ヨワネハキ

(うらろじのまんなかで)

裏路地の真ん中で

(なれないけしきとすかないにおいに)

慣れない景色と好かない匂いに

(わたしはおおわれてそまっていくんでしょ)

私は覆われて染まっていくんでしょ

(わたしはこわがりでしらないことにはてをつけず)

私は怖がりで知らない事には手を付けず

(だれかがやってきてどくみをするまでまっていた)

誰かがやってきて毒味をするまで待っていた

(することはたんじゅんでまにゅあるどおりなせいかつを)

する事は単純でマニュアル通りな生活を

(くるひもたんたんとすごしていた)

来る日も淡々と過ごしていた

(そういやさそういやさ)

そういやさ　そういやさ

(きのうのわたしもこうだった)

昨日の私もこうだった

(そういやさそういやさ)

そういやさ　そういやさ

(よわいねをはいている)

弱い音を吐いている

(うすっぺらいにんげんです)

薄っぺらい人間です

(いっぽまえにでるのはやめときます)

一歩前に出るのはやめときます

(からまれたくはないからさ)

絡まれたくはないからさ

(えがいたりそうぞうにげんじつみがないから)

描いた理想像に現実味がないから

(ちかづけないよういきときます)

近づけないよう生きときます

(あしたもおなじようすごしときます)

明日も同じよう過ごしときます

(ろじうらのまんなかで)

路地裏の真ん中で

(いつものゆうひをうすめでながめて)

いつもの夕日を薄目で眺めて

(むねのうちでつぶやいた)

胸の内で呟いた

(いつまでつづくだろう)

いつまで続くだろう

(そういやさそういやさ)

そういやさ　そういやさ

(きのうもゆうはんこれだった)

昨日も夕飯これだった

(そういやさそういやさ)

そういやさ　そういやさ

(おくびょうできりがわるい)

臆病で切りが悪い

(いくじなしにんげんです)

意気地なし人間です

(いっぽうしろにさがってにげときます)

一歩後ろに下がって逃げときます

(めだちたくなんかないからさ)

目立ちたくなんかないからさ

(えがいたりそうぞうにげんじつみがないから)

描いた理想像に現実味がないから

(ちかづけないよういきときます)

近づけないよう生きときます

(あしたもおなじようすごしときます)

明日も同じよう過ごしときます

(よわいねをはいている)

弱い音を吐いている

(うすっぺらいにんげんです)

薄っぺらい人間です

(いっぽまえにでるのはやめときます)

一歩前に出るのはやめときます

(からまれたくはないからさ)

絡まれたくはないからさ

(ためいきばっかでさすういきたりないの)

ため息ばっかでさ吸う息足りないの

(きっとそううまくはいかないけどさ)

きっとそう上手くはいかないけどさ

(ためしにちゃんといきてみよう)

試しにちゃんと生きてみよう