土の下 -2-

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問題文
(そのときだ。ぼくとししょうのたっているいちのちょうどちゅうかんのじめんのおちばが)
その時だ。僕と師匠の立っている位置のちょうど中間の地面の落ち葉が
(にぶいおととともにぱっとちゅうにまった。)
鈍い音と共にパッと宙に舞った。
(おどろいてそちらをみると、つづけざまにじぶんのあしもとにもおなじげんしょうがおきた。)
驚いてそちらを見ると、続けざまに自分の足元にも同じ現象が起きた。
(「いた」)
「痛」
(ししょうがみぎのこめかみのあたりをてでおさえる。)
師匠が右のこめかみのあたりを手で押さえる。
(いしだ。いしがどこからとんできている。)
石だ。石がどこから飛んできている。
(きづいてすぐにしゅういをみわたすと、はたしてはんにんはいた。)
気づいてすぐに周囲を見渡すと、果たして犯人はいた。
(さわのむこうぎしのしゃめんにさるがいっぴきすわっている。)
沢の向こう岸の斜面に猿が一匹座っている。
(こちらのしせんにきづいて、はぐきをむきだしてうなっている。)
こちらの視線に気づいて、歯茎を剥き出して唸っている。
(おこっているというより、せせらわらっているようなようすだった。)
怒っているというより、せせら笑っているような様子だった。
(そしてじめんからてごろないしやもくへんをつかむとちからまかせにこちらになげつけてくる。)
そして地面から手ごろな石や木片を掴むと力任せにこちらに投げつけてくる。
(あそんでいるというにはきょうれつないりょくだ。)
遊んでいるというには強烈な威力だ。
(ちいさなにほんざるといってもきからきへりょうてだけでいどうできるわんりょくだ。)
小さなニホンザルと言っても木から木へ両手だけで移動できる腕力だ。
(ぼくはみのきけんをかんじてにげだそうとした。)
僕は身の危険を感じて逃げ出そうとした。
(しかしししょうはひとこと「いたいんだけど」とくちにすると、つぎのしゅんかん、)
しかし師匠は一言「痛いんだけど」と口にすると、次の瞬間、
(さわへむかってかけだした。)
沢へ向かって駆け出した。
(「なんだおまえはこらぁ」とさけびながらしゃめんをすべりおり、)
「なんだお前はこらぁ」と叫びながら斜面を滑り降り、
(ずぼんがぬれるのもかまわずばしゃばしゃとみずをはねながらさわをわたりはじめる。)
ズボンが濡れるのも構わずバシャバシャと水をはねながら沢を渡り始める。
(とめるひまなどなかった。)
止める暇などなかった。
(さるのいたずらにぶちきれたししょうがあいてをしゅうげきするというすごいえづらだ。)
猿のイタズラにブチ切れた師匠が相手を襲撃するという凄い絵面だ。
(さるもさわのむこうがわのあんぜんちたいからいっぽうてきににんげんをこうげきしているつもりがいってん、)
猿も沢の向こう側の安全地帯から一方的に人間を攻撃しているつもりが一転、
(みのきけんをかんじたのか、つかんでいたいしをなげすてていかくするようなきせいを)
身の危険を感じたのか、掴んでいた石を投げ捨てて威嚇するような奇声を
(はっしたあと、しゃめんをのぼってこだちのなかへにげこんだ。)
発した後、斜面を登って木立の中へ逃げ込んだ。
(ししょうもまけじときせいをはっしながらさわをわたりきり、)
師匠も負けじと奇声を発しながら沢を渡り切り、
(しゃめんをかけあがってこだちのなかへとびこんでいった。)
斜面を駆け上って木立の中へ飛び込んでいった。
(ぼくはおもわずそのしゃめんのうえをみあげるが、)
僕は思わずその斜面の上を見上げるが、
(うっそうとしげったきぎがこだかくどこまでもつづいている。)
鬱蒼と茂った木々が小高くどこまでも続いている。
(さるをおいかけてけものみちもないやまのおくへわけいるなんて、しょうきのさたじゃない。)
猿を追いかけて獣道もない山の奥へ分け入るなんて、正気の沙汰じゃない。
(とめるべきだったとおもったがもうおそい。)
止めるべきだったと思ったがもう遅い。
(ししょうのなまえをよびながら、もどってくるのをただまっているしかなかった。)
師匠の名前を呼びながら、戻って来るのをただ待っているしかなかった。
(さるなんだぜ。さる。)
猿なんだぜ。猿。
(そんなことをぼうぜんとさいかくにんする。)
そんなことを呆然と再確認する。
(すでのにんげんがやまでさるをおいかけるなんてありえないとおもった。)
素手の人間が山で猿を追いかけるなんてありえないと思った。
(それにあんなふかいやまのみちなきみちをはしるなんて、)
それにあんな深い山の道なき道を走るなんて、
(がけからおちたりとがったたけをふみぬいたり、)
崖から落ちたり尖った竹を踏み抜いたり、
(かんがえるだにおそろしいきけんがまんさいのはずだった。)
考えるだに恐ろしい危険が万歳のはずだった。
(じぶんもさわをわたり、いてもたってもいられないきもちでうろうろと)
自分も沢を渡り、居ても立ってもいられない気持ちでうろうろと
(しゅういをあるきまわりつづけ、こいちじかんたったころ、ようやくがさがさと)
周囲を歩き回り続け、小一時間経った頃、ようやくガサガサと
(しゃめんのむこうのしげみがうごき、ししょうがすがたをあらわした。)
斜面の向こうの茂みが動き、師匠が姿を現した。
(ぜんしんにこえだやはっぱがからみついている。)
全身に小枝や葉っぱが絡みついている。
(ばらんすをとりながらしゃめんをすべりおりるようすをみたしゅんかんに、)
バランスを取りながら斜面を滑り降りる様子を見た瞬間に、
(ぼくは「だいじょうぶですか」といいながらちかづいていった。)
僕は「大丈夫ですか」と言いながら近づいていった。
(ししょうは「にげられた」といってかおをしかめている。)
師匠は「逃げられた」と言って顔をしかめている。
(なんどかころんだのかふくはよごれ、かおにもすりきずのあとがあった。)
何度か転んだのか服は汚れ、顔にも擦り傷の跡があった。
(しかしみぎうでをみたときには、おもわず「だからいったのに!」と)
しかし右腕を見た時には、思わず「だから言ったのに!」と
(いってもいないことをひなんしながらかけよった。)
言ってもいないことを非難しながら駆け寄った。
(ししょうはあついからとうわぎのそでをまくりあげていたのだが、)
師匠は暑いからと上着の袖を捲り上げていたのだが、
(そのむきだしのみぎうでのひじからしたにかけてかなりのちがしたたっているのだ。)
その剥き出しの右腕の肘から下にかけてかなりの血が滴っているのだ。
(あたらしいたおるをりゅっくさっくからとりだしてすぐにちをふきとる。)
新しいタオルをリュックサックから取り出してすぐに血を拭き取る。
(ししょうはそのちにきづいてもいないようなようすで、)
師匠はその血に気づいてもいないような様子で、
(いきなりてをとったぼくをじゃけんにふりはらった。)
いきなり手を取った僕を邪険に振り払った。
(「なんだおい。だいじょうぶだよ」)
「なんだおい。大丈夫だよ」
(「だいじょうぶなわけないでしょう」)
「大丈夫なわけないでしょう」
(とにかくきずのようすをたしかめようと、もういちどむりやりうでをつかむ。)
とにかく傷の様子を確かめようと、もう一度無理やり腕を掴む。
(つかむ。)
掴む。
(あれ?)
あれ?
(きずが・・・・・)
傷が・・・・・
(ない。)
ない。
(かおにもあるようなかすりきずくらいしか。)
顔にもあるような擦り傷くらいしか。
(ぼうぜんとする。)
呆然とする。
(だったらこのちは?)
だったらこの血は?