怪人二十面相15

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問題文

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(「おや、しばられているじゃないか。」)

「おや、しばられているじゃないか。」

(いかにも、ほそいきぬひものようなもので、ぐるぐるまきにしばられて)

いかにも、細い絹ひものようなもので、ぐるぐる巻きにしばられて

(います。そのうえさるぐつわです。)

います。そのうえさるぐつわです。

(おおきなはんかちをくちのなかへおしこんで、べつのはんかちでかたく、)

大きなハンカチを口の中へおしこんで、別のハンカチでかたく、

(くくってあります。それから、みょうなことに、ようふくがあめにでも)

くくってあります。それから、みょうなことに、洋服が雨にでも

(あったように、ぐっしょりぬれているのです。)

あったように、グッショリぬれているのです。

(さるぐつわをとってやると、おとこはやっとげんきづいたように、)

さるぐつわをとってやると、男はやっと元気づいたように、

(「ちくしょうめ、ちくしょうめ」)

「ちくしょうめ、ちくしょうめ」

(と、うなりました。)

と、うなりました。

(「あっ、きみはまつのくんじゃないか。」)

「アッ、きみは松野君じゃないか。」

(ひしょがびっくりしてさけびました。)

秘書がびっくりしてさけびました。

(それはにじゅうめんそうではなかったのです。にじゅうめんそうのふくをきていました)

それは二十面相ではなかったのです。二十面相の服を着ていました

(けれど、かおはまったくちがうのです。おかかえうんてんしゅのまつのに)

けれど、顔はまったくちがうのです。おかかえ運転手の松野に

(ちがいありません。)

ちがいありません。

(でも、うんてんしゅといえば、さいぜん、さなえさんとそうじくんをがっこうへ)

でも、運転手といえば、さいぜん、早苗さんと壮二君を学校へ

(おくるために、でかけたばかりではありませんか。そのまつのが、)

送るために、出かけたばかりではありませんか。その松野が、

(どうしてここにいるのでしょう。)

どうしてここにいるのでしょう。

(「きみは、いったいどうしたんだ。」)

「きみは、いったいどうしたんだ。」

(かかりちょうがたずねますと、まつのは、)

係長がたずねますと、松野は、

(「ちくしょうめ、やられたんです。あいつにやられたんです。」)

「ちくしょうめ、やられたんです。あいつにやられたんです。」

など

(と、くやしそうにさけぶのでした。)

と、くやしそうにさけぶのでした。

(そうじくんのゆくえ)

壮二君のゆくえ

(まつののかたったところによりますと、けっきょく、ぞくは、つぎのような)

松野の語ったところによりますと、けっきょく、賊は、つぎのような

(とっぴなしゅだんによって、まんまとおってのめをくらまし、おおぜいの)

とっぴな手段によって、まんまと追っ手の目をくらまし、おおぜいの

(みているなかをやすやすとにげさったことがわかりました。)

見ている中をやすやすと逃げさったことがわかりました。

(ひとびとにおいまわされているあいだに、ぞくはにわのいけにとびこんで、)

人々に追いまわされている間に、賊は庭の池にとびこんで、

(みずのなかにもぐってしまったのです。でも、ただもぐっていたのでは)

水の中にもぐってしまったのです。でも、ただもぐっていたのでは

(こきゅうができませんが、ちょうどそのへんにそうじくんがおもちゃにして、)

呼吸ができませんが、ちょうどそのへんに壮二君がおもちゃにして、

(すてておいた、ふしのないたけぎれがおちていたものですから、それを)

すてておいた、節のない竹ぎれが落ちていたものですから、それを

(もっていけのなかへはいり、たけのつつをくちにあて、いっぽうのはしをすいめんに)

持って池の中へはいり、竹の筒を口にあて、いっぽうのはしを水面に

(だし、しずかにこきゅうをして、おってのたちさるのをまっていたのでした。)

出し、しずかに呼吸をして、追っ手の立ちさるのを待っていたのでした。

(ところが、ひとびとのあとにのこって、ひとりでそのへんをみまわしていた)

ところが、人々のあとに残って、ひとりでそのへんを見まわしていた

(まつのうんてんしゅが、そのたけぎれをはっけんし、ぞくのたくらみをかんづいたのです。)

松野運転手が、その竹ぎれを発見し、賊のたくらみを感づいたのです。

(おもいきってたけぎれをひっぱってみますと、はたして、いけのなかから)

思いきって竹ぎれをひっぱってみますと、はたして、池の中から

(どろまみれのにんげんがあらわれてきました。)

どろまみれの人間があらわれてきました。

(そこで、やみのなかのかくとうがはじまったのですが、きのどくなまつのは)

そこで、やみの中の格闘がはじまったのですが、木のどくな松野は

(すくいをもとめるひまもなく、たちまち、ぞくのためにくみふせられ、)

救いをもとめるひまもなく、たちまち、賊のために組みふせられ、

(ぞくがちゃんとぽけっとによういしていたきぬひもでしばりあげられ、)

賊がちゃんとポケットに用意していた絹ひもでしばりあげられ、

(さるぐつわをされてしまったのです。そして、ふくをとりかえられたうえ、)

さるぐつわをされてしまったのです。そして、服をとりかえられたうえ、

(たかいきのまたへかつぎあげられたというしだいでした。)

高い木のまたへかつぎあげられたというしだいでした。

(そうわかってみますと、そうじくんたちをがっこうへおくっていったうんてんしゅは、)

そうわかってみますと、壮二君たちを学校へ送っていった運転手は、

(いよいよにせものときまりました。たいせつなおじょうさんぼっちゃんが、)

いよいよにせ者ときまりました。たいせつなお嬢さん坊ちゃんが、

(ひともあろうに、にじゅうめんそうじしんのうんてんするじどうしゃで、どこかへいって)

人もあろうに、二十面相自身の運転する自動車で、どこかへ行って

(しまったのです。)

しまったのです。

(ひとびとのおどろき、おとうさまおかあさまのごしんぱいは、くどくど、せつめい)

人々のおどろき、おとうさまおかあさまのご心配は、くどくど、説明

(するまでもありません。)

するまでもありません。

(まずはさなえさんがいくさき、かどわきちゅうがっこうへでんわがかけられました。すると)

まずは早苗さんが行く先、門脇中学校へ電話がかけられました。すると

(いがいにもさなえさんはぶじにがっこうへついていることがわかりました。では、)

意外にも早苗さんはぶじに学校へついていることがわかりました。では、

(ぞくはべつにゆうかいするつもりではなかったのだなと、だいあんしんをして、)

賊はべつに誘かいするつもりではなかったのだなと、大安心をして、

(つぎにはそうじくんのがっこうへでんわをしてたずねますと、)

つぎには壮二君の学校へ電話をしてたずねますと、

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