心臓

(よごれたいのちをゆるしてほしいかみさまのあいからはがれはじめて)

汚れた命を許してほしい　神様の愛から剥がれ始めて

(こんなきかみたいなこえとこころがとおくにいるあなたにとどきますように)

こんな機械みたいな声と心が　遠くにいるあなたに届きますように

(かんじょうもあいじょうもみんなこわれたがけからおちるようなよるがあったこと)

感情も愛情もみんな壊れた　崖から落ちるような夜があったこと

(「あなたはだれよりつよいから」って「すべてかえられる」って)

「あなたは誰より強いから」って　「全て変えられる」って

(そんなきやすめはもう、いらないんだ)

そんな気休めはもう、いらないんだ

(なんどきずつけあってもぐしゃぐしゃになっても)

何度傷つけ合っても　ぐしゃぐしゃになっても

(いのちをすいとりいきてゆく)

命を吸い取り生きてゆく

(はなれてしまってもころされてしまってもどこかでいきをしてる)

離れてしまっても　殺されてしまっても　どこかで息をしてる

(からね)

からね

(ずっとむかしのはなしをしようずっとみらいのはなしをしよう)

ずっと昔の話をしよう　ずっと未来の話をしよう

(たとえだれもがおぼえていなくてもあなたのきおくでぼくをかえして)

例え誰もが覚えていなくても　あなたの記憶で僕を返して

(なんおくもなんちょうもほしがおちてもおおきなふねですいへいせんをめざそう)

何億も何兆も星が堕ちても　大きな船で水平線を目指そう

(じゅんすいでざんこくなあすをふさいでおおきなあやまちをただすようにわすれてしまおう)

純粋で残酷な明日を塞いで　大きな過ちを正すように　忘れてしまおう

(ぼくはさいごのあいずにきづいてわらった)

僕は最後の合図に気づいて笑った

(なんでもないふりをしてかわらないふりをして)

何でもないふりをして　変わらないふりをして

(ことばをつまらせた)

言葉を詰まらせた

(きっといきてきたこともなくしてしまった)

きっと生きてきたことも　失くしてしまった

(たとえばきみのことたとえばぼくのこと)

例えば君のこと　例えば僕のこと

(もどることはない)

戻ることはない

(なぐさめあってもぼろぼろになっても)

慰め合っても　ぼろぼろになっても

(いのちをすいとりいきてゆく)

命を吸い取り生きてゆく

(はなれてしまってもころされてしまっても)

離れてしまっても　殺されてしまっても

(ちかうよ)

誓うよ

(うまれなくても、このまちがしずんでも)

産まれなくても、この街が沈んでも

(いつでもこどうはみみもとでないてたんだ)

いつでも鼓動は耳元で泣いてたんだ

(しんぞうにあいをさして)

心臓に愛を刺して

(そっといなくなるゆめを)

そっといなくなる夢を

(みさせて)

見させて