懐かしくなってくれない

(いたみなんてわかっちゃくれないこのくるしみをどうぞ)

痛みなんてわかっちゃくれない　この苦しみをどうぞ

(ひかりなんてとどいちゃくれないぼくらのいろをみたい)

光なんて届いちゃくれない　僕らの色を見たい

(せいぎなんてこたえちゃくれないこのぜつぼうをどうぞ)

正義なんて応えちゃくれない　この絶望をどうぞ

(へいわなんてのぞんじゃいけないあしたのいろがいたい)

平和なんて望んじゃいけない　明日の色が痛い

(きみのせいだ)

君のせいだ

(でたらめなえをかいたまっしろなきみをかいた)

デタラメな絵を描いた　真っ白な君を描いた

(ぼくなりのまるだったぼくなりのまほうだった)

僕なりの丸だった　僕なりの魔法だった

(まともにいきてたいんだひとにやゆされたくないんだ)

まともに生きてたいんだ　人に揶揄されたくないんだ

(それでもまたみたいんだまたみたいとおもいたいんだ)

それでもまた見たいんだ　また見たいと思いたいんだ

(きみがなつかしくなってくれないなってくれないなってくれない)

君が懐かしくなってくれない　なってくれない　なってくれない

(なあかこになってはくれないかここんとこがくるしんだ)

なあ　過去になってはくれないか　ここんとこが苦しんだ

(まちがいになってくれないなってくれないなってくれない)

間違いになってくれない　なってくれない　なってくれない

(ああまぶしいよまぶしいよまぶしいよまぶしいよ)

ああ　眩しいよ　眩しいよ　眩しいよ　眩しいよ

(りそうならばもういっかいひくつならばこんりんざい)

理想ならばもう一回　卑屈ならば金輪際

(ちのうならばもういっぱいこたえならばもういいかい)

知能ならばもういっぱい　答えならばもういいかい

(まいよまいよはんせいかいざんげなんてもったいない)

毎夜毎夜反省会　懺悔なんて勿体ない

(きょうはぼくのせいたんさいおもうことはもうないかい)

今日は僕の生誕祭　思うことはもうないかい

(あっぱれなえをかいたよのおわりぎわをかいた)

天晴れな絵を描いた　世の終わり際を描いた

(これこそがぼくなんだこれこそがこうふくなんだ)

これこそが僕なんだ　これこそが幸福なんだ

(だれかがしをかばったさぞじまんげにさとしだした)

誰かが死を庇った　さぞ自慢気に諭しだした

(おまえにわかるもんかおまえなんかにかたれるもんか)

お前にわかるもんか　お前なんかに語れるもんか

(きみがまぼろしになってくれないなってくれないなってくれない)

君が幻になってくれない　なってくれない　なってくれない

(なあうそになってはくれないかどこかしんじがたいんだ)

なあ　嘘になってはくれないか　どこか信じ難いんだ

(おもいでになってくれないなってくれないなってくれない)

想い出になってくれない　なってくれない　なってくれない

(ああうるさいようるさいようるさいようるさいよ)

ああ　五月蝿いよ　五月蝿いよ　五月蝿いよ　五月蝿いよ

(こころのひはきえかけたてのとどくものはふえた)

心の火は消えかけた　手の届くものは増えた

(かねだけがぼくだったかねだけがこうふくだった)

金だけが僕だった　金だけが幸福だった

(ひとびとをみくだしたさるにしかみえなかった)

人々を見下した　猿にしか見えなかった

(あのうたがうらやましいんだ)

あの謳が羨ましいんだ

(きみがなつかしくなってくれないなってくれないなってくれない)

君が懐かしくなってくれない　なってくれない　なってくれない

(なあむきになってはくれないかそのえがおがむなしいんだ)

なあ　ムキになってはくれないか　その笑顔が虚しいんだ

(まちがいになってくれないなってくれないなってくれない)

間違いになってくれない　なってくれない　なってくれない

(ああまぶしいよまぶしいよまぶしいよまぶしいよ)

ああ　眩しいよ　眩しいよ　眩しいよ　眩しいよ

(きみがあいまいになってくれないなってくれないなってくれない)

君が曖昧になってくれない　なってくれない　なってくれない

(なあぼくになってはくれないかこうかいがいたまないんだ)

なあ　僕になってはくれないか　後悔が傷まないんだ

(せいかいになってくれないなってくれないなってくれない)

正解になってくれない　なってくれない　なってくれない

(ああたりないよたりないよたりないよたりないよ)

ああ　足りないよ　足りないよ　足りないよ　足りないよ