お隣はだあれ【歌詞】幼蚕文庫

(きょうはとくべつ)

今日はとくべつ

(ちょうちょ、ねずみ、くさやはなも)

蝶々、ねずみ、草や花も

(おめんをかぶりだれがだれだかわからないよる)

お面をかぶり誰が誰だかわからないよる

(きょうはとくべつ)

今日はとくべつ

(いなくなったひとたちがおかおをかえてこのせかいにまぎれこむの)

いなくなった人達がお顔をかえてこの世界に紛れこむの

(みどりいろのめりーごーらんど)

みどり色の回転木馬(メリーゴーランド)

(あら！おうまのうえには)

あら！お馬の上には

(あのひからいないあのこがほほえむ)

あの日からいないあの子がほほ笑む

(あかりをともせぬれているひまなどないほらこちらへ)

燈りを点せ 濡れている暇などない ほら此方へ

(てまねきしてさあおむかえあなたのいえはここ)

手招きしてさあお迎えあなたの家はここ

(きょうはおまつり)

今日はおまつり

(だれもかれもれつをなして)

誰も彼も列をなして

(からふるなちょうちんむれをつくりよるをかざる)

カラフルな提灯 群れを造りよるを飾る

(このおまつりがおわるまでころしてはいけないよ)

このおまつりが終わるまで殺してはいけないよ

(むしもとりもすべてすべてかりそめのおかお)

虫も鳥もすべてすべて仮初めのお顔

(あかりをともせみんなでわをつくりここでおどりましょう)

燈りを点せ 皆で輪を造り ここで踊りましょう

(てびょうししてふりむいたおめんのあなたはだあれ？)

手拍子してふり向いたお面のあなたはだあれ？

(やわいかげがあそぶじきなつがおわるよ)

柔い異形(かげ)が遊ぶ じき夏が終わるよ

(ああなかないでつぎもあいにくるから)

嗚呼泣かないで つぎも逢いにくるから

(きせつがめぐるいとしいだれもかれもわにまぎれて)

季節がめぐる いとしい誰も彼も輪に紛れて

(きれいでしょうあめゆきどうかどうかめしあがれ)

きれいでしょう 飴雪どうかどうか召し上がれ

(おまつりがおわればまたまわりだすうきよのおにわ)

おまつりが終わればまた廻り出すうき世のお庭

(とくべつななつのひにたそかれのやさしいよいやみ)

とくべつな夏の日に誰そかれの優しい宵闇