サル

(たとえばこのさきのじんせいにてうまれたことをくやむのなら)

例えばこの先の人生にて　生まれたことを悔やむのなら

(よのなかにせをむけたっていいからつきはなしてすすめ)

世の中に背を向けたっていいから　突き放して進め

(さっぱりわからずかえしたこたえによそくなんかはないが)

さっぱり分からず返した答えに予測なんかはないが

(わるいよかんがてきちゅうするかくりつはあるていどあったんだ)

悪い予感が的中する確率はある程度あったんだ

(ときどきにめがあうやつがとなりにならんでたちどまるしんごう)

時々に目が合うやつが隣に並んで立ち止まる信号

(はなしかけたらかけられるよりもあるていどぶなんだとおもった)

話しかけたらかけられるよりもある程度無難だと思った

(まわるせきしょくとうがいこつのびるくもりぞらにほしはない)

回る赤色灯　骸骨のビル　曇り空に星はない

(かけぬけたしょうねんあるいはしょうじょたちの)

駆け抜けた少年　あるいは少女たちの

(はいごにがれきがつもらないように)

背後に瓦礫が積もらないように

(せきこんだますくかおをかくしてもせかいへいわをねがえ)

咳き込んだマスク　顔を隠しても　世界平和を願え

(うつむいたにんげんだったらなんだきみは)

俯いた人間　だったら何だ　君は

(しにかけたかおでしにきれてないぜ)

死にかけた顔で　死にきれてないぜ

(しにきれてないぜ)

死にきれてないぜ

(もうじょうだんもつうじないあきれられたよのなか)

もう冗談も通じない　呆れられた世の中

(さめきったこーひーしかもむだにあまいやつ)

冷めきったコーヒー　しかも無駄に甘いやつ

(みんなしあわせにしたいきょうはそんなきもちだ)

みんな幸せにしたい　今日はそんな気持ちだ

(わかちあったさいごにわかれぎわのひとこと)

分かち合った最後に　別れ際の一言

(かなしみというえもたのしさをゆうせん)

悲しみというエモ　楽しさを優先

(さめやらぬじょうねつたえずこころぐるしい)

冷めやらぬ情熱　絶えず心苦しい

(みんなけんかしたくないきょうもまけをみとめない)

みんな喧嘩したくない　今日も負けを認めない

(わかりあってないからであいばかりもとめる)

分かり合ってないから　出会いばかり求める

(だからけっきょくみじかいいのちがほどよいとかきどっていうんだ)

だから結局短い命が程良いとか気取って言うんだ

(みみにたこができるくらいきいたはずだろこのよはむじょうだ)

耳にタコができるくらい聞いたはずだろこの世は無情だ

(こころもからだもちゅうとはんぱなせいちょうでかっこうわるいな)

心も身体も中途半端な成長で格好悪いな

(なのにせかいにゆびをさすようなにんげんにはなりたくはないな)

なのに世界に指を刺すような人間にはなりたくはないな

(まあそうだ)

まあそうだ

(こどくきょうかんじこはんていかんじょうろんはんこうき)

孤独　共感　自己判定　感情論　反抗期

(だれにもいえないおくすりあんぜんせいのたかいおまじない)

誰にも言えないお薬　安全性の高いお呪い

(うまれたことはせいかいだろ)

生まれたことは正解だろ

(だけども)

だけども

(まわるせきしょくとうがいこつのびるくもりぞらにほしはない)

回る赤色灯　骸骨のビル　曇り空に星はない

(かけぬけたしょうねんあるいはしょうじょたちの)

駆け抜けた少年　あるいは少女たちの

(はいごががれきにならないといいな)

背後が瓦礫にならないといいな

(せきこんだますくかおをかくしてもせかいへいわをねがえ)

咳き込んだマスク　顔を隠しても　世界平和を願え

(うつむいたにんげんだったらなんだきみは)

俯いた人間　だったら何だ　君は

(しにかけたかおでしにきれてないぜ)

死にかけた顔で　死にきれてないぜ

(しにきれてないぜ)

死にきれてないぜ