家なき子 6

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投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数13難易度(5.0) 3068打 長文
作者 エクトール・マロ

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(ぼくたちは、いつまでもおなじまちにいることができませんでした。) 僕たちは、いつまでも同じ町にいることができませんでした。 (やれるしばいはたったひとつしかなかったのですから。) やれる芝居はたった一つしかなかったのですから。 (それで、みっかたつと、またぼくたちはたびにでました。) それで、三日たつと、また僕たちは旅に出ました。 (「こんどは、どこへいくの?」ぼくがたずねると、おじいさんはいいました。) 「今度は、どこへ行くの?」僕が尋ねると、お爺さんは言いました。 (「どこへいくのか、わしにもわからん。きのむくままさ」) 「どこへ行くのか、わしにもわからん。気の向くままさ」 (そして、びっくりしているぼくに「おまえはまだよみかきをならっておらんのだろう」) そして、びっくりしている僕に「お前はまだ読み書きを習っておらんのだろう」 (とききました。) と聞きました。 (「ええ。でもぼくとてもならいたいんです。よみかきってむずかしいの?」) 「ええ。でも僕とても習いたいんです。読み書きって難しいの?」 (「そりゃ、むずかしいさ。それに、ならいたくないものにはとくにむずかしい。) 「そりゃ、難しいさ。それに、習いたくない者には特に難しい。 (だが、おまえはそうではないらしい」「じゃ、おしえて」) だが、お前はそうではないらしい」「じゃ、教えて」
(「よし、そのうちおしえてあげよう」) 「よし、そのうち教えてあげよう」 (つぎのひ、びたりすじいさんはあるきながら、いたきれをひろいました。) 次の日、ビタリス爺さんは歩きながら、板切れを拾いました。 (「これが、よみかたをならうほんだよ」) 「これが、読み方を習う本だよ」 (「うそ!これはいたきれだ。ほんじゃないよ」ぼくがいうと、) 「うそ!これは板切れだ。本じゃないよ」僕が言うと、 (おじいさんはないふをとりだしていたをきり、ちいさなしかくいいたを) お爺さんはナイフを取り出して板を切り、小さな四角い板を (いくつもこしらえました。) いくつもこしらえました。 (「このちいさなきぎれのひとつひとつに、abcをほってあげよう。) 「この小さな木切れのひとつひとつに、ABCを彫ってあげよう。 (おまえがそのじをよくおぼえたら、こんどはそのじをいろいろにならべて) お前がその字をよく覚えたら、今度はその字をいろいろに並べて (ことばをおぼえるようにするんだ。そうすればほんもよめるようになる」) 言葉を覚えるようにするんだ。そうすれば本も読めるようになる」 (ぼくは、おじいさんのつくってくれたちいさなきぎれをぽけっとにつめこんで) 僕は、お爺さんの作ってくれた小さな木切れをポケットに詰め込んで
など
(べんきょうをはじめました。でも、すぐにはおぼえられませんでした。) 勉強を始めました。でも、すぐには覚えられませんでした。 (するとびたりすじいさんは、かぴにももじをおしえてみようとかんがえました。) するとビタリス爺さんは、カピにも文字を教えてみようと考えました。 (とけいもよめるりこうなかぴなら、もじだっておぼえるにちがいないとおもったのです。) 時計も読める利口なカピなら、文字だって覚えるに違いないと思ったのです。 (それにかぴは、ものおぼえがよくて、いちどおぼえたことはけっしてわすれません。) それにカピは、物覚えがよくて、一度覚えたことは決して忘れません。 (それで、おじいさんはぼくがもじをわすれると「これでは、かぴのほうが) それで、お爺さんは僕が文字を忘れると「これでは、カピのほうが (はやくほんをよめるようになるぞ」といいました。) 早く本を読めるようになるぞ」と言いました。 (ぼくは、くやしくてたまりません。それで、いっしょうけんめいべんきょうして) 僕は、悔しくてたまりません。それで、一生懸命勉強して (かぴがabcのきぎれで、じぶんのなまえがならべられるようになるころには) カピがABCの木切れで、自分の名前が並べられるようになるころには (ぼくもほんがよめるようになりました。) 僕も本が読めるようになりました。 (すると、おじいさんはまたいいました。) すると、お爺さんはまた言いました。 (「こんどは、おんぷがよめるようになりたいとはおもわんかね」) 「今度は、音符が読めるようになりたいとは思わんかね」 (「おんぷがよめれば、おじいさんみたいにうたえるの?」) 「音符が読めれば、お爺さんみたいに歌えるの?」 (「ああ、できるとも」「じゃあ、おしえてよ」) 「ああ、できるとも」「じゃあ、教えてよ」 (つぎのひ、びたりすじいさんは、ちいさなきぎれをいっぱいこしらえて) 次の日、ビタリス爺さんは、小さな木切れをいっぱいこしらえて (そのひとつひとつに、おんぷをほってくれました。) そのひとつひとつに、音符を彫ってくれました。 (こんどのべんきょうは、abcのべんきょうよりずっとむずかしいので、) 今度の勉強は、ABCの勉強よりずっと難しいので、 (ぼくはなかなかおぼえられませんでした。でも、おじいさんはしんけんにおしえてくれました) 僕はなかなか覚えられませんでした。でも、お爺さんは真剣に教えてくれました (いぬやさるをおしえるのに、けっしておこったことのないおじいさんも) 犬や猿を教えるのに、決して怒ったことのないお爺さんも (ぼくがなかなかおぼえられないのをみると、はらをたてて) 僕がなかなか覚えられないのを見ると、腹を立てて (「ああ、どうにもならん」とどなりました。) 「ああ、どうにもならん」と怒鳴りました。 (そして、さもなさけなさそうにぼくのひざをぱちんとたたきました。) そして、さも情けなさそうに僕の膝をパチンと叩きました。 (すると、まねのだいすきなさるのじょりくーるが、) すると、真似の大好きな猿のジョリ・クールが、 (さっそくそれをまねして、ぼくをからかいました。) さっそくそれを真似して、僕をからかいました。 (それでも、ぼくはなんとかおんぷをおぼえることができました。) それでも、僕は何とか音符を覚えることができました。 (びたりすじいさんがかいたきょくを、おんぷをみてうたうこともできるようになりました。) ビタリス爺さんが書いた曲を、音符を見て歌うこともできるようになりました。 (すると、おじいさんはぼくのほおをやさしくたたき) すると、おじいさんは僕の頬を優しくたたき (「このちょうしなら、いまにりっぱなかしゅになれるぞ」といってくれました。) 「この調子なら、今に立派な歌手になれるぞ」と言ってくれました。 (ぼくがこのようになるまでには、もちろんなんかげつもかかりました。) 僕がこのようになるまでには、もちろん何か月もかかりました。 (だって、まいにちあるいたり、むらやまちでおしばいをしたり、いぬやさるのけいこをつけたり) だって、毎日歩いたり、村や町でお芝居をしたり、犬や猿の稽古をつけたり (しょくじのしたくをしたり、いろんなしごとがいっぱいあって) 食事の支度をしたり、いろんな仕事がいっぱいあって (そのあいだにひまをみつけてべんきょうするのですから。) その間に暇を見つけて勉強するのですから。 (ぼくは、きのしたやじゃりのやまのうえでひとやすみしたとき、) 僕は、木の下や砂利の山の上でひと休みした時、 (ぽけっとからきぎれをとりだして、むちゅうでべんきょうしたのです。) ポケットから木切れを取り出して、夢中で勉強したのです。 (でも、もしぼくがほかのこどものように、がっこうにいけたとしても) でも、もし僕が他の子供のように、学校に行けたとしても (とてもこんなにねっしんにはべんきょうしなかったでしょう。) とてもこんなに熱心には勉強しなかったでしょう。 (こんなにはやく、もじやおんぷもおぼえられなかったでしょう。) こんなに早く、文字や音符も覚えられなかったでしょう。 (びたりすじいさんたちといっしょに、くろうしたからおぼえられたのです。) ビタリス爺さんたちと一緒に、苦労したから覚えられたのです。 (おまけに、ぼくはこのたびでとてもじょうぶになりました。) おまけに、僕はこの旅でとても丈夫になりました。 (あしやうでのちからもつよくなり、むねのはばもひろくなってよわよわしい) 足や腕の力も強くなり、胸の幅も広くなって弱々しい (まちっこのようではなくなりました。) 町っ子のようではなくなりました。
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