ビジネス文書速度部門22

(えどじだい、にほんかくちからひとがあつまるえどには、)

江戸時代、日本各地から人が集まる江戸には、

(それぞれのちほうのしゅうかんがこんざいしていた。)

それぞれの地方の習慣が混在していた。

(それでもおおきなこんらんはおこらず、)

それでも大きな混乱は起こらず、

(２６０ねんもせかいゆうすうのとしとしてさかえた。)

２６０年も世界有数の都市として栄えた。

(このりゆうに「えどしぐさ」という、こうどうきはんをあげるひとがいる。)

この理由に「江戸しぐさ」という、行動規範を挙げる人がいる。

(えどしぐさのだいひょうてきなものには、ひとごみのなかでたにんにあしをふまれたとき、)

江戸しぐさの代表的なものには、人ごみの中で他人に足を踏まれたとき、

(ふまれたがわもうかつだったとあやまる「うかつあやまり」がある。)

踏まれた側もうかつだったと謝る「うかつ謝り」がある。

(また、あめのひにせまいどうろでひととすれちがうさい、)

また、雨の日に狭い道路で人とすれ違う際、

(かさをあいてとはんたいがわにかたむける「かさかしげ」もゆうめいだ。)

傘を相手と反対側に傾ける「傘かしげ」も有名だ。

(これらは、あきんどのおこなっていたさほうが)

これらは、商人の行っていた作法が

(いっぱんてきにひろまったものといわれている。)

一般的に広まったものといわれている。

(さいきんは、えどしぐさがざっしでしょうかいされたり、)

最近は、江戸しぐさが雑誌で紹介されたり、

(どうとくのじゅぎょうできょうざいとしてかつようされたりしている。)

道徳の授業で教材として活用されたりしている。

(これは、しゃかいぜんたいのまなーやりんりかんのていかにふあんをいだくひとが、)

これは、社会全体のマナーや倫理観の低下に不安を抱く人が、

(ふえたためである。)

増えたためである。

(ｔｐｏにおうじたしゅういへのきくばりは、しゃかいではたいせつなことだ。)

TPOに応じた周囲への気配りは、社会では大切なことだ。

(ひとは、こまったときに「おたがいさま」とくちにしてきづかうことがある。)

人は、困ったときに「お互い様」と口にして気遣うことがある。

(このことばには、にんげんかんけいをたいせつにしてきたにほんじんのきしつがかんじられる。)

この言葉には、人間関係を大切にしてきた日本人の気質が感じられる。

(せんじんたちがつちかったにほんのよきかんしゅうをみつめなおすことで、)

先人たちが培った日本のよき慣習を見つめ直すことで、

(へいわでよりやさしいしゃかいがつづいていくにちがいない。)

平和でより優しい社会が続いていくに違いない。