哀悼、そして日常は続く
作詞・作曲・編曲:卯花ロク
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歌詞(問題文)
(がっこうをやすんだだけどあさせいふくにそでをとおした)
学校を休んだ だけど朝 制服に袖を通した
(れいふくをまとったりょうしんのかおはぼやけてた)
礼服を纏った両親の顔はぼやけてた
(ひろがるかいせいなそらとここちのよいかぜがいやみだとかんじた)
広がる快晴な空と心地の良い風が嫌味だと感じた
(まえからこえがしてくるまのどあをあけあるいた)
前から声がして 車のドアを開け 歩いた
(ひさしぶりのかおぶれはじめてみたかおぶれ)
久しぶりの顔ぶれ 初めて見た顔ぶれ
(こころんなかないまぜでかるいえしゃくはうまくできてたかな)
心ん中綯交ぜで 軽い会釈は上手くできてたかな
(わしつですわるいすぬのごしでもつめたくて)
和室で座る椅子 布越しでも冷たくて
(かかりのひとによばれふすまをひらいた)
係の人に呼ばれ 襖を開いた
(そのひょうじょうはやわくてまるでねむってるようだった)
その表情は柔くて まるで眠ってるようだった
(いまにもめをさまして)
今にも目を覚まして
(わらいかけてくれるようなきがしたんだよ)
笑いかけてくれるような気がしたんだよ
(ゆかんでふれたはだはかたくかたくつめたかった)
湯灌で触れた肌は固く硬く冷たかった
(えそらごとはわたしのまえでやぶられからっぽのそのみをなでる)
絵空事は私の前で破られ 空っぽのその身を撫でる
(あくるひのあさうつろげにせいふくにそでをとおした)
明くる日の朝 うつろげに制服に袖を通した
(かいじょうまでずっとゆらゆらこころはゆれていた)
会場までずっと ゆらゆら心は揺れていた
(ひつぎのなかにおさまったあなたがはなにつつまれてうまってく)
棺の中に収まった アナタが花に包まれて埋まってく
(まぶたとじたらげんじつがほおをつたってた)
瞼閉じたら現実が頬を伝ってた
(とびらはとじられてくかぎはかけられてゆく)
扉は閉じられてく 鍵はかけられてゆく
(それがはこばれてゆくわたしはそれをただただながめてる)
それが運ばれてゆく 私はそれをただただ眺めてる
(なつはさきなのにせみのなきごえがした)
夏は先なのに蝉の鳴き声がした
(こころのあなをうめてくれたきがした)
心の穴を埋めてくれた気がした
(わかれはちかづくひつぎはすいこまれてく)
別れは近づく 棺は吸い込まれてく
(とめられないほどあふれたのはあせかなみだかわかんないや)
止められないほど溢れたのは汗か涙かわかんないや
(まちあいしつのじはんきでかってもらったあまいじゅーす)
待合室の自販機で買ってもらった甘いジュース
(あじがしないそれをのみほしてくたびにじかんはさってく)
味がしないそれを飲み干してく度に時間は去ってく
(こぼれたけつろがゆかにおちてはぜあたまからつまさきまでさむけがはしる)
零れた結露が床に落ちて爆ぜ 頭から爪先まで寒気が走る
(かかりのひとがよんでる)
係の人が呼んでる
(はだははててかけらになって)
肌は果てて 欠片になって
(はしでわたしてくつぼにおさめていく)
箸で渡してく 壺に収めていく
(すっかりちいさくなってしまったね)
すっかり小さくなってしまったね
(ぽつりとこぼしたあせはひえていた)
ポツリとこぼした 汗は冷えていた
(かるくなったあなたをかかえあるく)
軽くなったアナタを抱え歩く
(げんじつかゆめかがあやふやになるかんかくにおちている)
現実か夢かがあやふやになる感覚に落ちている
(すこしやけどしたてがひりひりといたみだした)
少し火傷した手がヒリヒリと痛みだした
(げんじつだってみずをさされたようなきもちになる)
現実だって水を差されたような気持ちになる
(くるまのなかからみたゆうやけぞらこころとくらべていろはあざやかだった)
車の中から見た夕焼け空 心と比べて色は鮮やかだった
(それはにくらしいほどに)
それは憎らしいほどに
(あくるひのあさねむたげにせいふくにそでをとおした)
明くる日の朝 眠たげに制服に袖を通した
(はれためのしたこんしーらーでかくさなくちゃ)
腫れた目の下 コンシーラーで隠さなくちゃ
(ひろがるかいせいなそらがまどのむこうでどこまでもひろがってた)
広がる快晴な空が窓の向こうでどこまでも広がってた
(かばんをかかえていってきますとどあをあけた)
鞄を抱えて いってきます とドアを開けた