君を忘れた
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歌詞(問題文)
(せまいふかいもりのせかいにとらわれて)
狭い深い森の世界に囚われて
(てんぐのしょうねんのめはしんでいた)
天狗の少年の目は死んでいた
(しかしあるひしげみからきこえたなきごえが)
しかし ある日茂みから聞こえた鳴き声が
(しょうねんのいきかたをかえることになる)
少年の生き方を変えることになる
(しげるくさのおくには)
茂る草の奥には
(きずついたけもの)
傷ついた獣
(ではなく)
ではなく
(はなぢをたれたにんげん)
鼻血を垂れた人間
(なきごえにきこえたあのおとは)
鳴き声に聞こえたあの音は
(こきゅうではながぴーぴーなるげんしょう)
呼吸で鼻がピーピー鳴る現象
(てんぐがここをでられないように)
天狗がここを出られないように
(にんげんもここにいてはいけないもりのおきて)
人間もここに居てはいけない森の掟
(てんぐをみたにんげんにはしを)
天狗を見た人間には死を
(どうもすきにはなれないきまりだ)
どうも好きにはなれない決まりだ
(ほかのてんぐにみつかるまえに)
他の天狗に見つかる前に
(にがしたいがにんげんはあしをけがしていた)
逃がしたいが人間は足を怪我していた
(おとなにはかくれおっさんをしいく)
大人には隠れおっさんを飼育
(かわいくないきたないあとせちがらい)
かわいくない、汚いあと、世知辛い
(あしたはたばことよがまっともってきて)
「明日はタバコとヨガマット持ってきて」
(わがままいうんじゃありません)
わがまま言うんじゃありません!
(しょうねんはであいもげきじょうもゆめも)
少年は出会いも激情も夢も
(げんじょうにあらがうこともあきらめていた)
現状に抗うことも諦めていた
(にんげんはそれをゆるせなかったのだろう)
人間はそれを許せなかったのだろう
(にんげんかいのはなしをまいにちきかせた)
人間界の話を毎日聞かせた
(しょうねんのめにひかりがともる)
少年の目に光が灯る
(とびだすゆうきがわきあがる)
飛び出す勇気が湧きあがる
(そこにはなにもかもあるようにおもえたから)
そこには何もかもあるように思えたから
(よわっていたにんげんもじょじょに)
弱っていた人間も徐々に
(あかるくなりけがもいえていく)
明るくなり、ケガも癒えていく
(しかしなぜかここにきたりゆうははなさなかった)
しかし何故かここに来た理由は話さなかった
(やがてふたりにわかれがおとずれた)
やがて2人に別れが訪れた
(なみだはないわらってさいかいをちかう)
涙はない 笑って再会を誓う
(きがゆるんだのはしかたないことだろう)
気が緩んだのは仕方ないことだろう
(きづけばてんぐたちにかこまれていた)
気づけば天狗たちに囲まれていた
(かれらはむじひにさついをむける)
彼らは無慈悲に殺意を向ける
(しょうねんとちがいにんげんはあらがわなかった)
少年と違い人間は抗わなかった
(おまえにあってきぼうをとりもどせたが)
「お前に会って希望を取り戻せたが」
(おれはもともとしぬためにここにきた)
「俺は元々 死ぬためにここにきた」
(ころしちゃだめだこえのかぎりさけぶ)
殺しちゃダメだ声の限り叫ぶ
(ねがいはつうじたがそのじょうけんは)
願いは通じたがその条件は
(たがいのきおくをけすこと)
互いの記憶を消すこと
(しょうねんにてわたされたのは)
少年に手渡されたのは
(いったものといられたもの)
射った者と射られた者
(たがいにかんするきおくをうしなうや)
互いに関する記憶を失う矢
(しょうねんをわすれればまたしにむかう)
少年を忘れれば また死に向かう
(しょうねんもしんだめにぎゃくもどり)
少年も死んだ目に逆戻り
(けっきょくこのやはたがいをころす)
結局この矢は互いを殺す
(ちゅうちょするしょうねんににんげんは)
躊躇する少年に人間は
(はやくいれとわらった)
「早く射れ」と笑った
(おれたちはよわいこのこころは)
「俺たちは弱い この心は」
(いつもせかいにおしつぶされた)
「いつも世界に押しつぶされた」
(じぶんじゃじぶんをかえられなかった)
「自分じゃ自分を変えられなかった」
(こんないたいのにかわれなかった)
「こんな痛いのに変われなかった」
(でもときにたやすくだれかにかえてもらえる)
「でも時に容易く、誰かに変えてもらえる」
(それはひとりではきづけないこと)
「それは一人では気づけないこと」
(でもおれたちはそれをおしえあった)
「でも俺たちはそれを教え合った」
(だからもうだいじょうぶだ)
「だからもう大丈夫だ」
(くちにしたのはおなじことばだった)
口にしたのは同じ言葉だった
(おれをわすれてもそのおもいだけはわすれるな)
「俺を忘れても、その想いだけは忘れるな」
(そのやはむねにささった)
その約束(や)は胸に刺さった
(しっかりとささった)
しっかりと刺さった