ひとひらの風

(ひとひらのかぜほおにそよいでかたをならべあるくさかみち)

ひとひらの風　頬にそよいで　肩を並べ歩く　坂道

(なつかしきひびわすれられぬとおいそら)

懐かしき日々　忘れられぬ遠い空

(あさぎにくもがうかんでいた)

浅葱に雲が浮かんでいた

(のこりがはなごころよるのしじまあなたのすがたをさがした)

残り香　花心　夜の静寂　あなたの姿を捜した

(うずみびおぼろづきよるのとばりはかないゆめとしりつつ)

埋み火　朧月　夜の帳　儚い夢と知りつつ

(あまぎるともはれやかなあなたのえがおがはじけて)

天霧るとも晴れやかな　あなたの笑顔が弾けて

(ひとひらのかぜほおにそよいでのぞみこがれたかのちいずこ)

ひとひらの風　頬にそよいで　望み焦がれた　彼の地何処

(のばしたこのてあとすこしでとどくのに)

伸ばしたこの手　あと少しで届くのに

(かなわぬおもいちぎれてゆく)

叶わぬ想い　千切れてゆく

(むらさめしのをつくあのえだみちあなたのせなかみおくった)

村雨　篠をつく　あの枝路　あなたの背中見送った

(あまだれほおつたうこのわかれじはかなくかすむおもかげ)

雨垂れ　頬伝う　この別れ路　儚く霞む面影

(たなぎるともすずやかなあなたのえがおがこぼれて)

棚霧るとも涼やかな　あなたの笑顔が零れて

(ひとひらのかぜほおにそよいでゆめをかたりあったあぜみち)

ひとひらの風　頬にそよいで　夢を語り合った　畦道

(かえらないひびでもいまもあのひのこえ)

帰らない日々　でも今もあの日の声

(かぜにまぎれてむねにしみる)

風に紛れて　胸に沁みる

(すみわたるそらみどりしたたる)

澄み渡る空　緑滴る

(あたらしきこのじだいに)

新しきこの時代に

(せめてねがいかなうなら)

せめて願い叶うなら

(ともにのをかける)

ともに野を駆ける

(ひとひらのかぜほおにそよいでのぞみこがれたかのちいずこ)

ひとひらの風　頬にそよいで　望み焦がれた　彼の地何処

(のばしたこのてあとすこしでとどくのに)

伸ばしたこの手　あと少しで届くのに

(かなわぬおもい)

叶わぬ想い

(ひとひらのかぜほおにそよいでかたをならべあるくさかみち)

ひとひらの風　頬にそよいで　肩を並べ歩く　坂道

(なつかしきひびわすれられぬとおいそら)

懐かしき日々　忘れられぬ遠い空

(あさぎにくもがうかんでいた)

浅葱に雲が浮かんでいた