歌姫は海で

(うたひめはしょけいだいで)

歌姫は処刑台で

(さいごのことばをうたにした)

最期の言葉を歌にした

(やっとふつうのひとになれる)

やっとふつうの人になれる

(そういってこのよからきえたのさ)

そう言ってこの世から消えたのさ

(かなしいにゅーすで)

悲しいニュースで

(おおげさにないたあいつらは)

大げさに泣いたあいつらは

(いまじゃへいきそうにわらってやがる)

今じゃ平気そうに笑ってやがる

(なくじぶんがすきなだけなんだろ)

泣く自分が好きなだけなんだろ

(うみのむこうでげんきにしてるかい)

海の向こうで元気にしてるかい

(そっちはおんがくがないらしいね)

そっちは音楽が無いらしいね

(それでもしあわせなんでしょ)

それでも幸せなんでしょ

(ぎたーがなくてもいいんでしょ)

ギターが無くても良いんでしょ

(はねがあるならとんでいきたいけど)

羽があるなら飛んで行きたいけど

(あいにくむずかしそうなのよ)

あいにく難しそうなのよ

(だからびんにかしをつめて)

だから瓶に歌詞を詰めて

(きみのもとまでおくるよおくるよ)

君の元まで送るよ 贈るよ

(うたひめをおもいださせるため)

歌姫を思い出させるため

(うたひめときっさてんでさいごにはなしたことおもいだした)

歌姫と喫茶店で最後に話したこと思い出した

(「なんだかかしがかけないの」)

「なんだか歌詞が書けないの」

(「あたしどうしちゃったのかな」)

「あたしどうしちゃったのかな」

(めろでぃはどうだ)

メロディはどうだ

(めろでぃはまだうかぶのか)

メロディはまだ浮かぶのか

(もしもまだきみにうたをうたうきりょくがのこってるんなら)

もしもまだ君に歌を歌う気力が残ってるんなら

(そのびんのふたをあけてみてくれ)

その瓶の蓋を開けてみてくれ

(てがみのうらはみないでね)

手紙の裏は見ないでね

(かしとかんけいないことかいてる)

歌詞と関係ないこと書いてる

(あいしてるのもじがきれいにけせてないからさ)

愛してるの文字が綺麗に消せてないからさ

(うみのむこうでげんきにしてるかい)

海の向こうで元気にしてるかい

(そっちはおんがくがないらしいね)

そっちは音楽が無いらしいね

(きみははみんぐするだけでひとをなかせられるのに)

君はハミングするだけで人を泣かせられるのに

(はねがあるならつれもどしたいよ)

羽があるなら連れ戻したいよ

(ぼくだけがまつすてーじへと)

僕だけが待つステージへと

(ひとたびうたえばあいつらも)

ひとたび歌えばあいつらも

(きみをきみをうたひめをおもいだすから)

君を 君を 歌姫を思い出すから

(おくるよおくるようたひめをおもいださせるため)

送るよ 贈るよ 歌姫を思い出させるため

(まあうたわないうたひめもおもっているよ)

まあ歌わない歌姫も想っているよ

(こういうどっちつかずなとこ)

こういうどっちつかずなとこ

(わらってからかううみ)

笑ってからかう海