mononoke11

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投稿者投稿者もけけいいね0お気に入り登録
プレイ回数24難易度(3.1) 2573打 長文 かな

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問題文

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(まだうつな。ひきよせろ)

まだ撃つな。引き寄せろ

(はなて)

放て

(たまこめいそげ)

弾込め急げ

(おのれ)

おのれ

(やれやれえぼしのやつ、あいてがちがうだろうに)

やれやれエボシの奴、相手が違うだろうに

(おまえたち、さきにいきひそんでおれ)

お前たち、先に行き潜んでおれ

(みえた。かえってきたよ)

見えた。帰ってきたよ

(おかしら)

お頭

(おお、くろうをかけるな)

おお、苦労をかけるな

(そろそろうごく。みなにもそうつたえよ)

そろそろ動く。みなにもそう伝えよ

(は)

(じこぼうか)

ジコ坊か

(ししょうれんからやのさいそくだ。いなかざむらいとあそんどるときではないぞ)

師匠連から矢の催促だ。田舎侍と遊んどるときではないぞ

(あさのくぼうがじざむらいどもをそそのかしているのだ)

浅野公方が地侍共をそそのかしているのだ

(あさのか。おおざむらいだな)

浅野か。大侍だな

(てつをはんぶんよこせといってきた)

鉄を半分寄越せと言ってきた

(そりゃあごうつくだ)

そりゃあ業突くだ

(だが、いまはにんげんとやりあうひまはない。もりにいのししがみがあつまっておる。じきにくるぞ)

だが、今は人間とやりあう暇はない。森に猪神が集まっておる。じきに来るぞ

(そのさいてつなどぜんぶくれてやれ)

その際鉄など全部くれてやれ

(ししょうれんへのやくそくをはたしてからいくさでもなんでもやればよかろう)

師匠連への約束を果たしてから戦でもなんでもやればよかろう

など

(えぼしさま、おはやく。さむらいがきます。はやく)

エボシさま、お早く。侍が来ます。早く

(うわさをすれば。あれはあさののししゃだな)

噂をすれば。あれは浅野の使者だな

(ししゃだ。ていちょうにもてなしなさい)

使者だ。丁重にもてなしなさい

(はい)

はい

(おかえりなさい)

お帰りなさい

(お、おい、あわんのか)

お、おい、会わんのか

(たたらばのえぼしとやら。さきほどのじざむらいあいてのいくさ、みごとなり)

タタラ場のエボシとやら。先ほどの地侍相手の戦、見事なり

(われらはくぼうさまのししゃとしてまいった。かしこまってもんをひらけ)

われらは公方さまの使者として参った。かしこまって門を開け

(うん。ようがあるならそこでいいな)

うん。用があるならそこで言いな

(このやまはえぼしさまがもののけからきりとったんだ)

この山はエボシさまがもののけから切り取ったんだ

(かねになるとわかっててぇのばしやがって)

金になるとわかって手ぇ伸ばしやがって

(とっととかえれ)

とっとと帰れ

(おんなども、ししゃへのぶれいゆるさんぞ)

女ども、使者への無礼許さんぞ

(ぶれいだってさ)

無礼だってさ

(こっちはうまれたときからずっとぶれいだい)

こっちは生まれた時からずっと無礼だい

(てつがほしけりゃくれてやるよ)

鉄が欲しけりゃくれてやるよ

(いやあまいったまいった、おおざむらいももののけもがんちゅうになしか)

いやあ参った参った、大侍ももののけも眼中になしか

(えぼしたたらのおんなたちのいさましいことよ)

エボシタタラの女たちの勇ましいことよ

(こんなかみきれがやくにたつのか)

こんな紙切れが役に立つのか

(まあいろんなやからをあつめるにはききめがある。けものとはいえなにしろかみをころすのだ)

まあいろんな輩を集めるには効き目がある。獣とはいえなにしろ神を殺すのだ

(はい、えぼしさま)

はい、エボシさま

(そなたたちこのかきつけがわかるか。てんじょうさまのだ)

そなたたちこの書付が分かるか。天上さまのだ

(てんじょうさま)

天上さま

(てんじょうさまって)

天上さまって

(みかどだ)

帝だ

(みかど)

(いや、まいったまいった)

いや、参った参った

(いいよ)

いいよ

(はい)

はい

(わたしたちがここでてつをつくりつづければ、もりのちからはよわまる)

私たちがここで鉄を作り続ければ、森の力は弱まる

(それからのほうがぎせいもすくなくすむが)

それからの方が犠牲も少なくすむが

(かねもじかんもじゅうぶんにつぎこんだ)

金も時間も十分につぎ込んだ

(いしびやしゅうよんじゅうめいをかしあたえたのはてつをつくるためではないぞ)

石火矢衆四十名を貸し与えたのは鉄を作るためではないぞ

(とまあ、ししょうれんはいうだろうな)

とまあ、師匠連は言うだろうな

(まさかそなたまでししがみのなまくびにふろうふしのちからがあるとおもっていまいな)

まさかそなたまでシシ神の生首に不老不死の力があると思っていまいな

(やんごとなきかたがたやししょうれんのかんがえはわしにはわからん。わからんほうがいい)

やんごとなき方々や師匠連の考えはわしには分からん。分からん方がいい

(やくそくはまもる)

約束は守る

(もろいちぞくのかわりにいのししのむれがひしめくならかえってやりやすかろう)

モロ一族の代わりに猪の群れがひしめくならかえってやりやすかろう

(がけのうらにひそんでいるあやしげなてしたどもをよびよせるがいい)

崖の裏に潜んでいる怪しげな手下どもを呼び寄せるがいい

(いや、ばれていたか)

いや、ばれていたか

(そうだ、もうひとつ。しょうねんがたずねてこなかったか)

そうだ、もうひとつ。少年が訪ねてこなかったか

(あかしかにのったふしぎなしょうねんだが)

赤鹿に乗った不思議な少年だが

(さった)

去った

(なんかきみがわるいよ)

何か気味が悪いよ

(ありゃあただのかりゅうどじゃねえ。じばしりだ)

ありゃあただの狩人じゃねえ。地走りだ

(じばしり)

地走り

(あたしたちもおともさせてください)

あたしたちもお供させてください

(あんなれんちゅうをしんようしちゃあだめです)

あんな連中を信用しちゃあ駄目です

(えぼしさまになにかあったらとりかえしがつかないもの)

エボシさまに何かあったら取り返しがつかないもの

(せっかくいしびやをおぼえたんだから)

せっかく石火矢を覚えたんだから

(だからこそみんなにここをまもってもらいたいのさ)

だからこそみんなにここを守ってもらいたいのさ

(こわいのはもののけよりにんげんのほうだからね)

怖いのはもののけより人間の方だからね

(ししがみごろしがすんだら、いろいろわかるだろうよ)

シシ神殺しがすんだら、色々分かるだろうよ

(からかされんのししょうたちがししがみのくびだけでここからてをひくもんかね)

唐傘連の師匠たちがシシ神の首だけでここから手を引くもんかね

(さむらいだけじゃないよ。いしびやしゅうがてきとなるかもしれないんだ)

侍だけじゃないよ。石火矢衆が敵となるかもしれないんだ

(おとこはたよりにできない。しっかりやりな、みんな)

男は頼りにできない。しっかりやりな、みんな

(えぼしさまのことはあんずるな。このごんざかならずおまもりする)

エボシさまのことは案ずるな。このゴンザ必ずお守りする

(それがほんとうならね)

それが本当ならね

(なにい)

なにい

(あんたもおんなだったらよかったのさ)

あんたも女だったらよかったのさ

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