(怖い話)「八尺様」
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問題文
(おやじのじっかはじたくからくるまで2じかんじゃくくらいのところにある。)
親父の実家は自宅から車で2時間弱くらいのところにある。
(のうかなんだけど、なにかそういったふんいきがすきで、こうこうになって)
農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になって
(ばいくにのるようになると、なつやすみとかふゆやすみなんかにはよくひとりで)
バイクに乗るようになると、夏休みとか冬休みなんかにはよく一人で
(あそびにいってた。じいちゃんとばあちゃんも「よくきてくれた」とよろこんで)
遊びに行ってた。じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」と喜んで
(むかえてくれたしね。でも、さいごにいったのがこうこうさんねんにあがるちょくぜんだから、)
迎えてくれたしね。でも、最後に行ったのが高校三年にあがる直前だから、
(もうじゅうねんいじょうもいってないことになる。けっして「いかなかった」んじゃなくて)
もう十年以上も行ってないことになる。決して「行かなかった」んじゃなくて
(「いけなかった」んだけど、そのわけはこんなことだ。)
「行けなかった」んだけど、その訳はこんなことだ。
(はるやすみにはいったばかりのこと、いいてんきにさそわれてじいちゃんのいえに)
春休みに入ったばかりのこと、いい天気に誘われてじいちゃんの家に
(ばいくでいった。まださむかったけど、ひろえんはぽかぽかときもちよく、)
バイクで行った。まだ寒かったけど、広縁はポカポカと気持ちよく、
(そこでしばらくくつろいでいた。そうしたら、「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ・・・」)
そこでしばらく寛いでいた。そうしたら、「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ・・・」
(とへんなおとがきこえてきた。きかいてきなおとじゃなくてひとがはっしてるようなかんじがした)
と変な音が聞こえてきた。機械的な音じゃなくて人が発してるような感じがした
(それもだくおんともはんだくおんとも、どちらにもとれるようなかんじだった。)
それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。
(なにだろうとおもっていると、にわのいけがきのうえにぼうしがあるのをみつけた。)
何だろうと思っていると、庭の生垣の上に帽子があるのを見つけた。
(いけがきのうえにおいてあったわけじゃない。ぼうしはそのままよこにいどうし、いけがきの)
生垣の上に置いてあったわけじゃない。帽子はそのまま横に移動し、生垣の
(きれめまでくるとひとりのじょせいがみえた。ぼうしはそのじょせいがかぶっていたわけだ。)
切れ目まで来ると一人の女性が見えた。帽子はその女性が被っていたわけだ。
(じょせいはしろっぽいわんぴーすをきていた。)
女性は白っぽいワンピースを着ていた。
(でもいけがきのたかさは2めーとるくらいある。そのいけがきからあたまをだせるってどれだけ)
でも生垣の高さは2メートルくらいある。その生垣から頭を出せるってどれだけ
(せのたかいじょせいなんだ・・・おどろいていると、おんなはまたいどうしてしかいからきえた。)
背の高い女性なんだ・・・驚いていると、女はまた移動して視界から消えた。
(ぼうしもきえていた。また、いつのまにか「ぽぽぽ」というおともなくなっていた。)
帽子も消えていた。また、いつのまにか「ぽぽぽ」と言う音も無くなっていた。
(そのときは、もともとせがたかいおんながちょうあつぞこのぶーつをはいていたか、)
そのときは、もともと背が高い女が超厚底のブーツを履いていたか、
(かかとのたかいくつをはいたせのたかいおとこがじょそうしたかくらいにしかおもわなかった。)
踵の高い靴を履いた背の高い男が女装したかくらいにしか思わなかった。
(そのあと、いまでおちゃをのみながらじいちゃんとばあちゃんにさっきのことをはなした)
その後、居間でお茶を飲みながらじいちゃんとばあちゃんにさっきの事を話した
(「さっき、おおきなおんなをみたよ。おとこがじょそうしてたのかなあ」といっても)
「さっき、大きな女を見たよ。男が女装してたのかなあ」と言っても
(「へぇ~」くらいしかいわなかったけど、「いけがきよりせがたかかった。)
「へぇ〜」くらいしか言わなかったけど、「生垣より背が高かった。
(ぼうしをかぶっていて「ぽぽぽ」とかへんなこえだしてたし」といったとたん、)
帽子を被っていて「ぽぽぽ」とか変な声出してたし」と言ったとたん、
(ふたりのうごきがとまったんだよね。いや、ほんとうにぴたりととまった。)
二人の動きが止まったんだよね。いや、本当にぴたりと止まった。
(そのあと「いつみた」「どこでみた」「いけがきよりどのくらいたかかった」と、)
その後「いつ見た」「どこで見た」「生垣よりどのくらい高かった」と、
(じいちゃんがおこったようなかおでしつもんをあびせてきた。)
じいちゃんが怒ったような顔で質問を浴びせてきた。
(じいちゃんのきはくにおされながらもそれにこたえると、きゅうにだまりこんでろうかにある)
じいちゃんの気迫に押されながらもそれに答えると、急に黙り込んで廊下にある
(でんわまでいき、どこかにでんわをかけだした。ひきとがとじられていたため、)
電話まで行き、どこかに電話をかけだした。引き戸が閉じられていたため、
(なにをはなしているのかはよくわからなかった。)
何を話しているのかはよく分からなかった。
(ばあちゃんはこころなしかふるえているようにみえた。)
ばあちゃんは心なしか震えているように見えた。
(じいちゃんはでんわをおえたのか、もどってくると、「きょうはとまっていけ。いや、)
じいちゃんは電話を終えたのか、戻ってくると、「今日は泊まっていけ。いや、
(きょうはかえすわけにはいかなくなった」といった。ーーなにかとんでもなくわるいことを)
今日は帰すわけには行かなくなった」と言った。ーー何かとんでもなく悪い事を
(してしまったんだろうか。とひっしにかんがえたが、なにもおもいあたらない。)
してしまったんだろうか。と必死に考えたが、何も思い当たらない。
(あのおんなだって、じぶんからみにいったわけじゃなく、あちらからあらわれたわけだし。)
あの女だって、自分から見に行ったわけじゃなく、あちらから現れたわけだし。
(そして、「ばあさん、あとたのむ。おれはkさんをむかえにいってくる」といいのこし、)
そして、「ばあさん、後頼む。俺はKさんを迎えに行って来る」と言い残し、
(けいとらっくでどこかにでかけていった。)
軽トラックでどこかに出かけて行った。