シンデレラ・パラドックス

(ごばんがいをあるいていたひとりぼっちのぜんや)

五番街を歩いていた一人ぼっちの前夜

(ふるえておくったしょうたいじょうとどいているかな)

震えて送った招待状 届いているかな

(おさないひのやくそくはこおりついたままで)

幼い日の約束は凍りついたままで

(すこしだけときをとめてよ)

少しだけ時を止めてよ

(はねかえりのわたしとせわやきのあなた)

はね返りの私と世話焼きのあなた

(まいごになるとすぐにみつけてくれたね)

迷子になるとすぐに見つけてくれたね

(えいえんにつづくとそうしんじていたけど)

永遠に続くと そう 信じていたけど

(かわりゆくひびをしる)

変わりゆく日々を知る

(はんさむなひとがすきおかねもちがすきよ)

”ハンサムな人が好き お金持ちが好きよ”

(たてまえのうそはからだにわるいつよがりたりなくて)

建前の嘘は体に悪い 強がり足りなくて

(あなたがわらうだけであなたとわらうだけで)

あなたが笑うだけで あなたと笑うだけで

(ほかにはなにもいらなかった)

他には何もいらなかった

(ひとりではたてなくてこころでわらえなくて)

一人では立てなくて 心で笑えなくて

(だれといてもこえられなかった)

誰といても越えられなかった

(あなたのことわすれてもいいですか)

あなたのこと 忘れてもいいですか？

(ばかだねとどかないのに)

馬鹿だね 届かないのに

(はれわたったそらにしゅくふくのかねが)

晴れ渡った空に祝福の鐘が

(うらはらにふあんなかおみせてしまうかな)

裏腹に不安な顔見せてしまうかな

(むかしとかわらないまんまのすがたをみて)

昔と変わらないまんまの姿を見て

(むねをなでおろしてはなきそうだよ)

胸を撫で下ろしては泣きそうだよ

(こころをずっとだましていたなさけなくてよわいわたしを)

心をずっと騙していた情けなくて弱い私を

(しぬまでどうかゆるさないでいて)

死ぬまでどうか許さないでいて

(あなたのこえがきこえたきがしたまいごにならないで)

あなたの声が聞こえた気がした ”迷子にならないで”

(おめでとうなんてことばいわないでそんなことば)

おめでとうなんて言葉 言わないで そんな言葉

(このままうばいさってくれたら)

このまま奪い去ってくれたら

(そんなゆめみたいなことあるわけにないのに)

そんな夢みたいなこと あるわけにないのに

(あなたがわらうだけであなたとわらうだけで)

あなたが笑うだけで あなたと笑うだけで

(ほかにはなにもいらなかった)

他には何もいらなかった

(ひとりでまちつづけていますぐにあいたくて)

一人で待ち続けて 今すぐに会いたくて

(だれといてもこえられないんだよ)

誰といても越えられないんだよ

(あなたのことわすれてもいいですか)

あなたのこと 忘れてもいいですか？

(いまでもまいごのままでかねのねがなりひびいた)

今でも迷子のままで 鐘の音が鳴り響いた