花月夜

(つきかげゆれるやよいのよる)

月影揺れる弥生の夜

(ももいろかぜにおどる)

桃色　風に踊る

(さくらひとひらゆびでつみ)

桜ひとひら指で摘み

(こよいもはなみざけ)

今宵も花見酒

(ああさよならはきめられたうんめいなら)

ああ　さよならは決められた運命なら

(いつかかなしみをしるのでしょう)

いつか　悲しみを知るのでしょう

(いまはわすれかぎりあるときを)

今は忘れ　限りある時を

(かたりあいかさねあいむげんをよぼう)

語り合い　重ね合い　無限を呼ぼう

(しきさいをつむぐよのえまきもの)

四季彩を紡ぐ世の絵巻物

(よはくうかぶうつせみのかげ)

余白浮かぶ空蝉の影

(さかずきかわしひとよひとよ)

杯交わし　一夜　一夜

(こころよはるめいて)

心よ春めいて

(かけたつきもいつかはみちる)

欠けた月もいつかは満ちる

(ひかんりごうめぐりめぐって)

悲観離合めぐりめぐって

(よどんだなみだかわにながし)

よどんだ涙　川に流し

(よぞらあおいでわらおう)

夜空仰いで笑おう

(こよいまたゆめのなかへ)

今宵また幻想の中へ

(ああなにもかもなげだしたくなるときは)

ああ　何もかも投げ出したくなる時は

(そっとそのせなかみつめてる)

そっと　その背中見つめてる

(ひとこいしさあつめたこのむね)

人恋しさ萃めたこの胸

(はかなくもせつなくもそうあたたかい)

儚くも　切なくも　そう暖かい

(さきほこるはなよいろはにおいへど)

咲き誇る花よ　色は匂へど

(よいしれたいあさきゆめみし)

酔いしれたい　浅き夢見し

(よはんのむらさめひとはひとは)

夜半の叢雨　一葉　一葉

(ぬれてなおさらひかる)

濡れ手　尚更光る

(うたいおどれとこよのうたげ)

歌い踊れ　常世の宴

(いっしゅんのせいてんまでとどけ)

一瞬の生　天まで届け

(みらいえいごうくりかえして)

未来永劫　繰り返して

(あけぼのをむかえよう)

曙を迎えよう

(こよいとわにわすれない)

今宵　永久に忘れない

(つきかげゆれるやよいのよる)

月影揺れる弥生の夜

(ももいろかぜにおどる)

桃色　風に踊る

(さくらひとひらゆびでつまみ)

桜ひとひら指で摘み

(こよいもはなみざけ)

今宵も花見酒

(ああいつかおわるひがくる)

ああ　いつか終わる日が来る

(それでもれきしはしっている)

それでも歴史は知っている

(わたしときみのおもいかなで)

わたしと君の　想い奏で

(さかずきをかたむけ)

杯を傾け

(しきさいをつむぐよのえまきもの)

四季彩を紡ぐ世の絵巻物

(よはくうかぶうつせみのかげ)

余白浮かぶ空蝉の影

(さかずきかわしひとよひとよ)

杯交わし　一夜　一夜

(こころよはるめいて)

心よ春めいて

(かけたつきもいつかはみちる)

欠けた月もいつかは満ちる

(ひかんりごうめぐりめぐって)

悲観離合めぐりめぐって

(よどんだなみだかわにながし)

よどんだ涙　川に流し

(よぞらあおいでわらおう)

夜空仰いで笑おう

(こよいまたゆめのなかへ)

今宵また幻想の中へ