アイアルの勘違い

(「ねえどんなこいしてんの？」)

『ねえ　どんな恋してんの？』

(かんせいのないしつぎおうとう)

完成の無い質疑応答

(はい、からぶってる)

灰、殻振ってる

(いつもどっかしてんだよ)

何時も読過してんだよ

(こんやべっどのすきまを)

今夜　ベッドの你間を

(はいてやぶいためしものを)

穿いて破いた召し物を

(ぬえそうもないじょうたいで)

縫えそうもない状態で

(ぼくはふれる)

僕は狂れる

(ああ！みなもうなんてこたないでいねい)

嗚呼！　皆　もうなんてこた無い泥濘

(ぎまんじまん「こうぜんとろうしてやったよ」ってさ)

欺瞞　自慢　『公然と弄してやったよ』ってさ

(ふがいないいがいないやいやいいうなら)

腑甲斐無い　以外無い　やいやい云うなら

(もうどんなしょうでもあげる)

もうどんな賞でもあげる

(あいあるかんちがいをしたかっただけなのよ)

愛ある勘違いをしたかっただけなのよ

(あいあるかんちがいをあいあるかんちがいを)

愛ある勘違いを　愛ある勘違いを

(あいあるかんちがいをしたかっただけなのよ)

愛ある勘違いをしたかっただけなのよ

(あいあるかんちがいをしたかっただけなのよ)

愛ある勘違いをしたかっただけなのよ

(「ねえそんなこいしてるよ」)

『ねえ　損な恋してるよ』

(「あいされかたわかんないの？」)

『愛され方解んないの？』

(あるそでからぶってるくせに)

有る袖　空振ってる癖に

(こうしゃくしてんなよ)

講釈してんなよ

(こんやべっどのすきまも)

今夜　ベッドの你間も

(はいてぬらしたことばも)

吐いて濡らした言葉も

(うめようもない)

埋めようもない

(だいたいでぼくはいきをすう)

代替で僕は息を喫う

(うざいやもうなんのいみもないめーでー)

鬱陶いや　もう何の意味も無いメーデー

(じがひだいそのばんのうかんでみっかみばんのんでんな)

自我肥大　その万能感で三日三晩呑んでんな

(ふがいないいがいないいないばあすんなら)

腑甲斐無い　以外無い　いないばあすんなら

(もうらんでぶーでころしたげる)

もうランデブーで殺したげる

(あいあるかんちがいをしたかっただけなのよ)

愛ある勘違いをしたかっただけなのよ

(あいあるかんちがいをあいあるかんちがいを)

愛ある勘違いを　愛ある勘違いを

(あいあるかんちがいをしたかっただけなのよ)

愛ある勘違いをしたかっただけなのよ

(あいあるかんちがいをしたかっただけなのよ)

愛ある勘違いをしたかっただけなのよ

(「ねえまだこいしてんの？」)

『ねえ　未だ恋してんの？』

(ぱんとまいむみたいなしつぎの)

パントマイムみたいな質疑の

(おうとうくすぶってる)

応答　燻ってる

(いつまででもかんぐってる)

何時まででも勘繰ってる

(こんやべっどのすきまも)

今夜　ベッドの你間も

(はいてかたしたこべやも)

掃いて片した小部屋も

(もどらないよ。ってけんえんかがぼくをわらう)

戻らないよ。って慊厭家が僕を嘲う

(ふらふらもうなんもかんもがめいてい)

ふらふら　もう何もかんもが酩酊

(いないいない「そうだったわ」って)

居ない　居ない「そうだったわ」って

(ちはいたのはさ！)

血吐いたのは　さ！

(ちがいないきみいがいないやいいったら)

違いない　君以外無いやい　逝ったら

(けつぜんぶせんぷぜんぶあげる)

楔前部　泉布　全部あげる

(あいあるかんちがいをしたかっただけなのよ)

愛ある勘違いをしたかっただけなのよ

(あいあるかんちがいをあいあるかんちがいを)

愛ある勘違いを　愛ある勘違いを

(「あいあるかんちがいをしたかっただけなの」と、)

『愛ある勘違いをしたかっただけなの』と、

(あいあるはかんちがいをしたかっただけなのよ)

アイアルは勘違いをしたかっただけなのよ