Galileo Galilei 「星を落とす」

(すばらしきおんがくが)

すばらしき音楽が

(まちのはずれからきこえたら)

街のはずれから聴こえたら

(あおいかわのほとりで)

青い河のほとりで

(こんやもあえるんだ)

今夜も会えるんだ

(しろいしろいきみのためいき)

白い白い君のため息

(よぞらにのぼってく)

夜空にのぼってく

(ふれたくてもふれられないのは)

触れたくても触れられないのは

(きえてしまいそうだから)

消えてしまいそうだから

(もうほしをひとつぬすんで)

もう星をひとつ盗んで

(このまちにおっことして)

この街に落っことして

(えいがみたいにもやして)

映画みたいに燃やして

(さいしょからはじめよう)

最初から始めよう

(きみがなくことなんてない)

君が泣くことなんてない

(だれにもきづかなくても)

誰にも気づかなくても

(ぼくにはきこえるんだ)

僕には聴こえるんだ

(すばらしきおんがくとなみだのおちるおと)

素晴らしき音楽と涙の落ちる音

(あじさいのはながさいている)

あじさいの花が咲いている

(おかのかげにかたっぽのすにーかー)

丘のかげにかたっぽのスニーカー

(そしてぼくはうたっている)

そして僕は歌っている

(うめるようにうたっているんだ)

埋めるように歌っているんだ

(たねまきのきせつがちかづいて)

種まきの季節が近づいて

(すなのしろをあとにした)

砂の城を後にした

(ふりかえることはけっしてないさ)

振り返ることは決してないさ

(くずれてしまうから)

崩れてしまうから

(だんだんとしをとっていくだび)

だんだん年をとっていくだび

(あなたのこえもゆるやかにおいて)

あなたの声もゆるやかに老いて

(つぎなるちいさなはなのたねを)

次なる小さな花の種を

(つちのうえにはいてしぬんだ)

土の上に吐いて死ぬんだ

(さあほしをひとつぬすんで)

さあ星をひとつ盗んで

(このまちにおっことして)

この街に落っことして

(えいがみたいにもやして)

映画みたいに燃やして

(さいしょからはじめよう)

最初から始めよう

(きみにわらってほしい)

君に笑ってほしい

(ぼくにきづいてほしいよ)

僕に気付いてほしいよ

(ぼくにはきこえるんだ)

僕には聞こえるんだ

(すばらしきおんがくとなみだのおちるおと)

すばらしき音楽と涙の落ちる音