両親への手紙

(「ありがとう」きょうまでそだててくれて)

「ありがとう」　今日まで　育ててくれて

(わらったあなたのきざんだしわも)

笑った　あなたの　刻んだシワも

(わがままばかりでこまらせてきたね)

わがままばかりで　困らせてきたね

(いつもだれよりおもってくれました)

いつも　誰より　想ってくれました

(うまれたときはおぼえてないけど)

生まれたときは　覚えてないけど

(しゃしんのなかにあいをしりました)

写真の中に　愛を知りました

(いつもあなたをおいかけていたよ)

いつもあなたを　追いかけていたよ

(なんどもそりゃなんどもころんでないたけれど)

何度も　そりゃ何度も　転んで泣いたけれど

(きょうからすこしちいさくなったあなたのせなかが)

今日から　少し小さくなった　あなたの背中が

(おしえてくれた「あい」や「つよさ」ふたりでまねしていけるように)

教えてくれた「愛」や「強さ」　２人で真似していけるように

(いつかあなたによくにたうまれたてのあいをつれてく)

いつかあなたによく似た　生まれたての愛を連れてく

(なみだはきっとそのときまでとっておいてよ)

涙はきっと　その時まで　とっておいてよ

(きょうはわらって)

今日は　笑って

(あなたがまいにちくれた「あい」を)

あなたが　毎日くれた「愛」を

(あたりまえのようにながしてしまって)

あたりまえのように　流してしまって

(わけもないくせにこまらせたけど)

理由（わけ）もないくせに　困らせたけど

(あなたのつよさにつつまれていました)

あなたの　強さに　包まれていました

(つきひはながれであいもふえて)

月日は流れ　出逢いも増えて

(さいきんはすこしこえきけてないね)

最近は少し　声　聞けてないね

(こんなわたしにてがみのすみに)

こんな　わたしに　手紙の端（すみ）に

(みなれたあいのもじで「げんきにしてますか？」)

見慣れた　愛の文字で　「元気にしてますか？」

(きょうからふたりでいきていくからまたすこしあえなくなるね)

今日から　２人で生きていくから　また少し逢えなくなるね

(あのひしかってくれたいみきょうならなんとなくわかるよ)

あの日叱ってくれた意味　今日なら何となく分かるよ

(ほんとうはすこしさびしいいつまでもあまえたいけれど)

本当は少し淋しい　いつまでも甘えたいけれど

(このひとならばっておもえたすてきにひとです)

この人ならばって思えた　素敵に人です

(ちいさなてのひらをいつもにぎってくれたね)

小さな手のひらを　いつも　握ってくれたね

(おおきなせなかでおぶってくれたぬくもりをいまもおぼえてます)

大きな背中でおぶってくれた温もりを　今も覚えてます

(このてがみをかいてるもじもあなたがひとつひとつおしえてくれた)

この手紙を書いてる文字も　あなたが一つ一つ教えてくれた

(よろこびとかかなしみとかあなたにおしえられたときづきました)

喜びとか　悲しみとか　あなたに教えられたと気づきました

(「ありがとう」がいつもいえなくてかなしませた)

「ありがとう」がいつも言えなくて　悲しませた

(ちかすぎてあまえてきずつけてほんとうごめんね)

近すぎて　甘えて　傷つけて　本当　ごめんね

(そんなわたしのこといつまでもまってくれたね)

そんな私の事　いつまでも　待ってくれたね

(こんなわたしもきょうをむかえたよ「ありがとう」)

こんな私も　今日を迎えたよ　「ありがとう」

(きょうまであったいろんなできごとをおしえられのりこえていま)

今日まであったいろんな出来事を　教えられ乗り越えて今

(あなたのねがうようなひとになれているかまたおしえてね)

あなたの願うような人に　成れているかまた教えてね

(めぐりあえたしあわせをだいじにそだてていくからね)

巡り逢えた幸せを　大事に育てていくからね

(ふたりのことをこれからもみまもっていてね)

2人の事をこれからも　見守っていてね

(げんきなままで)

元気なままで

(うまれたひからずっとずっと「ありがとう」)

生まれた日からずっと　ずっと　「ありがとう」