タイピングで小指と薬指が言うことを聞かない話52

(ともだちといっしょにうつっているしゃしんだったが、そのなかのひとりがみょうにめだっていた。)

友達と一緒に写っている写真だったが、その中の一人が妙に目立っていた。

(かれはきばつなふくそうをしていて、はいごにはふしぎなひかりがうつりこんでいた。)

彼は奇抜な服装をしていて、背後には不思議な光が映り込んでいた。

(「このひとはだれ？」とともやがたずねると、おばあちゃんはほほえんでこたえた。)

「この人は誰？」と智也が尋ねると、おばあちゃんは微笑んで答えた。

(「ああ、そのひとはまさるくんよ。)

「ああ、その人はマサル君よ。

(かれはすこしかわったひとで、よくふしぎなはなしをきかせてくれたわ。」)

彼は少し変わった人で、よく不思議な話を聞かせてくれたわ。」

(「ふしぎなはなしって？」)

「不思議な話って？」

(とたくやがきょうみしんしんでたずねると、おばあちゃんはなつかしそうにめをほそめた。)

とタクヤが興味津々で尋ねると、おばあちゃんは懐かしそうに目を細めた。

(「まさるくんは、いせかいやまほうのはなしがだいすきだったの。)

「マサル君は、異世界や魔法の話が大好きだったの。

(かれはほんとうにそれをしんじていて、よくぼうけんにでかけるといっていたわ。」)

彼は本当にそれを信じていて、よく冒険に出かけると言っていたわ。」

(「もしかして、まさるくんもほんとうにいせかいにいったのかな？」)

「もしかして、マサル君も本当に異世界に行ったのかな？」

(とまさとがこうふんぎみにいうと、おばあちゃんはすこしわらいながらこたえた。)

とマサトが興奮気味に言うと、おばあちゃんは少し笑いながら答えた。

(「それはわからないけれど、かれのはなしはとてもおもしろかったわ。」)

「それは分からないけれど、彼の話はとても面白かったわ。」

(そのばん、ともやたちはまさるくんのはなしにむちゅうになり、)

その晩、智也たちはマサル君の話に夢中になり、

(じぶんたちのぼうけんについてもおもいだした。)

自分たちの冒険についても思い出した。

(かれらはべっどによこたわり、つぎなるぼうけんについてかたりあった。)

彼らはベッドに横たわり、次なる冒険について語り合った。

(「またいせかいにいけるかな？」)

「また異世界に行けるかな？」

(とともやがいうと、たくやがほほえんでこたえた。)

と智也が言うと、タクヤが微笑んで答えた。

(「きっといけるさ。ぼくたちにはおまもりのぺんだんともあるしね。」)

「きっと行けるさ。僕たちにはお守りのペンダントもあるしね。」

(「そうだね。つぎはどんなぼうけんがまっているんだろう」)

「そうだね。次はどんな冒険が待っているんだろう」

(とまさとがわくわくしながらいうと、さんにんはねむりにおちた。)

とマサトがワクワクしながら言うと、三人は眠りに落ちた。

(そのよる、ともやたちはふたたびゆめのなかでいせかいにたびだった。)

その夜、智也たちは再び夢の中で異世界に旅立った。

(かれらはぺんだんとのちからをしんじ、あらたなぼうけんへのきたいをむねに、)

彼らはペンダントの力を信じ、新たな冒険への期待を胸に、

(みらいへのゆめをえがきつづけた。)

未来への夢を描き続けた。

(かれらのきずなはますますつよまり、どんなこんなんにもたちむかえるとかくしんしていた。)

彼らの絆はますます強まり、どんな困難にも立ち向かえると確信していた。

(つぎのぼうけんはどんなかたちでおとずれるのか、かれらにはまだわからないが、)

次の冒険はどんな形で訪れるのか、彼らにはまだ分からないが、

(それをたのしみにまつこころがかれらのこころをひとつにしていた。)

それを楽しみに待つ心が彼らの心を一つにしていた。