第四解剖室 スティーヴン・キング 14

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(<そうか、よんじゅうのおおだいをこえたおとこはぜんいんとらんくすをはいていると)

<そうか、四十の大台を超えた男は全員トランクスをはいていると

(おもいこんでいるんだな。どうせよんじゅっさいになったときには、じぶんだけは)

思い込んでいるんだな。どうせ四十歳になったときには、自分だけは

(そんなーー>じょいはわたしのばみゅーだしょーつのぼたんをはずし、)

そんなーー>女医は私のバミューダショーツのボタンをはずし、

(じっぱーをひきさげる。ときとばしょさえちがえば、これほどのびじょ)

ジッパーを引き下げる。時と場所さえ違えば、これほどの美女

((いささかいかめしいところはあるが、うつくしいことはうつくしい)に)

(いささかいかめしいところはあるが、美しいことは美しい)に

(ふくをぬがせてもらったりしたらてんにものぼるこころもちになったはずだ。)

服を脱がせてもらったりしたら天にも昇る心持ちになったはずだ。

(ところがきょうばかりはーー「きみのまけよ、ぴーとくん」じょいはいう。)

ところが今日ばかりはーー「君の負けよ、ピート君」女医は言う。

(「ぶりーふだったわ。つみたてちょきんばこにいちどるいれておいて」)

「ブリーフだったわ。積立貯金箱に一ドルいれておいて」

(「ああ、きゅうりょうびにね」いいながら、ぴーとがちかづいてくる。)

「ああ、給料日にね」いいながら、ピートが近づいてくる。

(じょいのかおのよこにぴーとのかおがしゅつげん。そろってきょうかがらすの)

女医の顔の横にピートの顔が出現。そろって強化ガラスの

(あいぷろてくたーごしにわたしをみおろすそのすがたは、ゆうかいしてきた)

アイプロテクター越しに私を見下ろすその姿は、誘拐してきた

(ちきゅうじんをみおろしているえいりあんのず。わたしはけんめいにふたりのしせんを)

地球人を見下ろしているエイリアンの図。私は懸命に二人の視線を

(じぶんのめにむけさせよう、じぶんをみてもらおうとする。しかし)

自分の目に向けさせよう、自分を見てもらおうとする。しかし

(このふたりのていのうときたら、わたしのしたぎにしせんをはりつけているばかり。)

この二人の低脳ときたら、私の下着に視線を貼り付けているばかり。

(「おやおや、おまけにあかときた」ぴーとがいう。「しゅっけつせーるで)

「おやおや、おまけに赤ときた」ピートが言う。「出血セールで

(ござい!」「わたしなら、うすいぴんくいろとひょうげんするわね」じょいはこたえる。)

ござい!」「私なら、薄いピンク色と表現するわね」女医は答える。

(「ちょっと、このおとこをささえてもらえる?たいじゅうがいっとんはあるわ。)

「ちょっと、この男を支えてもらえる?体重が一トンはあるわ。

(しんぞうほっさにみまわれたのもとうぜんね。たざんのいしとしたほうがいいわよ」)

心臓発作に見舞われたのも当然ね。他山の石としたほうがいいわよ」

(<たいちょうはいいんだよ!>わたしはじょいにさけぶ。<おまえなんかより、)

<体調はいいんだよ!>私は女医に叫ぶ。<お前なんかより、

(ずっとたいちょうがいいくらいだ、このめすいぬめ!>いきなり、)

ずっと体調が良いくらいだ、この雌犬め!>いきなり、

など

(ちからづよいてがわたしのこしをつかんでもちあげる。こしぼねがぎくりとなり、)

力強い手が私の腰をつかんで持ち上げる。腰骨がぎくりと鳴り、

(そのおとにしんぞうがとびあがりそうなおもいをあじわう。)

その音に心臓が跳び上がりそうな思いを味わう。

(「ごめんな」ぴーとがいい、わたしはいきなりさむけにおそわれる。)

「ごめんな」ピートが言い、私はいきなり寒気に襲われる。

(ばみゅーだしょーつとしたぎをぬがされてしまったからだ。)

バミューダショーツと下着を脱がされてしまったからだ。

(じょいがわたしのかたあしをもちあげる。そこまでいって、じょいはいきなり)

女医が私の片足を持ち上げる。そこまでいって、女医はいきなり

(てのうごきをとめる。またしても、わたしのむねにきぼうがこみあげてくる。)

手の動きを止める。またしても、私の胸に希望がこみ上げてくる。

(「ねえ、ぴーと」「なんです?」「ふつうごるふをするときに、)

「ねえ、ピート」「なんです?」「ふつうゴルフをするときに、

(ばみゅーだしょーつをはいたりもかしんをはいたりする?)

バミューダショーツをはいたりモカシンを履いたりする?

(いわせてもらえば、これじゃじぶんからとらぶるをよびよせるようなものね」)

いわせてもらえば、これじゃ自分からトラブルを呼び寄せるようなものね」

(じょいはつづける。「ごるふにはせんようのくつがあるんじゃない?)

女医は続ける。「ゴルフには専用の靴があるんじゃない?

(とんでもなくどんくさいでざいんで、ごるふのためだけにつくられた)

とんでもなくどんくさいデザインで、ゴルフのためだけにつくられた

(くつが。そこのぶぶんにちいさなとっきがあってーー」「まあね。でも、)

靴が。そこの部分に小さな突起があってーー」「まあね。でも、

(そのてのくつのしようがほうりつできょうせいされてるわけじゃない」)

その手の靴の使用が法律で強制されてるわけじゃない」

(ぴーとがいう。ぴーとは、うえをむいたわたしのかおのまうえでてをこすりあわせ、)

ピートが言う。ピートは、上を向いた私の顔の真上で手をこすり合わせ、

(ゆびをおもいきりうしろにそらす。かんせつがぽきぽきとなる。)

指を思い切り後ろにそらす。関節がポキポキと鳴る。

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