春花火/わーすた

(はれわたるあおぞらにかぜをえがいて)

晴れ渡る青空に風を描いて

(なんどもなぞったみちにわかれをつげる)

何度もなぞった道に別れを告げる

(てをふりなみだをふきそのめにうつしている)

手を振り涙を拭きその瞳にうつしている

(みらいにおおきなゆめをいだいて)

未来に大きな夢を抱いて

(かなしみにつられてあけないよる)

悲しみにつられて明けない夜

(さまよいひとりひざかかえていた)

彷徨いひとり膝抱えていた

(それでもあさはきたんだだからここにいる)

それでも朝はきたんだだからここにいる

(もうまよわないつよくなれた)

もう迷わない強くなれた

(「きみにさちあれ」)

「キミに幸あれ」

(りょうてをめいっぱいひらいておともなくそらにさいてるはるはなびよ)

両手を目一杯開いて音もなく空に咲いてる春花火よ

(せすじをせいいっぱいのばしてるきみをてらしてるから)

背筋を精一杯のばしてるキミを照らしてるから

(そっとてらしているから)

そっと照らしているから

(でんしゃのなかちいさなてでにぎりしめてた)

電車の中　小さな手で握りしめてた

(かたみちのきっぷとやさしいははからのてがみ)

片道の切符と優しい母からの手紙

(「げんきでいてくれればそれでいいのよ」)

「元気でいてくれればそれでいいのよ」

(そのことばがいまでもおまもりだよ)

その言葉が今でもお守りだよ

(じゆうをてにはいれてつばさははえたけど)

自由を手に入れて翼は生えたけど

(とべるちからはなかった)

飛べる力はなかった

(それでもしんじていればなにかになれるよ)

それでも信じていれば何かになれるよ

(なんどだってたちあがるよ)

何度だって立ち上がるよ

(「きみにさちあれ」)

「キミに幸あれ」

(りょうてをめいっぱいひろげて)

両手を目一杯広げて

(なつもあきもながいふゆのひもかわらずに)

夏も秋も長い冬の日も変わらずに

(ふうにふかれてあめにぬれながらはるをまっている)

風に吹かれて雨に濡れながら春を待っている

(かぎりあるいのちつきるまではかなくちるはなはうつくしい)

限りある命尽きるまで儚く散る花は美しい

(きみがみちにまよわぬようにどんなひびもすすめるように)

キミが道に迷わぬようにどんな日々も進めるように

(うちあげようちわのはな)

打ち上げよう千輪の花

(「きみにさちあれ」)

「キミに幸あれ」

(つないだてとてばなした)

繋いだ手と手離した

(それをゆうきとよんでくれたねまだかえれない)

それを勇気と呼んでくれたねまだ帰れない

(さよならまたねいつかあうひまで)

さよならまたねいつか会う日まで

(はしっていくからまってて)

走っていくから待ってて

(りょうてをめいっぱいひらいておともなくさいているはるはなび)

両手を目一杯開いて音もなく咲いている春花火

(もうみえないばしょにひとりきみがいないこのまちで)

もう見えない場所にひとりキミがいないこの街で

(ことしもさくから)

今年も咲くから

(まんかいおくるはるはなび)

満開　贈る春花火