怖い話《処刑場》

(すうかげつたってもうわさのげんいんとなるものはみつかりませんでした。)

数か月経っても噂の原因となるものは見つかりませんでした。

(するとまもなくして、けいびいんがきて)

すると間もなくして、警備員が来て

(「かならず１９じになるまえには、きたくしてください」といわれました。)

「必ず19時になる前には、帰宅してください」と言われました。

(いつもは、ざんぎょうをしないためきにしなかったが、)

いつもは、残業をしない為気にしなかったが、

(このこうじょうは１９じまえにかいしゃからでなくてはいけなかったのです。)

この工場は19時前に会社から出なくてはいけなかったのです。

(わたしは、いそいできたくじゅんびをしました。)

私は、急いで帰宅準備をしました。

(あわててかえるじゅんびをしたせいか、)

慌てて帰る準備をしたせいか、

(ですくにけいたいでんわをわすれたことにきづきいそいでとりにもどりました。)

デスクに携帯電話を忘れた事に気付き急いで取りに戻りました。

(ぶじにけいたいでんわをみつけてかえろうとしたときに、とけいをみました。)

無事に携帯電話を見つけて帰ろうとした時に、時計を見ました。

(１９じ１０ぷん、けいびいんには「１９じまでにかえってください」といわれていたのに、)

19時10分、警備員には「19時までに帰って下さい」と言われていたのに、

(わたしは「じかんをすぎてしまったなー」とかんがえていると、)

私は「時間を過ぎてしまったなー」と考えていると、

(「しゃら、、、しゃらら」ときんぞくがすれるおとがきこえてきました。)

「シャラ、、、シャララ」と金属が擦れる音が聞こえてきました。

(わたしは「ん？なんのおとだ？」とおとのするほうにけいたいのらいとをてらすとそこには、)

私は「ん？何の音だ？」と音のする方に携帯のライトを照らすとそこには、

(ぼろぼろのふくをきたおとこたちがうつむいてたっていました。)

ボロボロの服を着た男達が俯いて立っていました。

(しかもそのおとこたちは、くさりでつながれたじょうたいです。)

しかもその男達は、鎖で繋がれた状態です。

(わたしはじぶんがなにをみているのかりかいするのに、)

私は自分が何を見ているのか理解するのに、

(たしょうじかんがかかりましたが、りかいしたころには)

多少時間がかかりましたが、理解した頃には

(「わぁぁあ！」とさけびごえをあげながらろうかをぜんそくりょくではしっていました。)

「わぁぁあ！」と叫び声をあげながら廊下を全速力で走っていました。

(わたしのこえにきがついたけいびいんがわたしにちかづいてきて、)

私の声に気が付いた警備員が私に近づいて来て、

(「だから１９じまでにかえってくださいとつたえたじゃないですか！」)

「だから19時までに帰ってくださいと伝えたじゃないですか！」

(ごきをつよめてはなしかけてきましたが、わたしはそれどころじゃありません。)

語気を強めて話しかけてきましたが、私はそれどころじゃありません。

(けいびいんに「あれはなんなんですか！」ときくとけいびいんはしぶしぶおしえてくれました。)

警備員に「あれは何なんですか！」と聞くと警備員は渋々教えてくれました。

(わたしはてんきんさきはほっかいどうだったのですが、めいじせいふはほっかいどうをかいたくするさいに)

私は転勤先は北海道だったのですが、明治政府は北海道を開拓する際に

(しゅうじんをろうどうりょくとしてつかっていたそうです。)

囚人を労働力として使っていたそうです。

(そのさいに、とうぼうをふせぐためにしゅうじんどうしをくさりでつなぎさぎょうをさせていました。)

その際に、逃亡を防ぐために囚人同士を鎖でつなぎ作業をさせていました。

(みかいたくちだったため、やせいどうぶつにおそわれたり)

未開拓地だったため、野生動物に襲われたり

(ゆきがふるきせつはきびしいきこうになやまされたりしたそうです。)

雪が降る季節は厳しい気候に悩まされたりしたそうです。

(また、しょくじもまともなものをたべられずえいようしっちょうやびょうきにかかり)

また、食事もまともな物を食べられず栄養失調や病気にかかり

(なくなったひともおおくいたそうです。)

亡くなった人も多くいたそうです。

(なくなったしゅうじんはくさりをつけたじょうたいで、かいたくされたどうろわきに)

亡くなった囚人は鎖をつけた状態で、開拓された道路脇に

(まいそうされているのがはっけんされています。)

埋葬されているのが発見されています。

(そのばしょはくさりづかとよばれいれいひがたてられくようされていました。)

その場所は鎖塚と呼ばれ慰霊碑が建てられ供養されていました。

(もちろんしょけいじょうのちかくです。)

もちろん処刑場の近くです。

(あのひいらい、わたしのみみにはずっとてつのすれるおとがきこえてきます。)

あの日以来、私の耳にはずっと鉄の擦れる音が聞こえてきます。