家なき子 7

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投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数1難易度(4.5) 3912打 長文
作者 エクトール・マロ

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(ぼくたちはみなみふらんすのあちこちをあるきまわりました。) 僕たちは南フランスのあちこちを歩き回りました。 (どんどんあるいていって、ゆたかそうなむらにくるとそこでとまって) どんどん歩いて行って、豊かそうな村に来るとそこで泊まって (いぬのげいとうをみせたり、ぼくたちのしばいをみせたりしました。) 犬の芸当を見せたり、僕たちの芝居を見せたりしました。 (そのときは、いつもびたりすじいさんがさきになってふえをふき) その時は、いつもビタリス爺さんが先になって笛を吹き (そのあとから、しょうぐんすがたのじょりくーるをせなかにのせたかぴと) その後から、将軍姿のジョリ・クールを背中に乗せたカピと (ぜるびの、どるす、ぼくがついていくのです。) ゼルビノ、ドルス、僕がついて行くのです。 (ふつう、ひとつのむらにはいちにちとまるだけで、つぎのひには) 普通、一つの村には一日泊まるだけで、次の日には (またべつのむらへでかけていきました。) また別の村へ出かけて行きました。 (でも、まちにくるとなんにちかとまって、あちこちでげいとうやしばいをしてみせました。) でも、町に来ると何日か泊って、あちこちで芸当や芝居をして見せました。 (ですから、まちにくるとぼくもひまができて、あちこちをさんぽすることができました。) ですから、町に来ると僕も暇ができて、あちこちを散歩することができました。
(そんなとき、びたりすじいさんはよくぼくにむかって、こういいました。) そんな時、ビタリス爺さんはよく僕に向かって、こう言いました。 (「いいかね、めをおおきくあけて、いろんなものをみてくるんだよ。) 「いいかね、目を大きく開けて、いろんな物を見てくるんだよ。 (そして、わからないことがあったら、わしにきくがいい。) そして、わからないことがあったら、わしに聞くがいい。 (わしのしっていることなら、なんでもおしえてあげるから」) わしの知っていることなら、何でも教えてあげるから」 (それでぼくがわからないことをいろいろきくと、) それで僕がわからないことをいろいろ聞くと、 (おじいさんはとてもくわしくおしえてくれました。) お爺さんはとても詳しく教えてくれました。 (「おじいさんは、いろんなことをよくしっているんだね」ぼくがびっくりしていうと) 「お爺さんは、いろんなことをよく知っているんだね」僕がびっくりして言うと (「わしはむかしから、こんなしごとをしていたわけではない」といって) 「わしは昔から、こんな仕事をしていたわけではない」と言って (そのままだまってしまいました。) そのまま黙ってしまいました。 (ぼくたちが、ばすちーどみゅらというむらのやどにとまったとき、おじいさんは) 僕たちが、バスチード・ミュラという村の宿に泊まった時、お爺さんは
など
(「このむらはむかし、みゅらというおうさまがうまれたむらなのだ。) 「この村は昔、ミュラという王様が生まれた村なのだ。 (そのおうさまは、むらでうまひきをしていたのだが、だんだんしゅっせしてとうとう) その王様は、村で馬引きをしていたのだが、だんだん出世してとうとう (おうさまにまでなった。わしは、そのおうさまのことをよくしっているよ」) 王様にまでなった。わしは、その王様のことをよく知っているよ」 (とぼくにいいました。ぼくが「それはおうさまがうまひきだったときでしょう?」というと) と僕に言いました。僕が「それは王様が馬引きだった時でしょう?」と言うと (おじいさんはくびをふって「いや、おうさまのときだ。なぽりのおしろで) おじいさんは首を振って「いや、王様の時だ。ナポリのお城で (そのかたにおあいしたのだ」といいました。) その方にお会いしたのだ」と言いました。 (それをきいてぼくがめをまるくしていると、おじいさんは、さもおかしそうに) それを聞いて僕が目を丸くしていると、お爺さんは、さもおかしそうに (わらいました。) 笑いました。 (なんにちもあるきつづけた、あるひのことです。ぼくたちがおかのうえまでくると) 何日も歩き続けた、ある日のことです。僕たちが丘の上まで来ると (めのしたにおおきなかわがゆったりとながれていました。) 目の下に大きな川がゆったりと流れていました。 (かわのむこうには、きょうかいやいえいえがみわたすかぎりひろがっていました。) 川の向こうには、教会や家々が見渡すかぎり広がっていました。 (ぼくは、こんなにぎやかなまちをこれまでみたこともありませんでした。) 僕は、こんなにぎやかな町をこれまで見たこともありませんでした。 (「ここがぼるどーというまちだ」と、びたりすじいさんがおしえてくれました。) 「ここがボルドーという町だ」と、ビタリス爺さんが教えてくれました。 (ぼくたちは、このおおきなまちにいっしゅうかんとまって、あちこちでげいとうや) 僕たちは、この大きな町に一週間泊まって、あちこちで芸当や (しばいをしてみせました。) 芝居をして見せました。 (それから、ぼくたちはぽーというまちへむかってあるきだしました。) それから、僕たちはポーという町へ向かって歩き出しました。 (ところが、ぽーにいくためには、どうしてもひろいひろいのはらを) ところが、ポーに行くためには、どうしても広いひろい野原を (とおらなくてはなりませんでした。) 通らなくてはなりませんでした。 (なのか、ようかめになると、もうはたけもぼくじょうもみえなくなりました。) 七日、八日目になると、もう畑も牧場も見えなくなりました。 (いえもみすぼらしいえが、ぽつんぽつんとたっているだけでしたが) 家もみすぼらし家が、ぽつんぽつんと建っているだけでしたが (しまいには、そのいえもみえません。) しまいには、その家も見えません。 (みえるものといえば、どこまでもどこまでもつづくひろいのはらだけでした。) 見える物といえば、どこまでもどこまでも続く広い野原だけでした。 (「こののはらをらんどというのだ。まだまだこののはらはつづいている。) 「この野原をランドというのだ。まだまだこの野原は続いている。 (さあ、げんきをだしてがんばるんだ」おじいさんはぼくをはげましていいました。) さあ、元気を出して頑張るんだ」お爺さんは僕を励まして言いました。 (どんどんあるいていくうちに、ゆうがたになりました。) どんどん歩いて行くうちに、夕方になりました。 (でも、どこをみてもいえひとつみえません。) でも、どこを見ても家ひとつ見えません。 (ぼくはあさからあるきどおしにあるいてきたので、へとへとにつかれてしまいました。) 僕は朝から歩き通しに歩いて来たので、へとへとに疲れてしまいました。 (びたりすじいさんも、つかれてしまったのにちがいありません。) ビタリス爺さんも、疲れてしまったのに違いありません。 (「ひとやすみしよう」といって、みちばたにこしをおろしました。) 「ひと休みしよう」と言って、道端に腰を下ろしました。 (ぼくはこれいじょうあるくのは、もうたくさんだ。どこかにむらがあるのだろう。) 僕はこれ以上歩くのは、もうたくさんだ。どこかに村があるのだろう。 (そうかんがえて、むらのあかりをさがしにでかけました。) そう考えて、村の明かりを探しに出かけました。 (そして、ちいさなおかのうえまでくると、とつぜんむこうからくろいおおきなかげが) そして、小さな丘の上まで来ると、突然向こうから黒い大きな影が (こちらにちかづいてきました。「あれはなんだろう」) こちらに近づいてきました。「あれは何だろう」 (ぼくはどきりとして、そのおおきなかげをみつめました。) 僕はどきりとして、その大きな影を見つめました。 (にんげんではありません。ものすごくおおきなとりか、おばけぐものようです。) 人間ではありません。ものすごく大きな鳥か、おばけぐものようです。 (ぼくはあわてておかからにげおりました。あわてていたので、なんどもころんだり) 僕は慌てて丘から逃げ下りました。慌てていたので、何度も転んだり (きにぶつかったりしました。やっとおじいさんのところにたどりつくと) 木にぶつかったりしました。やっとお爺さんのところにたどり着くと (「おばけだ!おばけがきた!」とさけびました。) 「おばけだ!おばけが来た!」と叫びました。 (そのこえにおどろいていぬたちがわんわんほえました。) その声に驚いて犬たちがワンワン吠えました。 (ところが、おじいさんはわらいながら、ぼくのかたにてをおいていいました。) ところが、お爺さんは笑いながら、僕の肩に手を置いて言いました。 (「おばかさんだなあ、おまえは。ゆうきがあるなら、よくみてごらん」) 「おばかさんだなあ、お前は。勇気があるなら、よく見てごらん」 (そこでぼくは、おそるおそるおおきなかげをみつめました。) そこで僕は、おそるおそる大きな影を見つめました。 (よくみると、たしかににんげんです。でも、あしがながくにゅっとのびていて) よく見ると、確かに人間です。でも、足が長くにゅっと伸びていて (とても、ふつうのにんげんとはおもえません。) とても、普通の人間とは思えません。 (そのとき、びたりすじいさんが、このおかしなにんげんにはなしかけました。) その時、ビタリス爺さんが、このおかしな人間に話しかけました。 (「むらは、まだとおいかね」「まだ、だいぶさきだ。とまるんならひつじごやがあるから) 「村は、まだ遠いかね」「まだ、だいぶ先だ。泊まるんなら羊小屋があるから (つれてってやろう」と、おかしなにんげんはこたえました。) 連れてってやろう」と、おかしな人間は答えました。 (それから、ぼくたちはこのおとこにつれられて、ひつじごやにむかってあるきだしました。) それから、僕たちはこの男に連れられて、羊小屋に向かって歩き出しました。 (「どうだね、わかったかね、あのおとこのしょうたいが」) 「どうだね、わかったかね、あの男の正体が」 (あるきながら、おじいさんがぼくにききました。) 歩きながら、お爺さんが僕に聞きました。 (「よくわからない。このへんには、あんなおおおとこがいるの?」) 「よくわからない。この辺には、あんな大男がいるの?」 (ぼくがいうと、おじいさんはおしえてくれました。) 僕が言うと、お爺さんは教えてくれました。 (「たけうまにのっているんだよ。らんどのひとたちは、すなやぬまのおおいところを) 「竹馬に乗っているんだよ。ランドの人たちは、砂や沼の多い所を (たけうまにのってわたるんだ。そうしないと、こしまでもぐってしまうからね」) 竹馬に乗って渡るんだ。そうしないと、腰まで潜ってしまうからね」
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