谷崎潤一郎 ヒロイン台詞集
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問題文
(さすけ、わてそんなことおせたか)
佐助、わてそんなこと教せたか
『春琴抄』春琴
(あかん、あかん、ひけるまでよどおしかかったかてやりや)
あかん、あかん、弾けるまで夜通しかかったかて遣りや
『春琴抄』春琴
(あほ、なんでおぼえられへんねん)
阿呆、何で覚えられへんねん
『春琴抄』春琴
(まあ、しらんまにばんになってしもて、さびしいわなあ)
まあ、知らん間に晩になってしもて、淋しいわなあ
『卍』光子
(ひとりやったらほんまにこわうていられへんわなあ)
一人やったらほんまに恐うていられへんわなあ
『卍』園子
(すきなひととふたりだけやったらこんなさびしいとこのほうがええわ)
好きな人と二人だけやったらこんな淋しい所の方がええわ
『卍』光子
(うちあんたといっしょやったらいつまででもここでこないしてたいわ)
うちあんたと一緒やったらいつ迄でも此処でこないしてたいわ
『卍』園子
(そやけど、けっこんしてしもたらどんなしんしつにすんでも、)
そやけど、結婚してしもたらどんな寝室に住んでも、
『卍』光子
(きれいなかごのなかにいれられたとりのようなもんとちがうかしらん)
綺麗な籠の中に入れられた鳥のようなもんと違うかしらん?
『卍』光子
(ああ、にくたらしい、こんなきれいなからだしてて!うちあんたころしてやりたい)
ああ、憎たらしい、こんな綺麗な体してて!うちあんた殺してやりたい
『卍』園子
(ころして、ころして、うちあんたにころされたい、)
殺して、殺して、うちあんたに殺されたい、
『卍』光子
(しんようしとうはないねんけど、ばあやさんのほうにはいちいちしょうこのかきつけがとってあって、)
信用しとうはないねんけど、婆やさんの方には一々証拠の書付が取ってあって、
『細雪』雪子
(それにもとづいていやはるねんもん。)
それに基づいて云やはるねんもん。
『細雪』雪子
(こいさん、それうそやいうのんやったら、)
こいさん、それうそや云うのんやったら、
『細雪』雪子
(なにかそれにたいこうするちょうぼのようなものみせてくれたらどうやねん)
何かそれに対抗する帳簿のようなもの見せてくれたらどうやねん
『細雪』雪子
(りようできるうちはせんどりようしといて、もうりようかちないようになったいうて、)
利用出来るうちは先途利用しといて、もう利用価値ないようになった云うて、
『細雪』雪子
(ていのうのぼんぼんにええくちがあるやたら、ひとりでまんしゅうへいってしまえやたら、)
低能の坊々に好え口があるやたら、一人で満洲へ行ってしまえやたら、
『細雪』雪子
(ようそんなことがいえたもんやおもうわ。)
ようそんなことが云えたもんや思うわ。………
『細雪』雪子
(あのくらいなこと、たまにはいうといたほうがええねん)
あのくらいなこと、たまには云うといた方がええねん
『細雪』雪子
(あたしがいくらわがままだって、いいこととわるいことぐらいはわかっているわよ。)
あたしがいくら我が儘だって、いいことと悪いことぐらいは分っているわよ。
『痴人の愛』ナオミ
(そりゃじょうじさんをだまそうとおもえばだませるけれど、)
そりゃ譲治さんを欺そうと思えば欺せるけれど、
『痴人の愛』ナオミ
(あたしけっしてそんなことはしやしないわ。ほんとにこうめいせいだいよ、)
あたし決してそんな事はしやしないわ。ほんとに公明正大よ、
『痴人の愛』ナオミ
(なにひとつとしてじょうじさんにかくしたことなんかありゃしないのよ)
何一つとして譲治さんに隠したことなんかありゃしないのよ
『痴人の愛』ナオミ
(じょうじさんさえごかいしていなけりゃ、せけんのやつらがなんていおうと、こわくはないわ。)
譲治さんさえ誤解していなけりゃ、世間の奴等が何て云おうと、恐くはないわ。
『痴人の愛』ナオミ
(どうせあたしは、らんぼうでくちがわるくって、みんなににくまれるんだから。)
どうせあたしは、乱暴で口が悪くって、みんなに憎まれるんだから。
『痴人の愛』ナオミ
(さあ、じょうじさん、ひとつひねってあげるからいらっしゃいよ)
さあ、譲治さん、一つ捻ってあげるから入らッしゃいよ
『痴人の愛』ナオミ
(どう?あたしのほうがすこしりこうでしょ)
どう?あたしの方が少し悧巧でしょ
『痴人の愛』ナオミ
(あたしこんやはきちがいになるほどじょうじさんがかわいいんだもの。)
あたし今夜は気違いになるほど譲治さんが可愛いんだもの。
『痴人の愛』ナオミ
(あたし、むかしのようなこうふくがほしいの。でなけりゃなんにもほしくはないの。)
あたし、昔のような幸福が欲しいの。でなけりゃなんにも欲しくはないの。
『痴人の愛』ナオミ
(これからなんでもいうことをきくか)
これから何でも云うことを聴くか
『痴人の愛』ナオミ
(あたしがいるだけ、いくらでもおかねをだすか)
あたしが要るだけ、いくらでもお金を出すか
『痴人の愛』ナオミ
(あたしにすきなことをさせるか、いちいちかんしょうなんかしないか)
あたしに好きな事をさせるか、一々干渉なんかしないか
『痴人の愛』ナオミ
(あたしのことをなおみなんてよびつけにしないで、なおみさんとよぶか)
あたしのことを『ナオミ』なんて呼びつけにしないで、『ナオミさん』と呼ぶか
『痴人の愛』ナオミ
(にやあ)
ニヤア
『猫と庄造と二人のをんな』リリー