ねこにゃんこ(研ぎおろし対決)
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問題文
(ねこのしごとはいくつかあるがそのうちのひとつがつめとぎである。)
猫の仕事はいくつかあるがそのうちの一つが爪研ぎである。
(うちのきなこはびいしきがたかいのかすとれすがたまっているのか)
ウチのきなこは美意識が高いのかストレスがたまっているのか
(よくわからんがよくつめとぎをする。)
よくわからんが良く爪研ぎをする。
(いっぱんてきにほかのいえのねこがどれくらいつめとぎをするのかしらないので)
一般的に他の家の猫がどれくらい爪研ぎをするのか知らないので
(せいかくにはわからないがぼくにはそうかんじる。)
正確にはわからないが僕にはそう感じる。
(いえのいっかいやらにかいやらなんかしょかにせっちしてある。)
家の一階やら二階やら何か所かに設置してある。
(さいわいものわかりがよくきほんてきにいいこすぎるにゃんこなので)
幸い物分かりがよく基本的にいい子過ぎるにゃんこなので
(かべやらはしらやらしてはいけないところでのつめとぎはしない。)
壁やら柱やらしてはいけないところでの爪研ぎはしない。
(あくまでせっちされたいちばんあんかなだんぼーるのつめとぎをつかっている。)
あくまで設置された一番安価な段ボールの爪研ぎを使っている。
(たて50せんち、よこ15せんち、たかさ3せんちくらいのつめとぎで)
縦50センチ、横15センチ、高さ3センチくらいの爪研ぎで
(そのうえにぜんしんをのせてさゆうのてをこうごにうごかし)
その上に全身を乗せて左右の手を交互に動かし
(つめをひっかけるようにしてぜんごさせる。)
爪をひっかけるようにして前後させる。
(いっしょうけんめいぼろぼろになるまでつかってくれる。)
一生懸命ボロボロになるまで使ってくれる。
(めずらしいところではぼくのみぎひざでもとぐ。)
珍しいところでは僕の右ひざでも研ぐ。
(なぜだかしらないがけっしてつめとぎにてきしているとはおもえない。)
なぜだか知らないが決して爪とぎに適しているとは思えない。
(おかげでぼくのみぎひざはなまきずがたえない。)
おかげで僕の右膝は生傷が絶えない。
(だがつめののびぐあいがわかるのでまったくいみがないことではない。)
だが爪の伸び具合がわかるのでまったく意味がないことではない。
(つめもきりすぎるとよくないのでちょうどよいたいみんぐをしるうえで)
爪も切りすぎると良くないので調度よいタイミングを知る上で
(べんりなことでもある。)
便利な事でもある。
(いちばんしようひんどがたかいのはきっちんのよこにおいてあるつめとぎで)
一番使用頻度が高いのはキッチンの横に置いてある爪研ぎで
(ぼくがきっちんでりょうりやあらいものするときやかんきせんのしたででんしたばこをすってるときなど)
僕がキッチンで料理や洗い物する時や換気扇の下で電子タバコを吸ってる時など
(そこでつめをねっしんにとぐおとをきく。ながしのよこのかべぎわにおいてあるので)
そこで爪を熱心に研ぐ音を聞く。流しの横の壁際に置いてあるので
(ぜんしんはみえないのだがしっぽだけはみえる。)
全身は見えないのだがしっぽだけは見える。
(あるひのこと、ぼくはうめおろしそばでもたべようとおもってだいこんをおおきめにきり、)
ある日の事、僕は梅おろしそばでも食べようと思って大根を大きめに切り、
(さいしょにおろそうとぴーらーでかわをむきいつものようにおろしはじめた。)
最初におろそうとピーラーで皮をむきいつものようにおろし始めた。
(しゃこしゃこしゃことおとをさせながらいいりずむで)
シャコシャコシャコと音をさせながらいいリズムで
(おろしているときもちがよくなってくる。)
おろしていると気持ちが良くなってくる。
(ふときがつくとほかのおとがまじってばしゃりこばしゃりこときこえたので)
ふと気が付くと他の音が混じってバシャリコバシャリコと聞こえたので
(よこをみるときなこのしっぽがこきみよくじょうげにゆれていた。)
横を見るときなこのしっぽが小気味よく上下に揺れていた。
(きなこはぼくがつめをといでいるとでもおもっているのだろうかとおもうと)
きなこは僕が爪を研いでいるとでも思っているのだろうかと思うと
(ぼくのかおからえみがこぼれた。)
僕の顔から笑みがこぼれた。
(なぜかぼくがてをとめるときなこのおともとまった。)
なぜか僕が手を止めるときなこの音も止まった。
(「かわいいな、おまえ」といってまたおろしはじめると)
「かわいいな、おまえ」と言ってまたおろし始めると
(またきなこもはじめる。ねこずきにとってのしふくのときのひとつである。)
またきなこも始める。猫好きにとっての至福の時の一つである。
(しかしなんとなくきもちがわるくなってきた。りずむがすこしくるってきた。)
しかし何となく気持ちが悪くなってきた。リズムが少し狂ってきた。
(ばりしゃこばりしゃこ、ばこりこしゃこりば、しゃこばりしゃりばこ。)
バリシャコバリシャコ、バコリコシャコリバ、シャコバリシャリバコ。
((にゃろー)とおもってまたてをとめるとこんどはおかまいなしに)
(にゃろー)と思ってまた手を止めると今度はお構いなしに
(きなこはつめをとぎつづけた。)
きなこは爪を研ぎ続けた。
(よくきくとばりばりばりはいっていのりずむではなくだんだんとかそくしているのだ。)
よく聞くとバリバリバリは一定のリズムではなく段々と加速しているのだ。
(するとおとがとまりきなこがかべのところから)
すると音が止まりきなこが壁のところから
(ひょいとかおをだしてこっちをみあげた。)
ひょいと顔を出してこっちを見上げた。
(めとめがあった。「なんだ。そういうことか・・・。」ぼくはさとった。)
目と目があった。「なんだ。そういうことか・・・。」僕は悟った。
(つぎのしゅんかんぼくときなこはそれぞれのしごとをした。)
次の瞬間僕ときなこはそれぞれの仕事をした。
(「ぬぅおぉおぉおー。」しゃこしゃこしゃこしゃしゃしゃ、)
「ぬぅおぉおぉおー。」シャコシャコシャコシャシャシャ、
(「ふぅにゃ。」ばりばりばりばばばばっ。)
「ふぅにゃ。」バリバリバリババババッ。
(ひとりといっぴきだけのきっちんになりひびいた)
一人と一匹だけのキッチンに鳴り響いた
(ときにひとはなにかみえないちからにつきうごかされるようにしてこうどうすることがある。)
時に人は何か見えない力に突き動かされるようにして行動することがある。
(しゅうちゅうりょくがきょくげんにたっししかく、ちょうかくなどのかんかくがしゃだんされ)
集中力が極限に達し視覚、聴覚などの感覚が遮断され
(こうじげんのせかいへといざなわれる。)
高次元の世界へといざなわれる。
(そこにはひととどうぶつ、ぼくときなこ、)
そこには人と動物、僕ときなこ、
(じんちをこえたつながりがあった。)
人智を超えたつながりがあった。
((うつくしい・・・))
(美しい・・・)
(しかしげんじつはすぐそこにかげをおとす。)
しかし現実はすぐそこに影を落とす。
(「いてぇ。」はげしいいたみがぼくのゆびさきをおそった。)
「いてぇ。」激しい痛みが僕の指先を襲った。
(とうぜんちょうこうそくでだいこんをおろせばだいこんはなくなる。ぶつりのほうそくだ。)
当然超高速で大根をおろせば大根はなくなる。物理の法則だ。
(くすりゆび、なかゆび、おやゆびをはげしくおろしてしまった。)
薬指、中指、親指をはげしくおろしてしまった。
(さんぼんのゆびからしたたりおちるせんけつがじゅんぱくのだいこんおろしをあかくそめた。)
三本の指から滴り落ちる鮮血が純白の大根おろしを赤く染めた。
(たいしょうてきなしずけさがきっちんにひろがっていた。)
対照的な静けさがキッチンに広がっていた。
(よこをみるときなこのしっぽもすがたもなかった。)
横を見るときなこのしっぽも姿もなかった。
(かうんたーごしにりびんぐのまどをみやると)
カウンター越しにリビングの窓を見やると
(きなこはそこでそとのふうけいをのんびりながめていた。)
きなこはそこで外の風景をのんびり眺めていた。
(「きなこやい!」「おい、きなこ」にかいよんでやっとこっちをふりむいた。)
「きなこやい!」「おい、きなこ」二回呼んでやっとこっちを振り向いた。
(すると「ふわぁー」とおおきなあくびをしながら)
すると「ふわぁー」と大きなあくびをしながら
(まんまるになったおめめをみひらいて)
まんまるになったおめめを見開いて
(まるで「どうしたの?」といわんばかりにぼくをみつめたかとおもうと)
まるで「どうしたの?」と言わんばかりに僕を見つめたかと思うと
(ふたたびそとにひろがるみどりをながめつづけていた。)
再び外に広がる緑を眺め続けていた。
(「はぁー。まぁいっか・・・」)
「はぁー。まぁいっか・・・」
(「それにしても・・・。いてぇ・・・。」)
「それにしても・・・。いてぇ・・・。」