それでも咲きたいと願った

(ひとのゆめがはかないのだとすれば)

人の夢が儚いのだとすれば

(そのとおりなのかもしれない)

その通りなのかもしれない

(ただ、どこまでなのかときかれれば)

ただ、どこまでなのかと聞かれれば

(どこまでなのだとこたえる)

どこまでなのだと答える

(しんぞうがいのちをうちならすかぎり)

心臓が命を打ち鳴らす限り

(ふぶきのようなくのうをただかきわけるように)

吹雪のような苦悩をただかきわけるように

(うれしくてうたいつづけてきたこと)

うれしくて歌い続けてきたこと

(むきあってくれるあなたがいるきょう)

向き合ってくれるあなたがいる今日