ピノッキオの冒険 31

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投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数5難易度(4.2) 1992打 長文
原作 コッローディ

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問題文

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(おどろいたのはうみのさかなたちです。)

驚いたのは海の魚たちです。

(ゆらりゆらりとおちてきたほんを、たべものだとおもって、に、さんぺーじ)

ゆらりゆらりと落ちてきた本を、食べ物だと思って、二、三ページ

(ほおばりましたが、すぐかおをしかめてはきだしました。)

ほおばりましたが、すぐ顔をしかめて吐き出しました。

(こどもたちのおかげで、うみのなかもとんだおおさわぎ。)

子供たちのおかげで、海の中もとんだ大騒ぎ。

(そのあいだにもはまべでのけんかは、ますますはげしくなるばかりです。)

その間にも浜辺での喧嘩は、ますます激しくなるばかりです。

(とうとういっぴきのかにが、いわのかげからのそのそとはいだしてきて)

とうとう一匹のカニが、岩のかげからのそのそと這い出してきて

(こどもたちにこえをかけました。)

子供たちに声を掛けました。

(「おいおい、もういいかげんにしてけんかはやめんか。)

「おいおい、もういいかげんにして喧嘩はやめんか。

(だいいち、だいじなほんをいしのかわりにするとはどういうつもりかね。)

第一、大事な本を石の代わりにするとはどういうつもりかね。

(おまえさんたちが、じぶんのおかねでかったものでもあるまいに」)

お前さんたちが、自分のお金で買ったものでもあるまいに」

(「うるさいや。おまえなんかひっこんでろ!」)

「うるさいや。お前なんか引っ込んでろ!」

(たちまちかにも、ぽいっとうみのなかへなげとばされてしまいました。)

たちまちカニも、ぽいっと海の中へ投げ飛ばされてしまいました。

(こどもたちは、ほんをなげのーとをなげ、ふでばこをなげ、えんぴつをなげ、)

子供たちは、本を投げノートを投げ、筆箱を投げ、鉛筆を投げ、

(さいごには、のこったかばんまでなげつけてけんかをつづけました。)

最後には、残ったかばんまで投げつけて喧嘩を続けました。

(でも、かばんをなげてしまうと、あとにはもうなげるものがありません。)

でも、かばんを投げてしまうと、あとにはもう投げる物がありません。

(「おーい、ここにまだいいものがのこっているぞ」)

「おーい、ここにまだいい物が残っているぞ」

(ぴのっきおのかばんをみつけたひとりのこが、なかからいっさつのあついほんを)

ピノッキオのかばんを見つけた一人の子が、中から一冊の厚い本を

(ひっぱりだすと、ぴのっきおをめがけてちからいっぱいなげつけました。)

引っぱりだすと、ピノッキオを目がけて力いっぱい投げつけました。

(ほんはぴのっきおのからだをかすめて、そばにいたえうじぇにおというこのあたまに)

本はピノッキオの体をかすめて、そばにいたエウジェニオという子の頭に

(あたりました。「あっ!」)

あたりました。「あっ!」

など

(えうじぇにおは、ちいさなこえをあげてすなはまへたおれると)

エウジェニオは、小さな声を上げて砂浜へ倒れると

(そのままぴくりともうごかなくなりました。)

そのままぴくりとも動かなくなりました。

(「たいへんだ。おい、みんなにげろ!」)

「大変だ。おい、みんな逃げろ!」

(こどもたちはおどろいて、いっせいににげだしました。)

子供たちは驚いて、いっせいに逃げ出しました。

(ぴのっきおはあわてて、えうじぇにおのそばへかけよりました。)

ピノッキオはあわてて、エウジェニオのそばへ駆け寄りました。

(えうじぇにおのかおはまっさおで、いきをするのもくるしそうなようすです。)

エウジェニオの顔はまっさおで、息をするのも苦しそうなようすです。

(「えうじぇにお、えうじぇにお、しっかりしておくれ。)

「エウジェニオ、エウジェニオ、しっかりしておくれ。

(ああ、もしもえうじぇにおがしんだりしたら、どうしよう。)

ああ、もしもエウジェニオが死んだりしたら、どうしよう。

(ねえ、えうじぇにお、めをあけておくれよ」)

ねえ、エウジェニオ、目を開けておくれよ」

(「きみ、きみ、いったいなにをしているのかね?」)

「君、君、一体何をしているのかね?」

(ふいにあたまのうえからこえがきこえました。)

不意に頭の上から声が聞こえました。

(びっくりしてかおをあげてみると、そばにおまわりさんがふたりたっていました。)

びっくりして顔を上げてみると、そばにお巡りさんが二人立っていました。

(「ぼく、ともだちをかいほうしていただけです」)

「僕、友達を介抱していただけです」

(「ぐあいでもわるくなったのかね。そのこは」)

「具合でも悪くなったのかね。その子は」

(「ほんがあたったんです、あたまに」「ふーん」)

「本が当たったんです、頭に」「ふーん」

(えうじぇにおのあたまをのぞきこんだおまわりさんたちは、)

エウジェニオの頭を覗き込んだお巡りさんたちは、

(すぐにするどいさけびごえをあげました。)

すぐにするどい叫び声をあげました。

(「やっ、これはひどい。おまえか、このこにけがをさせたのは?」)

「やっ、これはひどい。お前か、この子に怪我をさせたのは?」

(「ちがいます、ぼくじゃありません」)

「違います、僕じゃありません」

(「ははあ、このほんをあたまにぶつけたとみえるな。)

「ははあ、この本を頭にぶつけたとみえるな。

(このほんはだれのだ?おまえのものか?」)

この本は誰のだ?お前の物か?」

(「そうです、でもぶつけたのはぼくじゃありません」)

「そうです、でもぶつけたのは僕じゃありません」

(「だとしたら、だれがいったい、ほんをこのこにぶつけたりしたんだ?」)

「だとしたら、誰が一体、本をこの子にぶつけたりしたんだ?」

(「しりません。ほんとうにぼくは、なんにもしらないんです」)

「知りません。本当に僕は、何にも知らないんです」

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