トーチカ

(ぱらぱらちるかやくのにおい)

ぱらぱら散る　火薬の匂い

(せめんとごしのはるいじょうなししじょうあり)

セメント越しの春　異常ナシ、私情アリ

(もどらないでしょどうしても)

「戻らないでしょ」どうしても

(あなぼこだらけのあいなんて)

穴ぼこだらけの 愛 なんて

(ほらまたちるかやくのにおい)

ほら また散る 火薬の匂い

(はがれたりあるとしこうかいろしょうかい)

剥がれた現実(リアル)と 思考回路哨戒

(あなたはまだゆめのなか)

貴方は まだ夢のなか

(こどくをかかえたまま)

蠱毒(こどく)を抱えたまま

(あのひこぼしたいのちのあまりが)

あの日こぼした命の余りが

(ありがとうなどとわめいてる)

“ありがとう”などと喚いてる

(ふざけんなよもういきどまりさ)

ふざけんなよ もう息止まりさ

(さらばとーちかゆるしてくれとはいわないが)

さらばトーチカ “許してくれ”とは言わないが

(どうかそのせいぎでぼくをつるしてくれよ)

どうか その正義で僕を“吊るしてくれ”よ

(さくそうしたしゅうちゃくてんおわかれなのさぼくら)

錯綜した終着点 お別れなのさ 僕ら

(たむけたはなとかやくのにおい)

手向けた花と、火薬の匂い

(さらば)

さらば

(とーちかとーちか)

トーチカ トーチカ

(とーちかあいのうた)

トーチカ 相のうた

(あなあけうめならくとひかり)

穴空け、埋め 奈落と光

(せめんとごしのはるしじょうなしいじょうあり)

セメント越しの春　私情ナシ、異常アリ

(めざめたあなたにさすりある)

目覚めた貴方 に刺す現実(リアル)

(いのちうがつわがまま)

命、穿つ、我侭

(ひとつのいのちをまもるへいきが)

ひとつの命を守る兵器が

(なんびゃくのかじつかみくだいても)

何百の果実噛み砕いても

(ひとつのこころをつなぐけついが)

ひとつの心を繋ぐ決意が

(なんぜんのひばなをぶちまけても)

何千の火花をぶちまけても

(めざめたひとつのそのてのひらが)

目覚めたひとつのそのてのひらが

(せいぎをしろうとさけんでも)

正義を"解(し)ろう"と叫んでも

(ゆめみるなよぼくはゆきぞこないさ)

夢見るなよ、僕は逝き損ないさ

(だからとーちかわかってくれとはいわないが)

だからトーチカ “解ってくれ”とは言わないが

(どうかそのどくでぼくをからしてくれよ)

どうか その毒で僕を枯らしてくれよ

(ああぐろりあしょうしつてんおわかれなのさぼくら)

ああ グロリア 焼失点 お別れなのさ 僕ら

(たむけたはなはあなたの)

手向けた花は、貴方の…

(だからどっちがただしかろうとかんけいないわ)

だからどっちが　正しかろうと関係ないわ

(どうかそのへいきでぼくをぶちぬいてよ)

どうか その兵器で僕をぶち抜いてよ

(さいごのことばがありがとうなどとわめくもんだから)

最期の言葉が　“ありがとう”などと喚くもんだから

(ふざけんなよもうさよならなんだよ)

ふざけんなよ　もうさよならなんだよ

(とーちかとーちか)

トーチカ トーチカ

(とーちかあいのうた)

トーチカ 愛のうた