ピノッキオの冒険 9

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投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数2難易度(4.1) 3345打 長文
原作 コッローディ

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問題文

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(つぎのひはゆきもやんで、いいおてんきになりました。)

次の日は雪もやんで、いいお天気になりましt。

(「おじいさん、いってきまあす」)

「お爺さん、行ってきまあす」

(ぴのっきおは、きょうかしょをかかえていえをでると)

ピノッキオは、教科書を抱えて家を出ると

(がっこうへのみちを、とことことあるいていきました。)

学校への道を、とことこと歩いて行きました。

(「ああ、きょうはほんとうに、なんてすてきなおてんきなんだろう。)

「ああ、今日は本当に、なんて素敵なお天気なんだろう。

(がっこうびよりというのは、このことだな」)

学校びよりというのは、このことだな」

(いいきもちになったぴのっきおは、あるきながらしきりにひとりごとをいいはじめました。)

いい気持になったピノッキオは、歩きながらしきりに独り言を言い始めました。

(「がっこうへいったら、まずさいしょによみかたをおしえてもらうとしよう。)

「学校へ行ったら、まず最初に読み方を教えてもらうとしよう。

(それからつづいて、さんすうだ。)

それから続いて、算数だ。

(よみかたとさんすうをおぼえたら、すぐにしごとをみつけておかねをかせぐんだ。)

読み方と算数を覚えたら、すぐに仕事を見つけてお金を稼ぐんだ。

(やまほどおかねをかせいで、おじいさんにりっぱなうわぎをかってあげなけりゃあ。)

山ほどお金を稼いで、お爺さんに立派な上着を買ってあげなけりゃあ。

(それから、ふたりそろっておまつりをみにいくんだ。)

それから、二人そろってお祭りを見に行くんだ。

(うわあ、すてき、すてき。おやっ?」)

うわあ、素敵、素敵。おやっ?」

(ぴのっきおは、びっくりしてたちどまりました。)

ピノッキオは、びっくりして立ち止まりました。

(どこからかほんとうに、ぶーぶーどんどんという、)

どこからか本当に、ブーブードンドンという、

(らっぱやたいこのおとが、にぎやかにひびいてきたのです。)

ラッパや太鼓の音が、にぎやかに響いてきたのです。

(「はてな?あのらっぱやたいこはなんだろう」)

「はてな?あのラッパや太鼓は何だろう」

(みみをすませてみると、らっぱやたいこは)

耳を澄ませてみると、ラッパや太鼓は

(とおくのとなりまちからきこえてくるようでした。)

遠くの隣町から聞こえてくるようでした。

(「このままがっこうへいってしまうのはつまらないな。)

「このまま学校へ行ってしまうのはつまらないな。

など

(でも、ぼくはべんきょうするつもりで、でかけてきたんだからなあ」)

でも、僕は勉強するつもりで、出かけてきたんだからなあ」

(ぴのっきおは、どうしたらいいのかわからなくなって、ちょっとかんがえこみました)

ピノッキオは、どうしたらいいのかわからなくなって、ちょっと考え込みました

(「がっこうへいくのは、あしたからにしたらどうかな。)

「学校へ行くのは、明日からにしたらどうかな。

(だって、がっこうでするのばかりがべんきょうではないもの。)

だって、学校でするのばかりが勉強ではないもの。

(わからないことをたしかめにいくのだって、やはりべんきょうさ」)

わからないことを確かめに行くのだって、やはり勉強さ」

(でもぴのっきおは、じぶんでもこのかんがえには)

でもピノッキオは、自分でもこの考えには

(たいへんずるいところがあるようなきがしてなりませんでした。)

大変ずるいところがあるような気がしてなりませんでした。

(そのときぴのっきおは、いいことをおもいつきました。)

その時ピノッキオは、いいことを思いつきました。

(「そうだ、くつをなげてみて、それできめることにしたらどうだろう。)

「そうだ、靴を投げてみて、それで決めることにしたらどうだろう。

(おもてがでたらがっこうへいくことにするし、)

表がでたら学校へ行くことにするし、

(うらがでたら、らっぱのほうへいくことにするんだ。)

裏が出たら、ラッパの方へ行くことにするんだ。

(うん、それがいい、それがいい。)

うん、それがいい、それがいい。

(こんなことをすぐにおもいつけるなんて、)

こんなことをすぐに思いつけるなんて、

(ぼくはなんというあたまのいいこなんだろうな」)

僕はなんという頭のいい子なんだろうな」

(ぴのっきおは、ひとりでしきりにかんしんしながら)

ピノッキオは、ひとりでしきりに感心しながら

(かたほうのくつをぬぐと、ぽーんとそらへほうりあげました。)

片方の靴を脱ぐと、ぽーんと空へ放りあげました。

(くつはおもてをうえにして、じめんにおちてきました。)

靴は表を上にして、地面に落ちてきました。

(「なあに、いまのはれんしゅうさ。もういちどはなって、それできめるとしよう」)

「なあに、今のは練習さ。もう一度放って、それで決めるとしよう」

(ところが、つぎもおもてがうえになりました。)

ところが、次も表が上になりました。

(「おかしいや、つづけてにどもおもてがでるなんて。)

「おかしいや、続けて二度も表が出るなんて。

(ようし、もういちどためしてやれ」)

ようし、もう一度試してやれ」

(ぴのっきおは、ぶつぶつといいながら、またくつをほうりあげました。)

ピノッキオは、ぶつぶつと言いながら、また靴を放りあげました。

(くつはじめんのうえで、ぴょんぴょんとはずむと、よこむきになってしまいました。)

靴は地面の上で、ぴょんぴょんと弾むと、横向きになってしまいました。

(ぴのっきおは、かんかんになって、おもいっきりくつをなげとばしました。)

ピノッキオは、かんかんになって、思いっきり靴を投げ飛ばしました。

(すると、どうでしょう。やっとのことで、うらがでたのです。)

すると、どうでしょう。やっとのことで、裏が出たのです。

(「わーい、うらだ、うらだ。おまつりだあ」)

「わーい、裏だ、裏だ。お祭りだあ」

(ぴのっきおは、おおよろこびでとびあがると、)

ピノッキオは、大喜びで飛び上がると、

(くつをはくのもそこそこに、おとのきこえてくるほうへはしりだしました。)

靴を履くのもそこそこに、音の聞こえてくる方へ走り出しました。

(おとをたよりに、どんどんとはしりつづけて、ぴのっきおは、となりのまちまでやってきました)

音を頼りに、どんどんと走り続けて、ピノッキオは、隣の町までやってきました

(みると、ひろばのはしのところにあるこやのなかで、)

見ると、広場の端のところにある小屋の中で、

(しきりに、らっぱやたいこがなっています。)

しきりに、ラッパや太鼓が鳴っています。

(ぴのっきおは、そばにいたおとこのこにたずねてみました。)

ピノッキオは、そばにいた男の子に尋ねてみました。

(「ねえ、ここではなにをやってるの?」)

「ねえ、ここでは何をやってるの?」

(「かんばんをごらんよ。そこにちゃんとかいてあるぜ」)

「看板をごらんよ。そこにちゃんと書いてあるぜ」

(「ぼく、まだじがよめないんだもの」)

「僕、まだ字が読めないんだもの」

(「へえっ、じがよめないんだって?まあ、いいや。)

「へえっ、字が読めないんだって?まあ、いいや。

(ここでは、あやつりにんぎょうのおしばいをやっているのさ」)

ここでは、操り人形のお芝居をやっているのさ」

(「ふうん、おもしろそうだなあ」)

「ふうん、面白そうだなあ」

(ぴのっきおは、おしばいをみたくてたまらなくなりまいた。)

ピノッキオは、お芝居を見たくてたまらなくなりました。

(でも、こやのなかへはいるには、おかねをごじゅうえんはらわなければなりません。)

でも、小屋の中へ入るには、お金を五十円払わなければなりません。

(ぴのっきおは、もじもじとしながらおとこのこにたのみました。)

ピノッキオは、もじもじとしながら男の子に頼みました。

(「ねえ、きみ、ぼくにごじゅうえんかしてくれない?」)

「ねえ、君、僕に五十円貸してくれない?」

(「だめ、だめ。かしてやれないね」)

「だめ、だめ。貸してやれないね」

(「じゃあ、ぼくのうわぎをごじゅうえんでうってあげよう」)

「じゃあ、僕の上着を五十円で売ってあげよう」

(「かみのうわぎなんて、ごめんだよ」)

「紙の上着なんて、ごめんだよ」

(「じゃあ、くつは?」)

「じゃあ、靴は?」

(「そんなもの、ひのそばへいったらもえてしまうよ」)

「そんなもの、火のそばへ行ったら燃えてしまうよ」

(「ぼうしはどうだい?このぼうし」)

「帽子はどうだい?この帽子」

(「ふん、ぱんくずのぼうしか。)

「ふん、パンくずの帽子か。

(ねずみにみつかったら、どうなるとおもう?あたまごと、かじられてしまうぜ」)

ねずみに見つかったら、どうなると思う?頭ごと、かじられてしまうぜ」

(「じゃあ、きょうかしょだ。このきょうかしょがごじゅうえん」)

「じゃあ、教科書だ。この教科書が五十円」

(「おっと、まった」)

「おっと、待った」

(そばにいたふるぎやが、よこからわりこんできました。)

そばにいた古着屋が、横から割り込んできました。

(「ごじゅうえんなら、そのきょうかしょはわしがかわせてもらうぜ。)

「五十円なら、その教科書はわしが買わせてもらうぜ。

(そら、ぼうず、おかねをうけとりな」)

そら、坊主、お金を受け取りな」

(「ありがとう、おじさん」)

「ありがとう、おじさん」

(うわぎなしでふるえているじぇぺっとじいさんのこともわすれて)

上着なしで震えているジェペット爺さんのことも忘れて

(ぴのっきおは、おおよろこびでこやのなかへかけこんでいきました。)

ピノッキオは、大喜びで小屋の中へ駆け込んでいきました。

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