保育園 -20-

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師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 berry 7854 8.0 97.7% 290.9 2340 55 56 2026/03/28
2 HAKU 7666 7.9 96.9% 300.0 2376 76 56 2026/03/30

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問題文

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(「したにいけ。だれもみのがすな」) 「下に行け。誰も見逃すな」 (ししょうからみじかいしじがとぶ。) 師匠から短い指示が飛ぶ。 (あれをじめんいえがいたやつのことか。) あれを地面い描いたやつのことか。 (しかしいまこのえんにはこのへやにいるろくにんのほか、だれもいないはずだ。) しかし今この園にはこの部屋にいる六人の他、誰もいないはずだ。 (だれかずっとかくれていたというのか。) 誰かずっと隠れていたというのか。 (それともしんにゅうしゃ?このたいみんぐで?) それとも侵入者?このタイミングで? (おかしい。あきらかにおかしい。) おかしい。明らかにおかしい。 (ぼくたちのだれにもみられず、あのいっしゅんであんなものをえんていのまんなかにえがくなんて、) 僕たちの誰にも見られず、あの一瞬であんなものを園庭の真ん中に描くなんて、 (じんじょうじゃない。) 尋常じゃない。 (ぞくぞくとさむけがぜんしんをかけまわる。) ゾクゾクと寒気が全身を駆け回る。 (しかしそんなぼくをしりめに、みをのりだしていたししょうがまどぎわにあしをかけ、) しかしそんな僕を尻目に、身を乗り出していた師匠が窓際に足を掛け、 (「はやくいけ」とさけんでそのまままどのそとへきえた。) 「早く行け」と叫んでそのまま窓の外へ消えた。 (おちた?そうおもってまどへかけよったが、そのましたですなぼこりのなか、) 落ちた?そう思って窓へ駆け寄ったが、その真下で砂埃の中、 (ししょうがたちあがるところがみえた。) 師匠が立ち上がるところが見えた。 (うけみをとったのか。とんでもないことをするひとだ。) 受け身を取ったのか。とんでもないことをする人だ。 (だがそれをみてまだぐずぐずしているわけにはいかなかった。) だがそれを見てまだぐずぐずしているわけにはいかなかった。 (すぐさまへやからでてろうかをぬけてかいだんをかけおりる。) すぐさま部屋から出て廊下を抜けて階段を駆け下りる。 (いっかいにおりたったが、ろうかがわにもげんかんがわにもひとのすがたはなかった。) 一階に降り立ったが、廊下側にも玄関側にも人の姿はなかった。 (しかいのすみ、それぞれのへやにだれがきえていくしゅんかんにもであわなかった。) 視界の隅、それぞれの部屋に誰が消えていく瞬間にも出会わなかった。 (すぐにげたばこのまえをはしりぬけ、すりっぱのままがいにでる。) すぐに下駄箱の前を走り抜け、スリッパのまま外に出る。
など
(ひだりぜんぽうにししょうのすがたがみえる。) 左前方に師匠の姿が見える。 (そちらにかけよろうとするが、とっさにみぎてがわのもんぴをかくにんする。) そちらに駆け寄ろうとするが、とっさに右手側の門扉を確認する。 (しまったままだ。だれかがにげていったようすもない。) 閉まったままだ。誰かが逃げていった様子もない。 (あらためてししょうのいるほうへはしりだすと、すぐさまどなりこえがとんでくる。) あらためて師匠のいる方へ走り出すと、すぐさま怒鳴り声が飛んでくる。 (「まて、うかつにちかよるな」) 「待て、うかつに近寄るな」 (ししょうがみぎてのてのひらだけをこちらにむけて、かおもみせずにそういうのだ。) 師匠が右手の手のひらだけをこちらに向けて、顔も見せずにそう言うのだ。 (ぼくはおもわずだっしゅをらんにんぐぐらいにおとす。) 僕は思わずダッシュをランニングぐらいに落とす。 (「だれもそとへだすな」) 「誰も外へ出すな」 (つぎのしじをきいて、ふりむくとげんかんからほいくしたちがおっかなびっくり) 次の指示を聞いて、振り向くと玄関から保育士たちがおっかなびっくり (かおをのぞかせている。) 顔を覗かせている。 (「でないでください」) 「出ないでください」 (ぼくがそうさけぶと、びくりとしてみんなげんかんにひっこんだ。) 僕がそう叫ぶと、びくりとしてみんな玄関に引っ込んだ。 (そしてまたかおだけをのばしてこちらをみつめる。) そしてまた顔だけを伸ばしてこちらを見つめる。 (そのようすをみてから、ぼくはゆっくりとししょうのほうへめをむける。) その様子を見てから、僕はゆっくりと師匠の方へ目を向ける。 (あしあとがみだされるのをおそれているのか、といっしゅんおもった。) 足跡が乱されるのを恐れているのか、と一瞬思った。 (が、あめのひとはちがい、もとからうっすらとしたむすうのあしあとで) が、雨の日とは違い、もとから薄っすらとした無数の足跡で (えんていはうめつくされている。) 園庭は埋め尽くされている。 (これではあしあとはおえないだろう。) これでは足跡は追えないだろう。 (そうおもってまたししょうのほうへちかづいていくと、そのせなかがいようなきんちょうを) そう思ってまた師匠の方へ近づいていくと、その背中が異様な緊張を (おびていることにきづいた。けはいでわかる。) 帯びていることに気づいた。気配で分かる。 (あのきんちょうは、ししょうがあいたくてたまらないものにであえたときの、) あの緊張は、師匠が会いたくてたまらないものに出会えた時の、 (そしておそれてやまないものにであえたときの・・・・・) そして畏れてやまないものに出会えた時の・・・・・ (「しずかに、こっちにこい」) 「静かに、こっちに来い」 (そろそろとしたこえでそういう。) そろそろとした声でそう言う。 (ぼくはそれにしたがう。) 僕はそれに従う。 (ししょうのあしもとにまほうじんがある。) 師匠の足元に魔法陣がある。 (だんだんとちかづいていく。) だんだんと近づいていく。 (おおきなえんのなかに、さんかっけいがふたつこうごにかさなっておさまっている。だびでのほしだ。) 大きな円の中に、三角形が二つ交互に重なって収まっている。ダビデの星だ。 (だんだんとちかづいてくる。) だんだんと近づいてくる。 (そしてそのほしとえんしゅうのあいだになにかきみょうなもじのようなものがあり、) そしてその星と円周の間になにか奇妙な文字のようなものがあり、 (ぐるりとえんをいっしゅうしている。) ぐるりと円を一周している。 (まほうじん。) 魔法陣。 (まほうじんだ。) 魔法陣だ。 (しゃしんでみたものとおなじ。) 写真で見たものと同じ。 (だが、ぼくはそのじめんにえがかれたすがたに、いっしゅん、) だが、僕はその地面に描かれた姿に、一瞬、 (ことばにいいあらわせないきかいなものをかんじた。) 言葉に言い表せない奇怪なものを感じた。
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