メグの晩餐

(わしらはあんたがここにくるのをたのしみにしとるのをしっとるし)

わしらはあんたがここに来るのを楽しみにしとるのを知っとるし

(わしがいままでおぬしのことをわすれたとは)

わしが今までお主のことを忘れたとは

(ひとときたりともおもわぬことだなうぉーれん！)

ひと時たりとも思わぬことだなウォーレン！

(そもそもはおぬしがこのこんらんしたじょうきょうをわれわれにもたらしたのではないか！)

そもそもはお主がこの混乱した状況を我々にもたらしたのではないか！

(たしかにわしのしっぱいじゃったよ！)

確かにわしの失敗じゃったよ！

(わしがきたところじゃあのばかでかいほのおのきのこはせかいのおわりをしょうちょうしとるはずじゃった)

儂が来た所じゃあのバカデカい炎のキノコは世界の終を象徴しとるはずじゃった

(まさかただのおおきなばくだんだとどうやってしることができようか？)

まさかただの大きな爆弾だとどうやって知ることが出来ようか？

(それがおぬしのちなまぐさいたんとうぶんのじゃろうが！)

それがお主の血なまぐさい担当分野じゃろうが！

(もうそれはむかしのようではないんじゃよ)

もうそれは昔のようではないんじゃよ

(しょうじきいうとな、いまのはやりがわしにはさっぱりわからんのじゃ)

正直言うとな、今の流行りがわしにはさっぱり分からんのじゃ

(いまじゃえんかくそうさにむじんていさつそれにでんしなんとかばっかりじゃ)

今じゃ遠隔操作に無人偵察それに電子何とかばっかりじゃ

(こんなくだらんひびよりもすばらしいぞうのほうがわしにはほしい。)

こんな下らん日々よりも素晴らしい象のほうがわしには欲しい。

(いいたいことはよくわかるぞ。)

言いたいことはよく分かるぞ。

(わしも。)

儂も。

(おいおい、どうほうたちよ、そうひかんするでない)

おいおい、同胞たちよ、そう悲観するでない

(われわれはしゅうまつまでかれらとともにそんざいするのだぞかれらはなにもかえることができんのだ)

我々は終末まで彼らと共に存在するのだぞ彼らは何も変えることができんのだ

(そうかんたんにいえるのは)

そう簡単に言えるのは

(あんたのはしっぱいするおそれがないからじゃろ。)

あんたのは失敗する恐れがないからじゃろ。

(ちからぬけよ。ながいことここにいたせいで)

力抜けよ。長いことここに居たせいで

(つかさらがすとれすためとるのをわしはよくしっとる。)

主らがストレス溜めとるのをわしは良く知っとる。

(しかしわれわれがのっていくまでそうじかんはのこってなかろう。)

しかし我々が乗っていくまでそう時間は残ってなかろう。

(そのうえにこれはわしにはみとめがたいがわしはここがひじょうにきにいったんじゃ)

その上にこれはわしには認めがたいがわしはここが非常に気に入ったんじゃ

(めしはうまいし。)

飯は旨いし。

(ふんいきもわるくない。)

雰囲気もわるくない。

(うぇいとれすもな。)

ウェイトレスもな。

(あのきんぱつのこわしにういんくしたとおもうんじゃがどうじゃろ)

あの金髪の子わしにウインクしたと思うんじゃがどうじゃろ

(ちょいとそこのぱいをひときれくれんかの？ありがとう。)

ちょいとそこのパイを一切れくれんかの？有難う。

(そうわれわれはただじっとすわってまっとればよい)

そう我々はただじっと座って待っとればよい

(それはいつでもおきるのだ。わしはしっとる。)

それはいつでも起きるのだ。わしは知っとる。

(じゃな。)

じゃな。

(うむ。)

うむ。

(ああ。なあうぉーれん、それぜんぶたべきれるのかのう？)

ああ。なあウォーレン、それ全部食べ切れるのかのう？