このごろ、そのひぐらしで

(くもりのちあめのひのごごには)

曇りのち雨の日の午後には

(まどべのおとにゆられてうたたねするのがいい)

窓辺の音にゆられて　うたた寝するのがいい

(きづいたらしらないとびらをあけて)

気づいたら知らない扉をあけて

(きみのこえはやさしくてまるくあわくといかける)

君の声はやさしくて　まるく淡く問いかける

(ついてゆけばおかのうえあまいかぜがふく)

ついてゆけば丘の上　甘い風が吹く

(どうやってこのたいくつなひびからぬけだせるの)

どうやってこの退屈な日々から抜け出せるの

(さみしいときはきみのことつれてくわ)

さみしい時は君のこと連れてくわ

(すこしくらい、かまわないでしょう)

少しくらい、かまわないでしょう

(くもりのちあめのひのよるには)

曇りのち雨の日の夜には

(あくるひのおきるじかんなどかんがえないほうがいい)

明くる日の起きる時間など考えない方がいい

(にちじょうはそうやってすぎてくものさ)

日常はそうやって過ぎてくものさ

(きみをいちどあきらめてくたびれはてたからだで)

君を一度あきらめて　くたびれ果てた体で

(ついてゆけばおかのうえなつのかぜがふく)

ついてゆけば丘の上　夏の風が吹く

(どこからおはなしのようなことはやってくるの)

どこから　お話のようなことは　やってくるの

(かなしいときはきみのことよんでみる)

かなしい時は君のこと呼んでみる

(すこしくらい、かまってちょうだい)

少しくらい、かまってちょうだい

(きみのゆびはやさしくてときにつよくといかける)

君の指はやさしくて時につよく問いかける

(ついてゆけばくものうえどこへゆくのもどってきて)

ついてゆけば雲の上　どこへ行くの　戻ってきて

(かなしいことがあったらきみとてをつないで)

かなしいことがあったら君と手をつないで

(ふたりのしらないまちをみにゆこうよ)

ふたりの知らない街を見に行こうよ

(はしれ、はしれなつのかぜをみかたにしてずっとどこまでも)

はしれ、はしれ　夏の風を味方にして　ずっとどこまでも