ブレーメンの音楽隊

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(あるおとこがろばをかっていました。このろばはなんねんもつかれしらずにむぎのふくろをふうしゃ)

ある男がロバを飼っていました。このロバは何年も疲れ知らずに麦の袋を風車

(こやまではこびましたが、ちからがなくなってきて、だんだんしごとにてきさなくなって)

小屋まで運びましたが、力がなくなってきて、だんだん仕事に適さなくなって

(きました。それでしゅじんはえさをやらないのがいちばんいいとかんがえはじめました。)

きました。それで主人はえさをやらないのが一番いいと考え始めました。

(しかし、ろばはかざむきがわるいとわかってにげ、ぶれーめんへいくみちをしゅっぱつ)

しかし、ロバは風向きが悪いとわかって逃げ、ブレーメンへ行く道を出発

(しました。そこできっとまちのおんがくかになれるぞ、とろばはかんがえました。)

しました。そこできっと町の音楽家になれるぞ、とロバは考えました。

(しばらくあるくと、りょうけんがみちにねて、つかれるまではしったようにはあはああえいで)

しばらく歩くと、猟犬が道に寝て、疲れるまで走ったようにハアハアあえいで

(いるのにきがつきました。「いぬくん、どうしてそんなにあえいでいるんだね?」)

いるのに気がつきました。「犬くん、どうしてそんなにあえいでいるんだね?」

(とろばはたずねました。「ああ」とりょうけんはこたえました。「ぼくはとしよりで、まいにち)

とロバは尋ねました。「ああ」と猟犬は答えました。「僕は年寄りで、毎日

(よわくなってきて、もうりょうができないんだよ。しゅじんはぼくをころそうとしたんだ。)

弱くなってきて、もう猟ができないんだよ。主人は僕を殺そうとしたんだ。

(だからにげてきたのさ。だけど、どうやってくっていったらいいんだろう?」)

だから逃げて来たのさ。だけど、どうやって食っていったらいいんだろう?」

(「いいことおしえようか」とろばはいいました。「ぼくはぶれーめんへいって、)

「いいこと教えようか」とロバは言いました。「僕はブレーメンへ行って、

(そこでまちのおんがくかになるんだ。ぼくといっしょにいってきみもおんがくかのしごとをしないか。)

そこで町の音楽家になるんだ。僕と一緒に行って君も音楽家の仕事をしないか。

(ぼくはりゅーとをひく、きみはてぃんぱにをたたくんだ。」)

僕はリュートを弾く、きみはティンパニをたたくんだ。」

(りょうけんはさんせいしました。それでにひきですすんでいきました。まもなく、ねこにであい)

猟犬は賛成しました。それで二匹で進んで行きました。まもなく、猫に出会い

(ました。ねこはみっかつづきのあめのようなかおをしてみちにすわっていました。「これこれ、)

ました。猫は三日続きの雨のような顔をして道に座っていました。「これこれ、

(ひげそりくん、うかないかおしてるね、どうしたんだい?」とろばはたずねました。)

ひげそりくん、浮かない顔してるね、どうしたんだい?」とロバは尋ねました。

(「くびがあぶないというのにたのしいひとがいるかい?」とねこはこたえました。)

「首が危ないというのに楽しい人がいるかい?」と猫は答えました。

(「よるとしなみで、ははすりへってひらたくなってるし、だんろのそばにすわっていとを)

「寄る年並みで、歯はすりへって平たくなってるし、暖炉のそばに座って糸を

(つむいでいるほうがすきなの、ねずみをおいまわすよりもね。うちのおかみさんはわたしを)

紡いでいる方が好きなの、ネズミを追い回すよりもね。うちのおかみさんは私を

(おぼれさそうとしたのよ。だからにげてきたわ。だけど、いまはいいかんがえが)

溺れさそうとしたのよ。だから逃げてきたわ。だけど、今はいい考えが

など

(うかばなくてね。どこへいったらいいのかしら?」)

浮かばなくてね。どこへ行ったらいいのかしら?」

(「ぶれーめんへいこう。きみはやそうきょくがわかるじゃないか。おんがくかになれるよ。」)

「ブレーメンへ行こう。君は夜想曲がわかるじゃないか。音楽家になれるよ。」

(ねこはそれがいいとおもい、いっしょにいきました。このあと、さんびきのとうぼうしゃたちはのうかの)

猫はそれがいいと思い、一緒に行きました。この後、三匹の逃亡者たちは農家の

(にわにきました。そこではおんどりがもんのうえにとまってこえのかぎりにないていました。)

庭に来ました。そこでは雄鶏が門の上にとまって声のかぎりに鳴いていました。

(「きみのなきごえはどこまでもどこまでもしみとおるね。どうしたの?」とろばは)

「君の鳴き声はどこまでもどこまでもしみ通るね。どうしたの?」とロバは

(いいました。「てんきがよくなるってよほうしているんだよ。まりあさまがおさなご)

言いました。「天気がよくなるって予報しているんだよ。マリア様が幼子

(きりすとのちいさなしゃつをあらってかわかそうとなさるひだからね。」とおんどりは)

キリストの小さなシャツを洗ってかわかそうとなさる日だからね。」と雄鶏は

(いいました。「だけど、にちようにはおきゃくがくることになっているもんだから、)

言いました。「だけど、日曜にはお客がくることになっているもんだから、

(うちのおくさんはむじひにも、あしたすーぷにいれてぼくをたべるつもりだとこっくに)

うちの奥さんは無慈悲にも、明日スープに入れて僕を食べるつもりだとコックに

(いったんだよ。それでこんばんぼくはあたまをきられるんだ。だから、まだできるあいだに、)

言ったんだよ。それで今晩僕は頭を切られるんだ。だから、まだできる間に、

(はいをさいだいげんにつかってないているのさ。」)

肺を最大限に使って鳴いているのさ。」

(「ああ、だけどとさかくん、」とろばはいいました。「ぼくたちといっしょにきたほうが)

「ああ、だけどトサカくん、」とロバは言いました。「僕たちと一緒に来た方が

(いいよ。ぼくたちはぶれーめんへいくんだ。どこへいったってしぬよりましな)

いいよ。僕たちはブレーメンへ行くんだ。どこへ行ったって死ぬよりましな

(ことをみつけられるよ。きみはよいこえをしてる。ぼくたちがいっしょにおんがくをやれば、)

ことを見つけられるよ。君は良い声をしてる。僕たちが一緒に音楽をやれば、

(きっとすばらしくなるよ。」)

きっと素晴らしくなるよ。」

(おんどりはこのけいかくにさんせいしました。こうして4ひきはいっしょにすすんでいきました。)

雄鶏はこの計画に賛成しました。こうして4匹は一緒に進んで行きました。

(ところがいちにちでぶれーめんのまちにいきつくことができませんでした。ゆうがたにもりに)

ところが一日でブレーメンの町に行きつくことができませんでした。夕方に森に

(ついたので、そこでよるをあかすことにしました。ろばとりょうけんはおおきなきのしたに)

着いたので、そこで夜を明かすことにしました。ロバと猟犬は大きな木の下に

(ねて、ねことおんどりはえだにのぼりましたが、おんどりはいちばんあんぜんなてっぺんまで)

ねて、猫と雄鶏は枝に上りましたが、雄鶏は一番安全なてっぺんまで

(とびあがりました。おんどりがねむるまえにしほうをみまわすと、とおくにちいさなひばなが)

飛び上がりました。雄鶏が眠る前に四方を見まわすと、遠くに小さな火花が

(もえているのがみえたようにおもいました。それで、「とおくないところに)

燃えているのが見えたように思いました。それで、「遠くないところに

(いえがあるにちがいないよ、だってあかりがみえたんだ」となかまによびかけました。)

家があるに違いないよ、だって明かりが見えたんだ」と仲間に呼びかけました。

(「それなら、おきていったほうがいいな。ここのやどはひどいからね。」とろばは)

「それなら、起きて行った方がいいな。ここの宿はひどいからね。」とロバは

(いいました。りょうけんもにくがついたほね2,3ぼんにありつけたらいいなとおもいました。)

言いました。猟犬も肉がついた骨2,3本にありつけたらいいなと思いました。

(それであかりがあるばしょをめざしてすすみ、まもなくそのあかりがだんだんあかるく)

それで明かりがある場所を目指して進み、まもなくその明かりがだんだん明るく

(かがやき、おおきくなって、こうこうとあかりのついたごうとうのいえにつきました。)

輝き、大きくなって、こうこうと明かりのついた強盗の家に着きました。

(ろばが、いちばんおおきいので、まどにいってなかをのぞきました。)

ロバが、一番大きいので、窓に行って中をのぞきました。

(「なにがみえる?あしげのうまさん」とおんどりがたずねました。)

「何が見える?芦毛の馬さん」と雄鶏が尋ねました。

(「なにがみえるか?」とろばはこたえました。「おいしそうなたべものとのみものが)

「何が見えるか?」とロバは答えました。「おいしそうな食べ物と飲み物が

(のってるてーぶる、それと、そこにすわってたのしくやってるごうとうたち。」)

載ってるテーブル、それと、そこに座って楽しくやってる強盗たち。」

(「それはうってつけね。」とおんどりはいいました。それからどうぶつたちは、)

「それはうってつけね。」と雄鶏は言いました。それから動物たちは、

(ごうとうたちをおいはらうほうほうをそうだんし、とうとうあるけいかくをおもいつきました。)

強盗たちを追い払う方法を相談し、とうとうある計画を思いつきました。

(ろばがまえあしをまどわくにかけ、りょうけんがろばのせにとびのり、ねこがいぬのうえによじのぼり、)

ロバが前足を窓枠にかけ、猟犬がロバの背に飛び乗り、猫が犬の上によじ登り、

(さいごにおんどりがとびあがってねこのあたまにとまることにしました。)

最後に雄鶏が飛び上がって猫の頭にとまることにしました。

(これがおわると、あいずにしたがって、よんひきがいっしょにおんがくをえんそうしはじめました。)

これが終わると、合図に従って、四匹が一緒に音楽を演奏し始めました。

(ろばがいななき、りょうけんはほえ、ねこはにゃーおといい、おんどりはときをつくりました。)

ロバがいななき、猟犬は吠え、猫はニャーオといい、雄鶏は時をつくりました。

(それからがらすをこなごなにわって、まどからへやにどっとなだれこみました。)

それからガラスをこなごなに割って、窓から部屋にどっとなだれ込みました。

(このおそろしいさわぎに、ごうとうたちはてっきりゆうれいがはいってきたとおもい、)

このおそろしい騒ぎに、強盗たちはてっきり幽霊がはいってきたと思い、

(とびあがり、びっくりぎょうてんして、もりへにげていきました。)

跳びあがり、びっくり仰天して、森へ逃げていきました。

(4にんのなかまはてーぶるにすわり、のこりものでじゅうぶんまんぞくして、これから1かげつぜっしょくする)

4人の仲間はテーブルに座り、残り物で十分満足して、これから1か月絶食する

(かのようにたべました。4にんのおんがくかはたべおわるとあかりをけし、めいめいが)

かのように食べました。4人の音楽家は食べ終わると明かりを消し、めいめいが

(じぶんのせいしつとおきにいりにしたがってねばしょをさがしました。ろばはにわのわらのうえに、)

自分の性質とお気に入りに従って寝場所を探しました。ロバは庭のわらの上に、

(りょうけんはどあのうしろに、ねこはだんろのあたたかいはいのちかくにねて、おんどりはやねのはりの)

猟犬はドアの後ろに、猫は暖炉の暖かい灰の近くに寝て、雄鶏は屋根のはりの

(うえにとまりました。そしてながいたびをしてつかれていたのですぐにねむりこみました。)

上にとまりました。そして長い旅をして疲れていたのですぐに眠りこみました。

(まよなかをすぎたころ、ごうとうたちはとおくから、いえのあかりがもうついていなくて、)

真夜中を過ぎたころ、強盗たちは遠くから、家の明かりがもうついていなくて、

(まったくひっそりしているのがわかり、おやぶんは「おれたちはあんなにとりみだして)

まったくひっそりしているのがわかり、親分は「おれたちはあんなに取り乱して

(こわがることはなかったんじゃないか。」といって、こぶんのひとりにいっていえを)

こわがることはなかったんじゃないか。」と言って、子分の一人に行って家を

(しらべてこい、とめいれいしました。つかいにたったこぶんは、ひっそりしているので、)

調べて来い、と命令しました。使いにたった子分は、ひっそりしているので、

(ろうそくにひをつけようとだいどころにはいり、ねこのぎらぎらひかるほのおのようなめを)

ろうそくに火をつけようと台所に入り、猫のギラギラ光る炎のような目を

(もえているすみびとかんちがいしたので、ひをつけようとまっちをめにもって)

燃えている炭火と勘違いしたので、火をつけようとマッチを目に持って

(いきました。しかし、ねこはそのじょうだんがわからず、こぶんのかおにとびかかり、)

いきました。しかし、ねこはその冗談がわからず、子分の顔に飛びかかり、

(ふーっとうなったりひっかいたりしました。こぶんはとてもおどろいて、うらぐちに)

フーッと唸ったりひっかいたりしました。子分はとても驚いて、裏口に

(はしりました。しかし、そこにねていたいぬがとびかかってあしをかみました。)

走りました。しかし、そこに寝ていた犬が飛びかかって脚を噛みました。

(そして、こぶんがなかにわをよこぎり、こやしのわらのそばをはしっていくと、ろばが)

そして、子分が中庭を横切り、肥やしのわらのそばを走って行くと、ロバが

(うしろあしでもうれつなけりをいれました。おんどりも、ものおとでめがさめげんきをかいふくして、)

後ろ足で猛烈な蹴りをいれました。雄鶏も、物音で目が覚め元気を回復して、

(はりから「こけこっこー」とさけびました。)

はりから「コケコッコー」と叫びました。

(それでごうとうはできるだけはやくおやぶんのところにはしっていき、「ああ、あのいえには)

それで強盗はできるだけ早く親分のところに走っていき、「ああ、あの家には

(おそろしいまじょがいますよ。おれにふーっといきをふきかけ、ながいかぎづめでおれの)

恐ろしい魔女がいますよ。おれにフーッと息を吹きかけ、長いかぎづめでおれの

(かおをひっかきやがった。それでどあのそばにないふをもったおとこがいやした。)

顔をひっかきやがった。それでドアのそばにナイフをもった男がいやした。

(そいつがおれのあしをさしたんです。なかにわにはくろいかいぶつもいましたよ。)

そいつがおれの脚を刺したんです。中庭には黒い怪物もいましたよ。

(そいつはおれをこんぼうでなぐりやがったんで。うえには、やねには、)

そいつはおれをこん棒でなぐりやがったんで。上には、屋根には、

(さいばんかんがいて、「わるものをここにつれてこい!」とどなっていました。)

裁判官がいて、『悪者をここに連れて来い!』と怒鳴っていました。

(だから、おれはにげてきましたよ。」といいました。)

だから、おれは逃げてきましたよ。」と言いました。

(このあと、ごうとうたちはにどといえにはいろうとしませんでした。)

このあと、強盗たちは二度と家に入ろうとしませんでした。

(しかし4にんのぶれーめんのおんがくかたちはここがとてもきにいったので、)

しかし4人のブレーメンの音楽家たちはここがとても気に入ったので、

(もうでていきたいとはおもいませんでした。)

もう出ていきたいとは思いませんでした。

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