nausicaa3

(とるめきあははるかせいほうのきょうぼうなぐんじこっか。しんだぺじてのりょしゅうといい、きになる)

トルメキアは遥か西方の凶暴な軍事国家。死んだペジテの虜囚といい、気になる

(あとおねがい！)

あとお願い！

(なにかしら)

何かしら

(とるめきあのふねだ！)

トルメキアの船だ！

(みんなをしろへ！)

みんなを城へ！

(みんなしろへ！みんなしろへあつまれ！しろへ！)

みんな城へ！みんな城へ集まれ！城へ！

(ちちうえ！)

父上！

(ばばさまはかくれておれ)

ババ様は隠れておれ

(わしゃここにいるよ)

わしゃここにいるよ

(ひめさま！？)

姫様！？

(おのれえ！)

おのれえ！

(なうしか！)

ナウシカ！

(そうほううごくな！)

双方動くな！

(うごけばおうむのかわよりけずりだしたこのけんがせらみっくそうこうをもつらぬくぞ)

動けば王蟲の皮より削り出したこの剣がセラミック装甲をも貫くぞ

(あのおとこ、ゆぱです)

あの男、ユパです

(とるめきあへいにきく。このたにのものはさくやそなたたちのふねをすくわんとひっしにはたらいた)

トルメキア兵に聞く。この谷の者は昨夜そなたたちの船を救わんと必死に働いた

(いまもまた、ししゃをていちょうにほうむったばかりだ)

今もまた、死者を丁重に葬ったばかりだ

(しょうなりとはいえ、そのくににたいするこれがとるめきあのれいぎか)

小なりとはいえ、その国に対するこれがトルメキアの礼儀か

(いくさをしかけるならば、それなりのりゆうがあるはず)

戦を仕掛けるならば、それなりの理由があるはず

(まずししゃをたてこうじょうをのべるべきであろう)

まず使者を立て口上を述べるべきであろう

(なうしか。おちつけ、なうしか。いまたたかえばたにのものはみなごろしになろう)

ナウシカ。落ち着け、ナウシカ。今戦えば谷の者は皆殺しになろう

(いきのびて、きかいをまつのだ)

生き延びて、機会を待つのだ

(ええい、くそう、こむすめが！)

ええい、くそう、小娘が！

(やめろ、くろとわ)

やめろ、クロトワ

(しかし！あーあ、なんてやつだよ。みんなころしちまいやがった)

しかし！あーあ、なんて奴だよ。みんな殺しちまいやがった

(かんげん、みみがいたい。へんきょういちのけんしゆぱ・みらるだとはそなたのことか)

諫言、耳が痛い。辺境一の剣士ユパ・ミラルダとはそなたのことか

(われらがもくてきはさつりくではない。はなしがしたい。けんをおさめられよ)

われらが目的は殺戮ではない。話がしたい。剣をおさめられよ