怖い話《二人いた母》

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問題文
(どっぺるげんがーのはなしということになるのでしょうか。)
ドッペルゲンガーの話ということになるのでしょうか。
(いちじき、おなじかおをしたははがふたりいました。)
一時期、同じ顔をした母が二人いました。
(さいしょにあらわれたのはいもうとがうまれるちょくぜん、ひとりでおるすばんさせられていたときでした。)
最初に現れたのは妹が産まれる直前、一人でお留守番させられていた時でした。
(びょういんにいってしばらくかえらないけど、あかちゃんといっしょに)
病院に行ってしばらく帰らないけど、赤ちゃんと一緒に
(かえってくるときいていたははが、まえぶれもなくかえってきたのです。)
帰ってくると聞いていた母が、前触れもなく帰ってきたのです。
(あかちゃんはつれておらず、おおきかったはずのおなかもぺたんこでした。)
赤ちゃんは連れておらず、大きかったはずのお腹もぺたんこでした。
(そのはははかじをするでもなく、ひたすらわたしとあそんでくれました。)
その母は家事をするでもなく、ひたすら私と遊んでくれました。
(ただひとつへんだったのは、あかちゃんのはなしをしたときのことです。)
ただ一つ変だったのは、赤ちゃんの話をした時のことです。
(しばらくするとなにごともなかったようにうごきだすのですが、)
しばらくすると何事もなかったように動き出すのですが、
(もじどおり、でんちがきれたようにとまってしまうのです。)
文字通り、電池が切れたように止まってしまうのです。
(そして、ちちがかえるまえにはきたときとおなじくふらりとかえってしまいます。)
そして、父が帰る前には来た時と同じくふらりと帰ってしまいます。
(そんなことがほぼひとつきつづきました。)
そんなことがほぼひと月続きました。
(やがてほんとうにははとあかちゃんのいもうとがかえってくると、)
やがて本当に母と赤ちゃんの妹が帰ってくると、
(そのははのことはわすれてしまっていました。)
その母のことは忘れてしまっていました。
(にどめのしゅつげんはすうかげつごでした。)
二度目の出現は数か月後でした。
(たのしみにしていたあかちゃんとのくらしですが、なれてしまうと)
楽しみにしていた赤ちゃんとの暮らしですが、慣れてしまうと
(おとなたちのちゅうもくをあつめるいもうとにしっとがつのるようになってきました。)
大人たちの注目を集める妹に嫉妬が募るようになってきました。
(こっそりつねったことをははにしかられて、)
こっそりつねったことを母に叱られて、
(おしいれのなかでふてねしてめをさますと、あしもとのくらがりにははがいました。)
押し入れの中で不貞寝して目を覚ますと、足元の暗がりに母がいました。
(しかられたほうのははだとおもってつねってごめんなさいというと、)
叱られた方の母だと思ってつねってごめんなさいと言うと、
(そのはははひとこと「たべてあげようか」といいました。)
その母は一言「食べてあげようか」と言いました。
(おどろいてかおをみると、しろめがまっかでした。)
驚いて顔を見ると、白目が真っ赤でした。
(そのとき、おしいれがそとからあけられました。)
その時、押し入れが外から開けられました。
(まぶしさにとじためをあけると、あしもとにはははおらず、)
眩しさに閉じた目を開けると、足元に母はおらず、
(おしいれをあけたのはははでした。)
押し入れを開けたのは母でした。
(おやつだからおいでとよびにきてくれたのでした。)
おやつだからおいでと呼びに来てくれたのでした。
(それっきり、ふたりめのはははあらわれません。)
それっきり、二人目の母は現れません。