【洒落怖】妙なモノ
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問題文
(いまはもうあまりないんだが、)
今はもうあまりないんだが、
(じゅうだいのころはときおりみょうなものがみえることがあった。)
10代のころは時おり妙なものが見えることがあった。
(なかでもふくすうかいみているものが)
なかでも複数回見ているモノが
(いかにかくきみょうなもの。)
以下に書く奇妙なもの。
(さいしょにみたのはがくせいじだいのゆうじんmのあぱーと。)
最初に見たのは学生時代の友人Mのアパート。
(ゆうじんがじっかからでてひっこしてきたばかりのそのあぱーとは)
友人が実家からでて引っ越してきたばかりのそのアパートは
(ちくなんじゅうねんとかでみためにもいかにもなおんぼろあぱーとだった。)
築何十年とかで見た目にもいかにもなオンボロアパートだった。
(いめーじとしては)
イメージとしては
(4じょうはんふぉーくとかおとこおいどんとかそんなかんじw)
4畳半フォークとか男おいどんとかそんな感じw
(ひっこしいわいでべつのゆうじんaとはじめてへやにいったとき、)
引っ越し祝いで別の友人Aと初めて部屋に行った時、
(はいったしゅんかんからひどくくらいし、くうきもわるいなあとかんじた。)
入った瞬間からひどく暗いし、空気も悪いなあと感じた。
(まありっちてきにもぶっけんてきにもしかたないのかとおもったとき、)
まあ立地的にも物件的にも仕方ないのかと思ったとき、
(そいつがめにはいった。)
そいつが目に入った。
(そいつのみためは50せんちくらいのへびみたいなもの。)
そいつの見た目は50センチくらいの蛇みたいなもの。
(いろはむらさきがかったくろいっしょく。)
色は紫がかった黒一色。
(へびというよりは)
蛇というよりは
(うなぎとか(きょだいな)どじょうにちかいかもしれない。)
ウナギとか(巨大な)ドジョウに近いかも知れない。
(めとかくちとかはなにもないが)
目とか口とかは何もないが
(りょうたんはさきぼそりでどことなくせいぶつめいてみえる。)
両端は先細りでどことなく生物めいて見える。
(そしてどういうしくみかはしらないが)
そしてどういう仕組みかは知らないが
(ちゅうにういてへやのでんとうのしゅういをただよってる。)
宙に浮いて部屋の電灯の周囲をただよってる。
(けむりのようなものではなく)
煙のようなものではなく
(あきらかにじったいがあるかんじ。)
明らかに実体がある感じ。
(ひょうめんのしつかんとしてはごむのようで)
表面の質感としてはゴムのようで
(ひかりをはんしゃしたりはいっさいしてなかった。)
光を反射したりは一切してなかった。
(ときおりからだをくねらせるうごきもどこかせいぶつっぽい。)
時おり体をくねらせる動きもどこか生物っぽい。
(もっともからだをふたつおりみたいにしてたし)
もっとも体を二つ折りみたいにしてたし
(せぼねとかはなさそうだが。)
背骨とかはなさそうだが。
(mもaもまったくきづいていないようすだったので)
MもAもまったく気づいていない様子だったので
(なにもいわなかった。)
なにも言わなかった。
(とくにaはすこしまえにとあるきょうふたいけんをしていらい、)
特にAは少し前にとある恐怖体験をして以来、
(おれをそのげんきょうのようにおもっているのでw)
俺をその元凶のように思っているのでw
(いやなかんじがしたのでおれはふたりをのみにさそい、)
いやな感じがしたので俺は2人を飲みに誘い、
(そのままかえった。)
そのまま帰った。
(すうかげつご(そのあいだいしきしていくのをさけてたので)に)
数ヵ月後(その間意識して行くのを避けてたので)に
(ふたたびmのへやにいくとそいつはいなくなってた。)
再びMの部屋に行くとそいつはいなくなってた。
(こころなしかへやもあかるく、)
心なしか部屋も明るく、
(くうきもよどんではいなくなってた。)
空気も淀んではいなくなってた。
(そのときはべつにそんなものもいるのかくらいにしかかんじなかった。)
その時は別にそんなものもいるのかくらいにしか感じなかった。
(まあ、こっちのせかいのものとはおもわなかったけど。)
まあ、こっちの世界のものとは思わなかったけど。
(そのご、なんかいかどうようのものをみた。)
その後、何回か同様のものを見た。
(ばしょはばいとさきのさぎょうじょうだったり)
場所はバイト先の作業場だったり
(おおきなほーるだったりいろいろ。)
大きなホールだったりいろいろ。
(ながさはは30せんちくらいのものから)
長さはは30センチくらいのものから
(4、5めーとるくらいのものまでさまざまだったけど、)
4、5メートルくらいのものまで様々だったけど、
(ふとさはきまって5せんちくらいだった。)
太さは決まって5センチくらいだった。
(そいつはだいたいなにもせずにちゅうをまっているだけだったのだが、)
そいつはだいたい何もせずに宙を舞っているだけだったのだが、
(いっぴきだけばいとさきでしりあったぱーとのおばちゃんに)
一匹だけバイト先で知り合ったパートのおばちゃんに
(やたらまとわりついているやつをみた。)
やたらまとわりついているやつを見た。
(やはりおばちゃんはきづいていないようだ。)
やはりおばちゃんは気づいていないようだ。
(いんがかんけいはわからないが)
因果関係はわからないが
(そのおばちゃんはしばらくして)
そのおばちゃんはしばらくして
(たいびょうをわずらったとかでぱーとをやめた。)
大病を患ったとかでパートを辞めた。
(そして、まもなくなくなられたときいた。)
そして、まもなく亡くなられたと聞いた。