緋岸花/Royz

(「ねぇ、つかれないの？」)

「ねぇ、疲れないの？」

(「ねぇ、いたまないの？」)

「ねぇ、痛まないの？」

(「ねぇ・・・」)

「ねぇ・・・」

(「ごめんね、もう・・・」)

「ごめんね、もう・・・」

(ききなれたこえさえ)

聞きなれた声さえ

(みみをふさぎ、しゃだんしたい)

耳を塞ぎ、遮断したい

(しかいがあふれだす)

視界が溢れ出す

(いえずにいたことのは)

言えずにいた言の葉

(いまもきみにとどかずに)

今も君に届かずに

(やがてちょうになり、はくちゅうむをまう)

やがて蝶になり、白昼夢を舞う

(やみよにさいたあおいはな)

闇夜に咲いた蒼い花

(とわにふたりはよりそうように)

永久に二人は寄り添うように

(みぬふりをしたぼくはひとりで)

見ぬふりをした僕は独りで

(ふかいよるをてらすくづき)

深い夜を照らす紅月

(かぜにゆれたはなはあかく)

風に揺れた花は緋く

(さいたあかいはな)

咲いた緋い花

(いいのこしたことばさえ)

言い残した言葉さえ

(なくしたつきよに)

亡くした月夜に

(おちるいきたあかしをひろうけど)

堕ちる生きた証を拾うけど

(どうしてふれられないの？)

どうして触れられないの？

(どうしてとどかないの？)

どうして届かないの？

(どうしておとはないの？)

どうして音は無いの？

(どうしてみえないの？)

どうして見えないの？

(いまもぼくはきみのかげをさがしてる)

今も僕は君の影を探してる

(よめないなくしたかこと、みえないみえないあすと、)

読めない亡くした過去と、見えない見えない明日と、

(ときをなくしたはなをみずにうかべ)

時を亡くした花を水に浮かべ

(やみよにさいたあおいはな)

闇夜に咲いた蒼い花

(とわにふたりはよりそうように)

永遠に二人は寄り添うように

(ぼくはほほえみかける、むりなえがおで)

僕は微笑みかける、無理な笑顔で

(ふかいふかいよるにひとり)

深い深い夜に独り

(おちるしずく、やがてそらへ)

堕ちる雫、やがてそらへ

(ほんとうはね・・・こわれそうで)

本当はね・・・壊れそうで

(ゆめでいいきみにあいたい)

夢で良い君に会いたい

(でもやくそくしたから)

でも約束したから

(えがおでこのさきもうたうから)

笑顔でこの先も歌うから

(さいたひがんばな)

咲いた緋岸花

(いいのこしたことばさえ)

言い残した言葉さえ

(なくしたつきよに)

亡くした月夜に

(おちるいきたあかしをひろうけど)

堕ちる生きた証を拾うけど

(どうしてふれられないの？)

どうして触れられないの？

(どうしてとどかないの？)

どうして届かないの？

(どうしておとはないの？)

どうして音は無いの？

(どうしてみえないの？)

どうして見えないの？

(きざみむきみのきおくをぼくのなかへ)

刻む君の記憶を僕の中へ

(あかいはなにぼくはなをつけた)

緋い花に僕は名を付けた

(ふたり、またこのばしょであえるように)

二人、またこの場所で会えるように

(あおいはなとあかいはながさく)

蒼い花と緋い花が咲く

(ふたり、またこのばしょでわらえるように)

二人、またこの場所で笑えるように