Film out

(うかびあがるきみは)

浮かび上がる君は

(あまりにあざやかで)

あまりに鮮やかで

(まるでそこにいるかと)

まるでそこにいるかと

(てをのばすところでふっときえてしまう)

手を伸ばすところで ふっと消えてしまう

(たんたんとふりつもったきおくのなかで)

淡々と降り積もった 記憶の中で

(きみだけをひろいあつめてつなげて)

君だけを 拾い集めて繋げて

(へやじゅうにうつしてながめながら)

部屋中に映して 眺めながら

(こみあげるいたみできみをたしかめている)

込み上げる痛みで 君を確かめている

(ひかりもみずもすわないくらいにふはいして)

光も水も 吸わないくらいに 腐敗して

(ねもはもないちかいで)

根も葉も無い誓で

(むねのきずをふさいで)

胸の傷を 塞いで

(ならぶふたつのぐらすやくわりはたすこともなく)

並ぶ2つのグラス 役割果たす事もなく

(あぁそのままで)

あぁ そのままで

(きみのふれたままで)

君の触れたままで

(たんたんとふりつもったきおくのなかで)

淡々と振り積もった 記憶の中で

(きみだけをひろいあつめてつなげて)

君だけを 拾い集めて繋げて

(へやじゅうにうつしてながめながら)

部屋中に映して 眺めながら

(こみあげるいたみできみをたしかめている)

込み上げる痛みで 君を確かめている

(ただしくなくていいからさ)

正しくなくていいからさ

(やさしすぎるきみのまま)

優し過ぎる 君のまま

(わらっていてほしかっただけなのに)

笑っていて欲しかっただけなのに

(それなのに)

それなのに

(なみだのりょうはかれるなら)

涙の量計れるなら

(ずいぶんおくればせながら)

随分遅ればせながら

(やっといまきみのとなりまでおいついて)

やっと今 君のとなりまで追い付いて

(みつけたのさ)

見付けたのさ

(たんたんとふりつもったきおくのなかで)

淡々と振り積もった 記憶の中で

(きみだけをひろいあつめてつなげて)

君だけを 拾い集めて繋げて

(へやじゅうにうつしてながめながら)

部屋中に映して 眺めながら

(なにひとつきえないきみをだきしめてねむる)

何ひとつ消えない君を 抱きしめて眠る

(きみがささやくことばがそのひびきが)

君がささやく言葉が その響が

(いきばをなくしてへやをさまよってる)

行き場を失くして 部屋を彷徨ってる

(かいでしまったかおりがふれたねつが)

嗅いでしまった香りが 触れた熱が

(のこってるうちはのこってるうちは)

残ってるうちは 残ってるうちは

(うかびあがるきみは)

浮かび上がる君は

(あまりにあざやかで)

あまりに鮮やかで

(まるでそこにいるかとてをのばすところで)

まるでそこにいるかと 手を伸ばすところで

(ふっときえてしまう)

ふっと消えてしまう