リオの１2歳の少女の伝説のスピーチ

(それらはもうえいえんにもどってはこないんです)

それらは、もう永遠にもどってはこないんです。

(わたしのせだいにはゆめがあります)

私の世代には、夢があります。

(いつかやせいのどうぶつたちのむれや)

いつか野生の動物たちの群れや、

(たくさんのとりやちょうがまうじゃんぐるをみることです)

たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを見ることです。

(でもわたしのこどもたちのせだいは)

でも、私の子どもたちの世代は、

(もうそんなゆめをもつこともできなくなるのではないか)

もうそんな夢を持つこともできなくなるのではないか？

(あなたたちはわたしぐらいのとしのときにそんなことをしんぱいしたことがありますか)

あなた達は、私ぐらいの歳の時に、そんな事を心配したことがありますか。

(こんなたいへんなことがものすごいいきおいでおこっているのに)

こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、

(わたしたちにんげんときたらまるでまだまだよゆうがあるようなのんきなかおをしています)

私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています

(まだこどものわたしにはには)

まだ子どもの私にはには、

(このききをすくうのになにをしたらいいのかはっきりわかりません)

この危機を救うのになにをしたらいいのかはっきりわかりません。

(でもあなたたちおとなにもしってほしいんです)

でも、あなたたち大人にも知ってほしいんです。

(あなたたちもよいかいけつほうなんてもっていないっていうことを)

あなたたちもよい解決法なんてもっていないっていうことを。

(おぞんそうにあいたあなをどうやってふさぐのかあなたはしらないでしょう)

オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう

(しんだかわにどうやってさけをよびもどすのかあなたはしらないでしょう)

死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、あなたは知らないでしょう。

(ぜつめつしたどうぶつをどうやっていきかえらせるのかあなたはしらないでしょう)

絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。

(そしていまやさばくとなってしまったばしょにどうやってもりをよみがえらせるのか)

そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのか

(あなたはしらないでしょう)

あなたは知らないでしょう。

(どうやってなおすのかわからないものをこわしつづけるのはもうやめてください)

どうやって直すのかわからないものを、壊し続けるのはもうやめてください

(ここではあなたたちはせいふとかきぎょうとかだんたいとかのだいひょうでしょう)

ここでは、あなたたちは政府とか企業とか団体とかの代表でしょう。

(あるいはほうどうかんけいしゃかせいじかかもしれない)

あるいは、報道関係者か政治家かもしれない。

(でもほんとうはあなたたちもだれかのははおやであり)

でもほんとうは、あなたたちもだれかの母親であり、

(ちちおやでありしまいでありきょうだいでありおばでありおじなんです)

父親であり、姉妹であり、兄弟であり、おばであり、おじなんです。

(そしてあなたたちのだれもがだれかのこどもなんです)

そしてあなたたちのだれもが、だれかの子どもなんです。

(わたしはまだこどもですが)

私はまだ子どもですが、

(ここにいるわたしたちみんながおなじおおきなかぞくのいちいんであることをしっています)

ここにいる私たちみんなが同じ大きな家族の一員であることを知っています。

(そうです５０おくいじょうのにんげんからなるだいかぞく)

そうです50億以上の人間からなる大家族。

(いいえじつは３ぜんまんしゅるいのせいぶつからなるだいかぞくです)

いいえ、じつは3千万種類の生物からなる大家族です。

(こっきょうやかっこくのせいふがどんなにわたしたちをわけへだてようとしても)

国境や各国の政府がどんなに私たちを分けへだてようとしても、

(このことはかえようがありません)

このことは変えようがありません。

(わたしはこどもですがみんながこのだいかぞくのいちいんであり)

私は子どもですが、みんながこの大家族の一員であり、

(ひとつのもくひょうにむけてこころをひとつにして)

ひとつの目標に向けて心をひとつにして

(こうどうしなければならないことをしっています)

行動しなければならないことを知っています。

(わたしはいかっていますでもじぶんをみうしなってはいません)

私は怒っています。でも、自分を見失ってはいません。

(わたしはこわいでもじぶんのきもちをせかいじゅうにつたえることをわたしはおそれません)

私はこわい。でも、自分の気持ちを世界中に伝えることを、私はおそれません。

(わたしのくにでのむだづかいはたいへんなものですかってはすてまたかってはすてています)

私の国での無駄遣いは大変なものです。買っては捨てまた買っては捨てています

(それでもものをろうひしつづけるきたのくにぐには)

それでも物を浪費しつづける北の国々は、

(みなみのくにぐにととみをわかちあおうとはしません)

南の国々と富をわかちあおうとはしません。

(ものがありあまっているのにわたしたちはじぶんのとみを)

物がありあまっているのに、私たちは自分の富を、

(そのほんのすこしでもてばなすのがこわいんです)

そのほんの少しでも手ばなすのがこわいんです。

(かなだのわたしたちはじゅうぶんなたべものとみずとすまいをもつめぐまれたせいかつをしています)

カナダの私たちは十分な食べものと水と住まいを持つ恵まれた生活をしています

(とけいじてんしゃこんぴゅーたーてれび)

時計、自転車、コンピューター、テレビ、

(わたしたちのもっているものをかぞえあげたらなんにちもかかることでしょう)

私たちの持っているものを数えあげたら何日もかかることでしょう。

(２にちまえここぶらじるでいえのないすとりーとちるどれんとであい)

2日前ここブラジルで、家のないストリートチルドレンと出会い、

(わたしたちはしょっくをうけましたひとりのこどもがわたしたちにこういいました)

私たちはショックを受けました。ひとりの子どもが私たちにこう言いました。

(ぼくがかねもちだったらなぁもしそうならいえのないこすべてに)

「ぼくが金持ちだったらなぁ。もしそうなら、家のない子すべてに、

(たべものときるものとくすりとすむばしょとやさしさとあいじょうをあげるのに)

食べものと、着るものと、薬と、住む場所と、やさしさと愛情をあげるのに。」

(いえもなにもないひとりのこどもがわかちあうことをかんがえているというのに)

家もなにもないひとりの子どもが、わかちあうことを考えているというのに、

(すべてをもっているわたしたちがこんなによくがふかいのはいったいどうしてなんでししょう)

全てを持っている私達がこんなに欲が深いのは、一体どうしてなんでししょう。

(これらのめぐまれないこどもたちが)

これらのめぐまれない子どもたちが、

(わたしとおなじぐらいのとしだということがわたしのあたまをはなれません)

私と同じぐらいの歳だということが、私の頭をはなれません。

(どこにうまれついたかによってこんなにもじんせいがちがってしまう)

どこに生まれついたかによって、こんなにも人生がちがってしまう。

(わたしがりおのひんみんがいにすむこどものひとりだったかもしれないんです)

私がリオの貧民街に住む子どものひとりだったかもしれないんです。

(そまりあのうえたこどもだったかもちゅうとうのせんそうでぎせいになるか)

ソマリアの飢えた子どもだったかも、中東の戦争で犠牲になるか、

(いんどでものごいをしていたかもしれないんです)

インドで物乞いをしていたかもしれないんです。

(もしせんそうのためにつかわれているおかねをぜんぶまずしさとかんきょうもんだいを)

もし戦争のために使われているお金をぜんぶ、貧しさと環境問題を

(かいけつするためにつかえばこのちきゅうはすばらしいほしになるでしょう)

解決するために使えばこの地球はすばらしい星になるでしょう。

(わたしはまだこどもだけどそのことをしっています)

私はまだ子どもだけどそのことを知っています。

(がっこうでいやようちえんでさえあなたたちおとなは)

学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたたち大人は

(わたしたちこどもによのなかでどうふるまうかをおしえてくれます)

私たち子どもに、世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。

(たとえばあらそいをしないことはなしあいでかいけつすることたにんをそんちょうすること)

たとえば、争いをしないこと、話しあいで解決すること、他人を尊重すること、

(ちらかしたらじぶんでかたづけることほかのいきものをむやみにきずつけないこと)

ちらかしたら自分でかたづけること、ほかの生き物をむやみに傷つけないこと、

(わかちあうことそしてよくばらないこと)

わかちあうこと、そして欲ばらないこと 。

(ならばなぜあなたたちはわたしたちにするなということをしているんですか)

ならばなぜ、あなたたちは、私たちにするなということをしているんですか。

(なぜあなたたちがいまこうしたかいぎにしゅっせきしているのかどうかわすれないでください。)

なぜあなた達が今こうした会議に出席しているのかどうか忘れないでください。

(そしていったいだれのためにやっているのか)

そしていったいだれのためにやっているのか。

(それはあなたたちのこどもつまりわたしたちのためです)

それはあなたたちの子ども、つまり私たちのためです。

(みなさんはこうしたかいぎで)

みなさんはこうした会議で、

(わたしたちがどんなせかいにそだちいきていくのかをきめているんです)

私たちがどんな世界に育ち生きていくのかを決めているんです。

(おやたちはよくだいじょうぶすべてうまくいくよといってこどもたちをなぐさめるものです)

親達はよく「大丈夫。全て上手くいくよ」といって子ども達を慰めるものです。

(あるいはできるだけのことはしてるからとか)

あるいは「出来るだけのことはしてるから」とか

(このよのおわりじゃあるまいしとか)

「この世の終わりじゃあるまいし」とか

(しかしおとなたちはもうこんななぐさめのことばさえつかうことができなくなっているようです)

しかし大人達はもうこんな慰めの言葉さえ使う事ができなくなっているようです

(おききしますがわたしたちこどものみらいをしんけんにかんがえたことがありますか)

おききしますが、私たち子どもの未来を真剣に考えたことがありますか。

(ちちはいつもわたしにふげんじっこうつまりなにをいうかではなく)

父はいつも私に不言実行、つまり、なにをいうかではなく、

(なにをするかでそのひとのねうちがきまるといいます)

なにをするかでその人の値うちが決まる、といいます。

(しかしあなたたちおとながやっていることのせいでわたしたちはないています)

しかしあなたたち大人がやっていることのせいで、私たちは泣いています。

(あなたたちはいつもわたしたちをあいしているといいますしかしいわせてください)

あなたたちはいつも私たちを愛しているといいます。しかし、言わせてください

(もしそのことばがほんとうならどうかほんとうだということをこうどうでしめしてください)

もしその言葉が本当なら、どうか本当だということを行動でしめしてください。

(さいごまでわたしのはなしをきいてくださってありがとうございました)

最後まで私の話をきいてくださってありがとうございました。