連想Ⅰ -6-
師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | berry | 7800 | 神 | 7.9 | 98.2% | 399.2 | 3170 | 56 | 65 | 2026/02/21 |
| 2 | HAKU | 7415 | 光 | 7.7 | 96.1% | 416.7 | 3218 | 128 | 65 | 2026/02/21 |
| 3 | Jyo | 5881 | A+ | 6.0 | 97.4% | 525.7 | 3175 | 83 | 65 | 2026/02/21 |
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問題文
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(そんななか、いもうとのたかこがぽつりといった。)
そんな中、妹の貴子がぽつりと言った。
(「おじいちゃんじゃないかな」)
「おじいちゃんじゃないかな」
(「え?」)
「え?」
(「いや、だから、あそこにいたの、おじいちゃんじゃないかな」)
「いや、だから、あそこにいたの、おじいちゃんじゃないかな」
(ちかのくらやみのなかでぶつかったのはじゅうごねんまえにしんだそふではないかというのだ。)
地下の暗闇の中でぶつかったのは十五年前に死んだ祖父ではないかと言うのだ。
(そのことばをきいたしゅんかん、ちちとははのかおがあかるくなった。)
その言葉を聞いた瞬間、父と母の顔が明るくなった。
(そのくせくちょうはしんみりとしながら、)
そのくせ口調はしんみりとしながら、
(「そうね。おじいちゃんかもしれないわね」)
「そうね。おじいちゃんかも知れないわね」
(「そうか。おやじかもしれないな。おやじはどぞうのぬしだったからな」)
「そうか。親父かも知れないな。親父は土蔵のヌシだったからな」
(とうなずきあっている。)
と頷き合っている。
(たしかにそふはあのどぞうがだいにのいえだといってもかごんではないほど)
確かに祖父はあの土蔵が第二の家だと言っても過言ではないほど
(そこへいりびたっていたし、しんだあとはじぶんのほねも)
そこへ入り浸っていたし、死んだ後は自分の骨も
(そこへほうむってくれとねがったのだ。)
そこへ葬ってくれと願ったのだ。
(そしてじっさいにいこつのいちぶはちいさなこつつぼにおさめられてどぞうのすみにねむっている。)
そして実際に遺骨の一部は小さな骨壷に収められて土蔵の隅に眠っている。
(「おじいちゃんか」)
「おじいちゃんか」
(まなみもそうつぶやいてみる。しわだらけのなつかしいかおがのうりにうかんだ。)
真奈美もそう呟いてみる。皺だらけの懐かしい顔が脳裏に浮かんだ。
(そしてそふとのおもいでのだんぺんがさらさらとしぜんによみがえってくる。)
そして祖父との思い出の断片がさらさらと自然に蘇ってくる。
(「おじいちゃん・・・・・」たかこがなみだぐみながらわらった。)
「おじいちゃん・・・・・」貴子が涙ぐみながら笑った。
(ゆうれいをおそろしいとおもうきもちより、やさしかったそふのたましいが)
幽霊を恐ろしいと思う気持ちより、優しかった祖父の魂が
(いまもそこにいるのだとおもう、やわらかなきもちのほうがかっていたのだった。)
今もそこにいるのだと思う、やわらかな気持ちの方が勝っていたのだった。
など
(さっきまでのこおりついたようなくうきがほんのりとあたたかくなったきがした。)
さっきまでの凍りついたような空気がほんのりと暖かくなった気がした。
(しかし。)
しかし。
(そふのおもいでをかたりはじめたちちとははといもうとをしりめに、)
祖父の思い出を語り始めた父と母と妹を尻目に、
(まなみはじぶんのなかによみがえったきおくにいしきをとらわれていた。)
真奈美は自分の中に蘇った記憶に意識を囚われていた。
(あれはまなみがまだしょうがっこうにあがったばかりのころ。)
あれは真奈美がまだ小学校に上がったばかりのころ。
(いつものようにそふにほんをよんでもらおうと、)
いつものように祖父に本を読んでもらおうと、
(あのうすぐらいちかのみちをとおってどぞうへやってきたときのことだ。)
あの薄暗い地下の道を通って土蔵へやってきた時のことだ。
(ふづくえにむかってこもんじょのようなものをねっしんによんでいたそふが、)
文机に向かって古文書のようなものを熱心に読んでいた祖父が、
(まなみにきづいてかおをあげた。そしててまねきをしてかわいいまごを)
真奈美に気づいて顔を上げた。そして手招きをしてかわいい孫を
(ひざのうえにすわらせ、あやすようにからだをゆすりながらぽつりといった。)
膝の上に座らせ、あやすように身体を揺すりながらぽつりと言った。
(「だれかにぶつからなかったかい?」)
「誰かにぶつからなかったかい?」
(おさないまなみはかおをそふのかおをみあげ、そこにふかかいなひょうじょうをみた。)
幼い真奈美は顔を祖父の顔を見上げ、そこに不可解な表情を見た。
(ほおはゆるんでわらっているのに、めはこおりついたようにみひらかれている。)
頬は緩んで笑っているのに、目は凍りついたように見開かれている。
(「ぶつかるって、だれに?」)
「ぶつかるって、だれに?」
(まなみはこわごわとそうききかえした。)
真奈美はこわごわとそう訊き返した。
(そふはまごをみおろしながらうすいこおりをはくように、そっとささやいた。)
祖父は孫を見下ろしながら薄い氷を吐くように、そっと囁いた。
(「だれだかわからないだれかにだよ・・・・・」)
「誰だかわからない誰かにだよ・・・・・」
(おいるらんぷのあかりにてらされ、かなこさんのかおがやみのなかにうかんでいる。)
オイルランプの明かりに照らされ、加奈子さんの顔が闇の中に浮かんでいる。
(くろいぼせきのうえにこしかけたまま、あしをぶらぶらとぜんごにゆらしながら。)
黒い墓石の上に腰掛けたまま、足をぶらぶらと前後に揺らしながら。
(「それでまなみさんはわれがおがわちょうさじむしょにいらいしたわけだ。)
「それで真奈美さんは我が小川調査事務所に依頼したわけだ。
(ひとづてに「おばけ」のせんもんかがいるってきいて」)
人づてに「オバケ」の専門家がいるって聞いて」
(「どんな、いらいなんです」)
「どんな、依頼なんです」
(「ちょうさにきまってるだろう。)
「調査に決まってるだろう。
(そのだれだかわからないだれかが、だれなのかってことをだ」)
その誰だかわからない誰かが、誰なのかってことをだ」
(かなこさんははいごのきばこのなかからくろいあつでのぬのをとりだし、)
加奈子さんは背後の木箱の中から黒い厚手の布を取り出し、
(らんぷのうえにかぶせた。そのしゅんかん、あたりがかんぜんなくらやみにおおわれる。)
ランプの上に被せた。その瞬間、辺りが完全な暗闇に覆われる。
(しめきられたがれーじのなかは、よるのなかにつくられたよるのようだ。)
締め切られたガレージの中は、夜の中に作られた夜のようだ。
(うつろにこえだけがひびく。)
うつろに声だけが響く。
(「むかしのひこうきのりは、ふぁんとむろっくってやつをおそれたらしい。)
「昔の飛行機乗りは、ファントムロックってやつを恐れたらしい。
(きたいがくものなかにはいるといっきにしかいがきかなくなる。)
機体が雲の中に入ると一気に視界が効かなくなる。
(でもしょせんぐもはびしょうなすいてきのかたまりだ。)
でもしょせん雲は微小な水滴の塊だ。
(そのなかで、「なにか」にぶつかることなんてない。)
その中で、「なにか」にぶつかることなんてない。
(ないはずなのに、こわいんだ。みえないってことは。)
ないはずなのに、怖いんだ。見えないってことは。
(しろいやみのなかで、めにみえないいっすんさきにじぶんとあいきのいのちをうばうきけんなぶったいが)
白い闇の中で、目に見えない一寸先に自分と愛機の命を奪う危険な物体が
(うかんでいるのではないか・・・・・)
浮かんでいるのではないか・・・・・
(そのそうぞうが、じゅくれんのひこうきのりたちのこころをさいなむんだ。)
その想像が、熟練の飛行機乗りたちの心を苛むんだ。
(そのくものなかにある「なにか」がふぁんとむろっく、つまり「まぼろしのいわ」だ。)
その雲の中にある「なにか」がファントムロック、つまり「幻の岩」だ。
(じてんしゃんにのっていて、めをつぶったことがあるかい。)
自転車んに乗っていて、目を瞑ったことがあるかい。
(みとおしのいいいっぽんみちで、まえからひともくるまもなにもやってきていないじょうたいで、)
見通しのいい一本道で、前から人も車もなにもやってきていない状態で、
(じてんしゃをこぎながらめをとじるんだ。)
自転車を漕ぎながら目を閉じるんだ。
(さっきまでみえていたふうけいからそうぞうできる、すうびょうごのみち。)
さっきまで見えていた風景から想像できる、数秒後の道。
(ぜったいになににもぶつかることはない。ぶつかることなんてないはずなのに、)
絶対に何にもぶつかることはない。ぶつかることなんてないはずなのに、
(めをとじたままではいられない。かならずきょうふしんがめをあけさせる。)
目を閉じたままではいられない。必ず恐怖心が目を開けさせる。
(にんげんは、やみのなかに「まぼろしのいわ」とむそうするいきものなんだ」)
人間は、闇の中に「幻の岩」と夢想する生き物なんだ」
(くくく、とわらうようなこえがぼくのぜんぽうからもれてくる。)
くくく、と笑うような声が僕の前方から漏れてくる。