《海角七号》手紙その二
2008年に台湾で公開され、台湾映画興行収入の記録を塗り替えた大ヒット作。監督は本作が劇場デビューとなるウェイ・ダーション。主演は映画初主演となったミュージシャンのファン・イーチェンと日本人女優の田中千絵。
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問題文
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(ともこ、ゆるしておくれ!)
友子、許しておくれ!
(このおくびょうなぼくを、)
この臆病な僕を、
(ふたりのことをけっしてみとめなかったぼくを、)
二人のことを決して認めなかった僕を、
(どんなふうに、)
どんなふうに、
(きみにひかれるんだったっけ?)
君に惹かれるんだったっけ?
(きみはかみがたのきそくもやぶるし、)
君は髪型の規則も破るし、
(よくぼくをいからせるこだったね。)
よく僕を怒らせる子だったね。
(ともこ、きみはいじっぱりで、)
友子、君は意地っ張りで、
(あたらしいものずきで、)
新しい物好きで、
(でも、どうしようもないぐらいきみにこいをしてしまった。)
でも、どうしようもないぐらい君に恋をしてしまった。
(だけど、きみがやっとそつぎょうしたとき、)
だけど、君がやっと卒業した時、
(ぼくたちはせんそうにやぶれた。)
僕たちは戦争に敗れた。
(ぼくははいせんこくのこくみんだ。)
僕は敗戦国の国民だ。
(きぞくのようにごうまんだったぼくたちは、)
貴族のように傲慢だった僕たちは、
(いっしゅんにして、)
一瞬にして、
(ざいにんのくびかせをかけられた。)
罪人の首枷をかけられた。
(まずしいいちきょうしのぼくが、)
貧しい一教師の僕が、
(どうしてみんぞくのつみをせおえよう?)
どうして民族の罪を背負えよう?
(じだいのしゅくめいはじだいのつみ、)
時代の宿命は時代の罪、
(そして、ぼくはまずしいきょうしにすぎない。)
そして、僕は貧しい教師に過ぎない。
など
(きみをあいしていても、)
君を愛していても、
(あきらめなければならなかった。)
諦めなければならなかった。
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