ミゼラブルの雫

(きみはなぜないているの)

君はなぜ泣いているの？

(しらんぷりもうできない)

知らんぷり もう出来ない

(いたずらにわらいあえるきみがいい)

いたずらに笑い合える 君がいい

(どうじょうやきょうかんはあとづけ)

『同情』や『共感』は後付け

(とにかくきみがしんぱい)

とにかく君が心配

(すなおにわらってといえば)

素直に「笑って」と言えば

(もとどおりになるとおもってたよ)

元通りになると思ってたよ…

(かなしみがこぼれおちてあしもとをぬらしてゆく)

哀しみが零れ落ちて 足元を濡らしてゆく

(いたいけでふかいきみのみすごせぬちいさなうみは)

幼気で深い 君の見過ごせぬ小さな海は

(やすっぽいなぐさめでは)

安っぽい慰めでは

(くみとれはしないとしり)

汲み取れはしないと知り

(はげましやとうことさえ)

励ましや 問うことさえ

(ためらった)

躊躇った

(やさしくせっしてあげたい)

優しく接してあげたい

(だけれどどうすればいい)

だけれど どうすればいい？

(まよったことばなんかより)

迷った言葉なんかより

(やさしくあたまをなでてあげた)

優しく頭を撫でてあげた

(かなしみがこぼれおちてあしもとをぬらしてゆく)

哀しみが零れ落ちて 足元を濡らしてゆく

(いたいけでふかいきみのみすごせぬちいさなうみは)

幼気で深い 君の見過ごせぬ小さな海は

(よりそってよわいきもち)

寄り添って弱い気持ち

(くみとってゆけばいいさ)

汲み取ってゆけばいいさ

(てをにぎるそれだけでも)

『手を握る』 それだけでも

(いまはいい)

今はいい…

(ときはたちしだいにきみはこころをといてくれた)

時は経ち 次第に君は心を解いてくれた

(じかんにはかなわないねゆうしゅうだ)

時間には敵わないね 優秀だ

(ちっぽけでよわいじぶん)

ちっぽけで弱い自分

(むりょくさをしってしまった)

無力さを知ってしまった

(でもきみはありがとうって)

でも君は 「ありがとう」って

(ほほえんでなみだぬぐった)

微笑んで 涙拭った

(ねえいつものじょうだんでわらわせて)

「ねえ、いつもの冗談で笑わせて？」

(ほらやっぱり)

ほらやっぱり

(むじゃきにからかうきみはすてきだよ)

無邪気にからかう君は素敵だよ