女生徒

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投稿者投稿者まいんいいね0お気に入り登録
プレイ回数466難易度(3.2) 3722打 長文 かな
太宰治の女生徒のタイピングです
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 うまうま 5237 A 秀 5.4 95.9% 671.3 3671 155 99 2024/04/17
2 もっちゃん先生 4639 A 秀 4.8 95.2% 761.9 3720 185 99 2024/04/17
3 sachiko 4633 A 秀 4.6 98.9% 784.3 3672 38 99 2024/04/17
4 てっちゃん 4201 B 優 4.4 94.2% 849.7 3800 230 99 2024/04/18
5 チン 3583 B 優 3.9 91.5% 60.0 237 22 6 2024/04/16

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問題文

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(あさめをさますときのきもちはおもしろい)

あさ、眼をさますときの気持は、面白い。

(かくれんぼのときおしいれのまっくらいなかに)

かくれんぼのとき、押入れの真っ暗い中に、

(じっとしゃがんでかくれていて)

じっと、しゃがんで隠れていて、

(とつぜんでこちゃんにがらっとふすまをあけられ)

突然、でこちゃんに、がらっと襖をあけられ、

(ひのひかりがどっときてでこちゃんにみつけたとおおごえでいわれて)

日の光がどっと来て、でこちゃんに、「見つけた!」と大声で言われて、

(まぶしさそれからへんなまのわるさ)

まぶしさ、それから、へんな間の悪さ、

(それからむねがどきどきしてきもののまえをあわせたりして)

それから、胸がどきどきして、着物のまえを合せたりして、

(ちょっとてれくさくおしいれからでてきてきゅうにむかむかはらだたしく)

ちょっと、てれくさく、押入れから出て来て、急にむかむか腹立たしく、

(あのかんじいやちがうあのかんじでもない)

あの感じ、いや、ちがう、あの感じでもない、

(なんだかもっとやりきれない)

なんだか、もっとやりきれない。

(はこをあけるとそのなかにまたちいさいはこがあって)

箱をあけると、その中に、また小さい箱があって、

(そのちいさいはこをあけるとまたそのなかにもっとちいさいはこがあって)

その小さい箱をあけると、またその中に、もっと小さい箱があって、

(そいつをあけるとまたまたちいさいはこがあって)

そいつをあけると、また、また、小さい箱があって、

(そのちいさいはこをあけるとまたはこがあって)

その小さい箱をあけると、また箱があって、

(そうしてななつもやっつもあけていって)

そうして、七つも、八つも、あけていって、

(とうとうおしまいにさいころくらいのちいさいはこがでてきて)

とうとうおしまいに、さいころくらいの小さい箱が出て来て、

(そいつをそっとあけてみて)

そいつをそっとあけてみて、

(なにもないからっぽあのかんじすこしちかい)

何もない、からっぽ、あの感じ、少し近い。

(ぱちっとめがさめるなんてあれはうそだ)

パチッと眼がさめるなんて、あれは嘘だ。

(にごってにごってそのうちにだんだんでんぷんがしたにしずみ)

濁って濁って、そのうちに、だんだん澱粉が下に沈み、

など

(すこしずつうわずみができてやっとつかれてめがさめる)

少しずつ上澄が出来て、やっと疲れて眼がさめる。

(あさはなんだかしらじらしい)

朝は、なんだか、しらじらしい。

(かなしいことがたくさんたくさんむねにうかんでやりきれない)

悲しいことが、たくさんたくさん胸に浮かんで、やりきれない。

(いやだいやだあさのわたしはいちばんみにくい)

いやだ。いやだ。朝の私は一ばん醜い。

(りょうほうのあしがくたくたにつかれてそうしてもうなにもしたくない)

両方の脚が、くたくたに疲れて、そうして、もう、何もしたくない。

(じゅくすいしてないせいかしらあさはけんこうだなんてあれはうそ)

熟睡していないせいかしら。朝は健康だなんて、あれは嘘。

(あさははいいろいつもいつもおなじいちばんきょむだ)

朝は灰色。いつもいつも同じ。一ばん虚無だ。

(あさのねどこのなかでわたしはいつもえんせいてきだ)

朝の寝床の中で、私はいつも厭世的だ。

(いやになるいろいろみにくいこうかいばっかり)

いやになる。いろいろ醜い後悔ばっかり、

(いちどにどっとかたまってむねをふさぎみもだえしちゃう)

いちどに、どっとかたまって胸をふさぎ、身悶えしちゃう。

(あさはいじわる)

朝は、意地悪。

(おとうさんとちいさいこえでよんでみる)

「お父さん」と小さい声で呼んでみる。

(へんにきはずかしくうれしくおきてさっさとふとんをたたむ)

へんに気恥ずかしく、うれしく、起きて、さっさと蒲団をたたむ。

(ふとんをもちあげるときよいしょとかけごえしてはっとおもった)

蒲団を持ち上げるとき、よいしょ、と掛声して、はっと思った。

(わたしはいままでじぶんがよいしょなんて)

私は、いままで、自分が、よいしょなんて、

(げびたことばをいいだすおんなだとはおもっていなかった)

げびた言葉を言い出す女だとは、思ってなかった。

(よいしょなんておばあさんのかけごえみたいでいやらしい)

よいしょ、なんて、お婆さんの掛声みたいで、いやらしい。

(どうしてこんなかけごえをはっしたのだろう)

どうして、こんな掛声を発したのだろう。

(わたしのからだのなかにどこかに)

私のからだの中に、どこかに、

(ばあさんがひとついるようできもちがわるい)

婆さんがひとつ居るようで、気持がわるい。

(これからはきをつけよう)

これからは、気をつけよう。

(ひとのげひんなあるきかっこうをひんしゅくしていながら)

ひとの下品な歩き恰好かっこうを顰蹙していながら、

(ふとじぶんもそんなあるきかたをしているのにきがついたときみたいに)

ふと、自分も、そんな歩きかたしているのに気がついた時みたいに、

(すごくしょげちゃった)

すごく、しょげちゃった。

(あさはいつでもじしんがない)

朝は、いつでも自信がない。

(ねまきのままできょうだいのまえにすわる)

寝巻のままで鏡台のまえに坐る。

(めがねをかけないでかがみをのぞくと)

眼鏡をかけないで、鏡を覗くと、

(かおがすこしぼやけてしっとりみえる)

顔が、少しぼやけて、しっとり見える。

(じぶんのかおのなかでいちばんめがねがいやなのだけど)

自分の顔の中で一ばん眼鏡が厭なのだけれど、

(ほかのひとにはわからないめがねのよさもある)

他の人には、わからない眼鏡のよさも、ある。

(めがねをとってとおくをみるのがすきだ)

眼鏡をとって、遠くを見るのが好きだ。

(ぜんたいがかすんでゆめのようにのぞきえみたいにすばらしい)

全体がかすんで、夢のように、覗き絵みたいに、すばらしい。

(きたないものなんてなにもみえない)

汚ないものなんて、何も見えない。

(おおきいものだけせんめいなつよいいろひかりだけがめにはいってくる)

大きいものだけ、鮮明な、強い色、光だけが目にはいって来る。

(めがねをとってひとをみるのもすき)

眼鏡をとって人を見るのも好き。

(あいてのかおがみんなやさしくきれいにわらってみえる)

相手の顔が、皆、優しく、きれいに、笑って見える。

(それにめがねをはずしているときは)

それに、眼鏡をはずしている時は、

(けっしてひととけんかをしようなんておもわないし)

決して人と喧嘩をしようなんて思わないし、

(わるぐちもいいたくない)

悪口も言いたくない。

(ただだまってぽかんとしているだけ)

ただ、黙って、ポカンとしているだけ。

(そうしてそんなときのはたしはひとにもおひとよしにみえるだろうとおもえば)

そうして、そんな時の私は、人にもおひとよしに見えるだろうと思えば、

(なおのことわたしはぽかんとあんしんしてあまえたくなって)

なおのこと、私は、ポカンと安心して、甘えたくなって、

(こころもたいへんやさしくなるのだ)

心も、たいへんやさしくなるのだ。

(だけどやっぱりめがねはいや)

だけど、やっぱり眼鏡は、いや。

(めがねをかけたらかおというかんじがなくなってしまう)

眼鏡をかけたら顔という感じが無くなってしまう。

(かおからうまれるいろいろのじょうちょ)

顔から生れる、いろいろの情緒、

(ろまんちっくうつくしさ)

ロマンチック、美しさ、

(はげしさよわさ)

激しさ、弱さ、

(あどけなさあいしゅう)

あどけなさ、哀愁、

(そんなものめがねがみんなさえぎってしまう)

そんなもの、眼鏡がみんな遮ぎってしまう。

(それにめでおはなしするとういこともおかしなくらいできない)

それに、目でお話をするということも、可笑しなくらい出来ない。

(めがねはおばけ)

眼鏡は、お化け。

(じぶんでいつもじぶんのめがねがいやだとおもっているゆえか)

自分で、いつも自分の眼鏡が厭だと思っているゆえか、

(めのうつくしいことがいちばんいいとおもわれる)

目の美しいことが、一ばんいいと思われる。

(はながなくてもくちがかくされていても)

鼻が無くても、口が隠されていても、

(めがそのめをみていると)

目が、その目を見ていると、

(もっとじぶんがうつくしくいきなければとおもわれるようなめであれば)

もっと自分が美しく生きなければと思わせるような目であれば、

(いいとおもっている)

いいと思っている。

(わたしのめはただおおきいだけでなんにもならない)

私の目は、ただ大きいだけで、なんにもならない。

(じっとじぶんのめをみているとがっかりする)

じっと自分の目を見ていると、がっかりする。

(おかあさんでさえつまらないめだといっている)

お母さんでさえ、つまらない目だと言っている。

(こんなめをひかりのないめというのであろう)

こんな目を光の無い目と言うのであろう。

(だどんとおもうとがっかりする)

たどん、と思うと、がっかりする。

(これですからねひどいですよ)

これですからね。ひどいですよ。

(かがみにむかうとそのたんびに)

鏡に向うと、そのたんびに、

(うるおいのあるいいめになりたいとつくづくおもう)

うるおいのあるいい目になりたいと、つくづく思う。

(あおいみずうみのようなめあおいそうげんにねておおぞらをみているようなめ)

青い湖のような目、青い草原に寝て大空を見ているような目、

(ときどきくもがながれてうつるとりのかげまではっきりうつる)

ときどき雲が流れて写る。鳥の影まで、はっきり写る。

(うつくしいめのひととたくさんあってみたい)

美しい目のひととたくさん逢ってみたい。

(けさからごがつそうおもうとなんだかすこしうきうきしてきた)

けさから五月、そう思うと、なんだか少し浮き浮きして来た。

(やっぱりうれしいもうなつもちかいとおもう)

やっぱり嬉しい。もう夏も近いと思う。

(にわにでるといちごのはながめにとまる)

庭に出ると苺の花が目にとまる。

(おとうさんのしんだというじじつがふしぎになる)

お父さんの死んだという事実が、不思議になる。

(しんでいなくなるということはりかいできにくいことだ)

死んで、いなくなる、ということは、理解できにくいことだ。

(ふにおちないおねえさんやわかれたひとや)

腑に落ちない。お姉さんや、別れた人や、

(ながいあいだあわずにいるひとたちがなつかしい)

長いあいだ逢わずにいる人たちが懐かしい。

(どうもあさはずぎさったこともうせんのひとたちのことが)

どうも朝は、過ぎ去ったこと、もうせんの人たちの事が、

(いやにみじかにおたくわんのにおいのように)

いやに身近に、おタクワンの臭いのように

(あじけなくおもいだされたかなわない)

味気なく思い出されて、かなわない。

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