未 本編 -6-
cicciさんのアカウント
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| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | berry | 7979 | 神 | 8.1 | 98.1% | 319.8 | 2600 | 48 | 59 | 2025/10/30 |
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問題文
(もはやてのうちようがなく、うわさをおそれてきゃくあしがへるいっぽう。)
もはや手の打ちようがなく、噂を恐れて客足が減る一方。
(さいわいにして「たたられた」だの「ふこうがあった」だのというはなしはなかったため、)
幸いにして「祟られた」だの「不幸があった」だのという話はなかったため、
(いっそひらきなおって「かんぬしさまのれいがあらわれるありがたいやど」というふれこみで)
いっそ開き直って「神主さまの霊が現れる有難い宿」という触れ込みで
(えいぎょうをするしかないのかと、いまではまよっているのだそうだ。)
営業をするしかないのかと、今では迷っているのだそうだ。
(まつのきではひかくてきあたらしいとはいえさんだいつづいたおんせんやどだ。)
松ノ木では比較的新しいとはいえ三代続いた温泉宿だ。
(もちろんそんなことはほんいではないだろう。おかみはくらいかおをしてかたりおえた。)
もちろんそんなことは本意ではないだろう。女将は暗い顔をして語り終えた。
(ししょうはそふぁーにふかくこしかけ、てんじょうをみあげるようなかっこうで)
師匠はソファーに深く腰掛け、天井を見上げるような格好で
(しあんげなかおをしている。)
思案げな顔をしている。
(そのようすに、なにかみえるのかとおかみもふあんそうにてんじょうをみあげる。)
その様子に、なにか見えるのかと女将も不安そうに天井を見上げる。
(もちろんそこにはなにもなかった。)
もちろんそこにはなにもなかった。
(それにしても、ゆうれいがでるといううわさはりょかんぎょうにはつきものだとおもうが、)
それにしても、幽霊が出るという噂は旅館業にはつき物だと思うが、
(ここまでしんこくなはなしになるというのはよほどのことだ。)
ここまで深刻な話になるというのは余程のことだ。
(ししょうはまえにむきなおり、ひだりてのゆびのせをあごさきにあてながらおかみにといかけた。)
師匠は前に向き直り、左手の指の背を顎先にあてながら女将に問い掛けた。
(「あなたはみましたか」)
「あなたは見ましたか」
(「はい」)
「はい」
(おかみはかたいひょうじょうでそれだけをくちにした。)
女将は硬い表情でそれだけを口にした。
(「いっかいですか」)
「一回ですか」
(「いえ、なんどか」)
「いえ、何度か」
(「その、かんぬしのれいはなにかをうったえているようなかんじでしたか」)
「その、神主の霊はなにかを訴えているような感じでしたか」
(「さあ・・・・・それはわかりかねます」)
「さあ・・・・・それは分かりかねます」
(「こちらにきがいをくわえそうなようすですか」)
「こちらに危害を加えそうな様子ですか」
(「そう、おっしゃるほうもいらっしゃいます」)
「そう、おっしゃる方もいらっしゃいます」
(「あなたはそうかんじなかったと?」)
「あなたはそう感じなかったと?」
(「はい」)
「はい」
(ししょうはこのばではじぶんじしんのことをくわしくせつめいしていない。)
師匠はこの場では自分自身のことを詳しく説明していない。
(ただこうしたことのせんもんかだということだけが)
ただこうしたことの専門家だということだけが
(じぜんにせんぽうにつたわっているはずだった。)
事前に先方に伝わっているはずだった。
(おかみはししょうのことをどうおもっているだろう。)
女将は師匠のことをどう思っているだろう。
(てれびでみるようなれいのうしゃのように、)
テレビで見るような霊能者のように、
(「このれいはこういうことをうったえているのです」などとすぐさまだんげんし、)
「この霊はこういうことを訴えているのです」などとすぐさま断言し、
(そのうえみずからひょういげんしょうなどおこしてみせるようなことを)
そのうえ自ら憑依現象など起こしてみせるようなことを
(きたいしているのだろうか。)
期待しているのだろうか。
(「かんぬしのふくそうは、どうです」)
「神主の服装は、どうです」
(「どう、といいますと?」)
「どう、と言いますと?」
(「いまのわかみやじんじゃのぐうじのものとおなじですか」)
「今の若宮神社の宮司のものと同じですか」
(「えっ。それは」)
「えっ。それは」
(おかみはおどろいたひょうじょうをうかべた。)
女将は驚いた表情を浮かべた。
(「おなじ、だったかとおもいますが」)
「同じ、だったかと思いますが」
(「じしんはないんですね。では、わかみやじんじゃのぐうじはれいをみていますか」)
「自信はないんですね。では、若宮神社の宮司は霊を見ていますか」
(「みて、いないようです」)
「見て、いないようです」
(「ふくのことはぐうじからきかれませんでしたか」)
「服のことは宮司から訊かれませんでしたか」
(「はい」)
「はい」
(ししょうはしたうちをした。)
師匠は舌打ちをした。
(「だいじなようそです。いつのじだいのれいか、わかるかもしれないのに・・・・・・。)
「大事な要素です。いつの時代の霊か、分かるかも知れないのに・・・・・・。
(ぐうじはれいについてなんといっていますか」)
宮司は例についてなんと言っていますか」
(「どうしてこういうことになるのかわからない、と。とてもこんわくしています。)
「どうしてこういうことになるのか分からない、と。とても困惑しています。
(それはこちらもですが・・・・・。とにかく、わかみやじんじゃにもわたくしどもにも、)
それはこちらもですが・・・・・。とにかく、若宮神社にも私どもにも、
(まったくこころあたりがないんです」)
まったく心当たりがないんです」
(「よそもの、というてんにかんしてはどうです。だいだいのうじこではないわけでしょう」)
「よそ者、という点に関してはどうです。代々の氏子ではないわけでしょう」
(「そんな。まちのそとからうつりすんできたいえはほかにもありますし、)
「そんな。街の外から移り住んできた家は他にもありますし、
(わたくしどももこちらにきてからはしょだいよりわかみやじんじゃのうじこです。)
私どももこちらに来てからは初代より若宮神社の氏子です。
(りょかんくみあいからはままこにされても、わかみやさまはわけへだてなく)
旅館組合からは継子にされても、若宮さまは分け隔てなく
(せっしてくださいましたから、おたがいにうらみつらみもございません。)
接してくださいましたから、お互いに恨みつらみもございません。
(わたしはとうだいのぐうじのしょういちさんとはおなじしょうがっこうのせんぱいこうはいで、)
私は当代の宮司の章一さんとは同じ小学校の先輩後輩で、
(とししたのわたしをよくきにかけてくださいますし、むすめのかえでは、)
年下の私を良く気にかけてくださいますし、娘の楓は、
(しょういちさんのじなんのかずおさんとおさななじみでとてもなかがよいのですから」)
章一さんの次男の和雄さんと幼馴染でとても仲が良いのですから」
(わかみやじんじゃのぐうじはいしざかというなまえらしい。)
若宮神社の宮司は石坂という名前らしい。
(かんすけさんがむっすりしたかおのままうなずいたところをみると、)
勘介さんがムッスリした顔のまま頷いたところをみると、
(そのあたりのじじょうはそのとおりのようだ。)
そのあたりの事情はそのとおりのようだ。