猫物語(白)冒頭

順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | omochi | 7126 | 王 | 7.3 | 96.5% | 158.0 | 1168 | 42 | 26 | 2025/06/11 |
2 | アリス | 3965 | D++ | 3.9 | 99.6% | 290.5 | 1156 | 4 | 26 | 2025/06/12 |
関連タイピング
-
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第11話
プレイ回数439長文2650打 -
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第11話
プレイ回数487長文3275打 -
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第11話
プレイ回数790長文2841打 -
大火にあった若棟梁の茂次と、手伝いのりつ、親の無い子達の話。
プレイ回数1126長文4376打 -
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第五話
プレイ回数470長文2725打 -
自作小説
プレイ回数82長文2946打 -
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第五話
プレイ回数495長文2254打 -
夏目漱石「こころ」3-88
プレイ回数609長文1440打
問題文
(はねかわつばさというわたしのものがたりを、しかしわたしはかたることができない。)
羽川翼という私の物語を、しかし私は語ることができない。
(というのも、わたしにとってわたしとは、)
というのも、私にとって私とは、
(どこまでがわたしなのかをまずもってていぎできないからだ。)
どこまでが私なのかをまずもって定義できないからだ。
(ふとのばしたあしのつまさきまでがじぶんであるとはとてもおもえないとしるしたぶんごうがいた)
ふと伸ばした足の爪先までが自分であるとはとても思えないと記した文豪がいた
(はずだが、わたしだったらあしをのばすまでもない、)
はずだが、私だったら足を伸ばすまでもない、
(こころそのものが、じぶんのものであるかどうかがうたがわしい。)
心そのものが、自分のものであるかどうかが疑わしい。
(わたしはわたしなのか?)
私は私なのか?
(わたしとはなんなのか?)
私とは何なのか?
(わたしとはだれなのか?)
私とは誰なのか?
(だれとはわたしで。)
誰とは私で。
(なにがわたしなのか。)
何が私なのか。
(たとえばこんなふうにやくたいもないことをつらつらかんがえているしこうは、)
たとえばこんな風に益体もないことをつらつら考えている思考は、
(はたしてわたしといえるだろうか?)
果たして私と言えるだろうか?
(いえるのかもしれない、いうだけなら。)
言えるのかもしれない、言うだけなら。
(だけれどこれはただのおもいであり、かんがえであり、ひょっとすると)
だけれどこれはただの思いであり、考えであり、ひょっとすると
(きおくかもしれないけれど、いうならばちしきのつみかさねでしかない。)
記憶かもしれないけれど、言うならば知識の積み重ねでしかない。
(けいけんこそがわたしというなら、ならばわたしとまったくおなじけいけんをしたにんげんは、)
経験こそが私と言うなら、ならば私とまったく同じ経験をした人間は、
(ひょっとするとわたしだといってしまってよいのだろうか。)
ひょっとすると私だと言ってしまってよいのだろうか。
(わたしいがいにわたしがいても、それはわたしで。)
私以外に私がいても、それは私で。
(だったらわたしらしくないわたしは、わたしではなくなってしまうのか)
だったら私らしくない私は、私ではなくなってしまうのか
(どうかんがえ、どうおもう?)
どう考え、どう思う?
(そもそもはねかわつばさというなまえがすでにふあんていだ。)
そもそも羽川翼という名前が既に不安定だ。
(わたしはいくどかみょうじがかわっている。)
私は幾度か苗字が変わっている。
(だからなまえにあいでんてぃてぃをもとめられないのである、すこしも、まったく。)
だから名前にアイデンティティを求められないのである、少しも、まったく。
(なまえなんてただのきごうだというはっそうを、かなりねぶかいいみで)
名前なんてただの記号だという発想を、かなり根深い意味で
(わたしはりかいしてしまっている、いうならばたいかんれべるで。)
私は理解してしまっている、言うならば体感レベルで。