小説長文9! 第八話

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投稿者投稿者白鮮まり @まりとっつぉ🎐 🩵❄️🪽✨  いいね0  お気に入り登録
プレイ回数18  難易度(3.1) 2156打 長文
恋愛小説系です!「雨音に紛れる恋」第八話
小説なので、全然見るだけでだいじょぶですっ!
画像協力者:AI(光の演出、衣装)

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問題文

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(みなとをすきだとじかくしてから、まいにちがすこしだけちがってみえるようになった。) 湊を好きだと自覚してから、毎日が少しだけ違って見えるようになった。 (あさ、きょうしつでみなとをみつけるだけでうれしい。) 朝、教室で湊を見つけるだけで嬉しい。 (なまえをよばれるだけで、むねがあたたかくなる。) 名前を呼ばれるだけで、胸が温かくなる。 (「さな、おはよう。」) 「紗奈、おはよう。」 (「おはよう、みなと。」) 「おはよう、湊。」 (いつものあいさつ。) いつもの挨拶。 (それだけなのに、わたしはえがおになってしまう。) それだけなのに、私は笑顔になってしまう。 (そんなあるひのひるやすみ、みなとがわたしのせきへやってきた。) そんなある日の昼休み、湊が私の席へやってきた。 (「きょう、ほうかごあいてる?」) 「今日、放課後空いてる?」 (「うん。」) 「うん。」
(「すこしつきあってほしい。」) 「少し付き合ってほしい。」 (そのことばに、わたしはすこしきんちょうした。) その言葉に、私は少し緊張した。 (「......わかった。」) 「......分かった。」 (ほうかご、わたしたちはこうしゃうらのべんちにむかった。) 放課後、私たちは校舎裏のベンチに向かった。 (あきのかぜがすこしつめたく、きぎのはがしずかにゆれている。) 秋の風が少し冷たく、木々の葉が静かに揺れている。 (「ここ、おちつくな。」) 「ここ、落ち着くな。」 (みなとがべんちにすわりながらいった。) 湊がベンチに座りながら言った。 (「うん。わたしもすき。」) 「うん。私も好き。」 (「そういえば、まえにここでいっしょにひるごはんたべたよな。」) 「そういえば、前にここで一緒に昼ご飯食べたよな。」 (「おぼえてたんだ。」) 「覚えてたんだ。」
など
(「もちろん。」) 「もちろん。」 (そのことばがうれしかった。) その言葉が嬉しかった。 (わたしたちは、いままでのことをゆっくりはなした。) 私たちは、今までのことをゆっくり話した。 (ぶんかさいのじゅんび。) 文化祭の準備。 (あめのひにかさをかしてもらったこと。) 雨の日に傘を貸してもらったこと。 (いっしょにかえったこと。) 一緒に帰ったこと。 (そして、あのひにはなしてくれたみなとのひみつ。) そして、あの日に話してくれた湊の秘密。 (きづけば、そらはすこしずつゆうぐれにかわっていた。) 気づけば、空は少しずつ夕暮れに変わっていた。 (「さな。」) 「紗奈。」 (「なに?」) 「なに?」 (「さいきん、なんかへんじゃない?」) 「最近、なんか変じゃない?」 (「え?」) 「え?」 (「まえより、おれのことよくみてる。」) 「前より、俺のことよく見てる。」 (しんぞうがはねた。) 心臓が跳ねた。 (「そ、そんなことないよ。」) 「そ、そんなことないよ。」 (「ほんとうに?」) 「本当に?」 (みなとがすこしわらう。) 湊が少し笑う。 (「......まあ、すこし。」) 「......まあ、少し。」 (「やっぱり。」) 「やっぱり。」 (わたしはうつむいた。) 私は俯いた。 (いいたい。) 言いたい。 (いますぐつたえたい。) 今すぐ伝えたい。 (でも、こわい。) でも、怖い。 (「みなと。」) 「湊。」 (「ん?」) 「ん?」 (「もし......すきなひとができたら、どうする?」) 「もし......好きな人ができたら、どうする?」 (じぶんでもおどろくほどちいさなこえだった。) 自分でも驚くほど小さな声だった。 (「どうだろう。」) 「どうだろう。」 (みなとはすこしかんがえた。) 湊は少し考えた。 (「たぶん、ちゃんとつたえる。」) 「たぶん、ちゃんと伝える。」 (「こわくないの?」) 「怖くないの?」 (「こわいよ。」) 「怖いよ。」 (いがいなこたえだった。) 意外な答えだった。 (「でも、なにもしないでこうかいするほうがいやだから。」) 「でも、何もしないで後悔するほうが嫌だから。」 (そのことばが、むねにささった。) その言葉が、胸に刺さった。 (わたしもおなじだ。) 私も同じだ。 (このままなにもいわなければ、きっとこうかいする。) このまま何も言わなければ、きっと後悔する。 (みなととであえて。) 湊と出会えて。 (なかよくなれて。) 仲良くなれて。 (いっしょにたくさんのじかんをすごせて。) 一緒にたくさんの時間を過ごせて。 (だからこそ、このきもちをかくしたままにはしたくなかった。) だからこそ、この気持ちを隠したままにはしたくなかった。 (「......わたしも。」) 「......私も。」 (「え?」) 「え?」 (「わたしも、こうかいしたくない。」) 「私も、後悔したくない。」 (みなとはすこしだけわたしをみつめた。) 湊は少しだけ私を見つめた。 (そのしせんにきんちょうして、わたしはあわててたちあがった。) その視線に緊張して、私は慌てて立ち上がった。 (「きょうはかえろう。」) 「今日は帰ろう。」 (「うん。」) 「うん。」 (ふたりでえきまであるく。) 二人で駅まで歩く。 (とちゅうでなんども、こくはくしようとした。) 途中で何度も、告白しようとした。 (でも、ことばがでてこない。) でも、言葉が出てこない。 (えきについたとき、みなとがふりかえった。) 駅に着いた時、湊が振り返った。 (「じゃあ、またあした。」) 「じゃあ、また明日。」 (「うん。またあした。」) 「うん。また明日。」 (てをふってはなれたあと、わたしはひとりでたちどまった。) 手を振って離れたあと、私は一人で立ち止まった。 (きょうもいえなかった。) 今日も言えなかった。 (でも、もうきめた。) でも、もう決めた。 (にげるのは、きょうでおわりにする。) 逃げるのは、今日で終わりにする。 (つぎにふたりきりになったら、かならずつたえる。) 次に二人きりになったら、必ず伝える。 (だいすきだということを。) 大好きだということを。 (かえりみちのそらには、くものすきまからゆうひがさしこんでいた。) 帰り道の空には、雲の隙間から夕日が差し込んでいた。 (まるで、ながかったあめがようやくおわりをむかえるように。) まるで、長かった雨がようやく終わりを迎えるように。 (わたしのこいも、つぎのいっぽをふみだそうとしていた。) 私の恋も、次の一歩を踏み出そうとしていた。
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