ピノッキオの冒険 41

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投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数3難易度(4.3) 4542打 長文
原作 コッローディ

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問題文

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(そのあさ、いいきもちでめをさましたぴのっきおは、)

その朝、いい気持で目を覚ましたピノッキオは、

(おおきなあくびをしたあとで、ぶつぶつとひとりごとをいいました。)

大きなあくびをした後で、ぶつぶつと独り言をいいました。

(「さあて、きょうはどこへあそびにいくとしようかな。)

「さあて、今日はどこへ遊びに行くとしようかな。

(ゆうえんちでちょっとあそんだあと、さーかすをみにいき)

遊園地でちょっと遊んだ後、サーカスを見に行き

(よるはてじなのけんぶつにでかけるというのはどうだろう。)

夜は手品の見物に出かけるというのはどうだろう。

(うん、それがいい、それがいい。いつもながら、すぐにいろんなことを)

うん、それがいい、それがいい。いつもながら、すぐにいろんなことを

(おもいつけて、ぼくはほんとにあたまのいいこだなあ」)

思いつけて、僕はほんとに頭のいい子だなあ」

(そのときぴのっきおは、みみのあたりがひどくむずむずすることにきがつきました。)

その時ピノッキオは、耳のあたりがひどくむずむずすることに気がつきました。

(さわってみると、いつのまにかみみがおどろくほどのながさになっていて)

触ってみると、いつの間にか耳が驚くほどの長さになっていて

(けがもじゃもじゃとはえているようすです。)

毛がもじゃもじゃと生えている様子です。

(びっくりしたぴのっきおは、せんめんきにみずをみたすと)

びっくりしたピノッキオは、洗面器に水をみたすと

(おそるおそる、かおをうつしてみました。)

おそるおそる、顔を映してみました。

(「あっ!」ぴのっきおはあぶなく、こしをぬかしそうになりました。)

「あっ!」ピノッキオはあぶなく、腰を抜かしそうになりました。

(もとのかわいらしいみみのかわりに、おおきなおおきなろばのみみがふたつ)

元のかわいらしい耳のかわりに、大きな大きなロバの耳がふたつ

(ぴょこんととびだしていたのです。)

ぴょこんと飛び出していたのです。

(「あっ、そうだ。だれかがいたずらをしてねているあいだに)

「あっ、そうだ。誰かがいたずらをして寝ている間に

(こんなへんてこなみみをくっつけたのかもしれないぞ」)

こんなへんてこな耳をくっつけたのかもしれないぞ」

(ぴのっきおはためしに、ちからいっぱいろばのみみをひっぱってみました。)

ピノッキオは試しに、力いっぱいロバの耳をひっぱってみました。

(でも、ひっぱってもひっぱってもみみはとれません。)

でも、ひっぱってもひっぱっても耳は取れません。

(それどころか、ひっぱるたびにみみはにょきにょきと)

それどころか、引っぱるたびに耳はにょきにょきと

など

(ながくなっていくばかりです。)

長くなっていくばかりです。

(「どうしよう、どうしよう。こんなみみをしていたんじゃ、)

「どうしよう、どうしよう。こんな耳をしていたんじゃ、

(そとをあるくこともできないや。あそびにいくことだってできやしない。)

外を歩くこともできないや。遊びに行くことだってできやしない。

(ああ、ほんとにどうしよう」)

ああ、ほんとにどうしよう」

(ぴのっきおはとうとう、おいおいとなきだしてしまいました。)

ピノッキオはとうとう、おいおいと泣き出してしまいました。

(そのなきごえをききつけて、にかいにすんでいるもるもっとが)

その泣き声を聞きつけて、二階に住んでいるモルモットが

(へやのなかへはいってきました。)

部屋の中へ入ってきました。

(「ぴのっきおさん、ぴのっきおさん。どうかしましたか」)

「ピノッキオさん、ピノッキオさん。どうかしましたか」

(「たいへんなんです、たいへんなんです。ほら、ちょっとぼくのみみをみてくださいよ」)

「大変なんです、大変なんです。ほら、ちょっと僕の耳を見てくださいよ」

(「ははあ」 もるもっとはぴのっきおのみみをみると、)

「ははあ」 モルモットはピノッキオの耳を見ると、

(きのどくそうに、まゆをひそめました。)

気の毒そうに、まゆをひそめました。

(「ぴのっきおさん、あなたもとうとう、やられたようですね」)

「ピノッキオさん、あなたもとうとう、やられたようですね」

(「やられたって、なににです?」)

「やられたって、なににです?」

(「ひんひんびょうですよ。このびょうきにかかったものは、だれでもかならず)

「ヒンヒン病ですよ。この病気にかかった者は、誰でも必ず

(に、さんじかんのうちに、ほんもののろばのすがたにかわって)

二、三時間のうちに、本物のロバの姿に変わって

(ひんひんとなきだすようになるのです」 )

ヒンヒンと鳴きだすようになるのです」

(「まさか」 「いいえ、うそではありません。ぴのっきおさんもあとしばらくすれば)

「まさか」 「いいえ、嘘ではありません。ピノッキオさんも後しばらくすれば

(まちがいなくろばにかわってしまいます」)

間違いなくロバに変わってしまいます」

(「でも、どうしてなんです?どうしてぼくは、ろばにかわるびょうきなんかに)

「でも、どうしてなんです?どうして僕は、ロバに変わる病気なんかに

(かかってしまったんでしょう?」ぴのっきおはなきそうなこえでたずねました。)

かかってしまったんでしょう?」ピノッキオは泣きそうな声で尋ねました。

(「それはあなたが、がっこうをなまけてあそんでばかりいたからですよ。)

「それはあなたが、学校を怠けて遊んでばかりいたからですよ。

(そういうこどもは、かならずこのひんひんびょうにかかることになっているのです」)

そういう子供は、必ずこのヒンヒン病にかかることになっているのです」

(「でも、なおせるんでしょう?このびょうきだって」)

「でも、治せるんでしょう?この病気だって」

(「なおせません。ぜったいになおせません。いちどかかったらしぬまで)

「治せません。絶対に治せません。一度かかったら死ぬまで

(ろばのすがたでいなければならないのです」)

ロバの姿でいなければならないのです」

(「こまったなあ、こまったなあ。そうだ、がりがりぼうやにあって)

「困ったなあ、困ったなあ。そうだ、ガリガリ坊やに会って

(どうすればいいか、きいてみなけりゃあ」)

どうすればいいか、聞いてみなけりゃあ」

(ぴのっきおは、ありあわせのずきんをあたまからすっぽりとかぶると)

ピノッキオは、ありあわせの頭巾を頭からすっぽりとかぶると

(がりがりぼうやをさがしにそとへとびだしました。)

ガリガリ坊やを探しに外へ飛び出しました。

(でもどうしたことか、きょうにかぎって、がりがりぼうやのすがたは)

でもどうしたことか、今日に限って、ガリガリ坊やの姿は

(どこにもみえませんでした。)

どこにも見えませんでした。

(ぴのっきおは、みみにきづかれないようにずきんをしっかりとおさえながら)

ピノッキオは、耳に気づかれないように頭巾をしっかりと押さえながら

(ゆうえんちやしばいごやを、ひとつひとつのぞいてまわりました。)

遊園地や芝居小屋を、ひとつひとつのぞいて回りました。

(そのうち、ひとりのしらないこがぴのっきおにこえをかけてきました。)

そのうち、ひとりの知らない子がピノッキオに声をかけてきました。

(「きみ、がりがりくんならきょうはいえにのこっているらしいぞ」)

「きみ、ガリガリ君なら今日は家に残っているらしいぞ」

(「なあんだ、そうだったのか」ぴのっきおはがりがりぼうやのいえへ)

「なあんだ、そうだったのか」ピノッキオはガリガリ坊やの家へ

(かけつけて、どあをどんどんとたたきました。)

駆けつけて、ドアをドンドンとたたきました。

(「だれだい?」いえのなかからげんきのないこえがこたえました。)

「だれだい?」家の中から元気のない声が答えました。

(「ぼくだよ、ぴのっきおだよ」)

「僕だよ、ピノッキオだよ」

(「ああ、きみか。よし、いまあけてやるからちょっとまっていてくれ」)

「ああ、君か。よし、今あけてやるからちょっと待っていてくれ」

(しばらくたってから、やっとのことでどあがあいて、)

しばらくたってから、やっとのことでドアが開いて、

(がりがりぼうやがかおをだしました。)

ガリガリ坊やが顔を出しました。

(ぴのっきおは、またこしをぬかすほどおどろきました。)

ピノッキオは、また腰を抜かすほど驚きました。

(がりがりぼうやもぴのっきおとおなじように、)

ガリガリ坊やもピノッキオと同じように、

(あたまからすっぽりと、ずきんをかぶっていたのです。)

頭からすっぽりと、頭巾をかぶっていたのです。

((ははあ、そうか。さてはがりがりぼうやも、やはりひんひんびょうに)

(ははあ、そうか。さてはガリガリ坊やも、やはりヒンヒン病に

(かかったとみえるな)そうかんがえてすこしこころのかるくなったぴのっきおは)

かかったとみえるな)そう考えて少し心の軽くなったピノッキオは

(わざとしらないかおをして、たずねました。)

わざと知らない顔をして、尋ねました。

(「やあ、がりがりぼうや、げんきかい?」)

「やあ、ガリガリ坊や、元気かい?」

(「げんきもげんき、こんなにぐあいのいいことはいままでにいっぺんもなかったくらいさ」)

「元気も元気、こんなに具合のいいことは今までにいっぺんもなかった位さ」

(「だったらどうして、ずきんをかぶったりしてるんだい?」)

「だったらどうして、頭巾をかぶったりしてるんだい?」

(「なあに、ぼうしのかわりにとおもってね」「ふーん」)

「なあに、帽子のかわりにと思ってね」「ふーん」

(ふたりはしばらくだまったまま、おたがいのようすをじろじろとながめあっていました。)

二人はしばらく黙ったまま、お互いの様子をじろじろと眺め合っていました。

(そのうちぴのっきおが、ちょっともじもじとしながらいいだしました。)

そのうちピノッキオが、ちょっともじもじとしながら言い出しました。

(「ねえ、がりがりくん、ぼくちょっときみのみみをみてみたいんだけど)

「ねえ、ガリガリ君、僕ちょっと君の耳を見てみたいんだけど

(みせてもらえるかしら?」がりがりぼうやも、ちょっともじもじしました。)

見せてもらえるかしら?」ガリガリ坊やも、ちょっともじもじしました。

(「いいけど、きみのもみせてくれなければいやだなあ」)

「いいけど、君のも見せてくれなければ嫌だなあ」

(「じゃ、いっしょにずきんをぬごうよ。いいだろう?」)

「じゃ、一緒に頭巾を脱ごうよ。いいだろう?」

(「よし、じゃいいかい。それ、いち、にのさん」)

「よし、じゃいいかい。それ、いち、にのさん」

(ぴのっきおとがりがりぼうやは、そろってぱっとぼうしをとりました。)

ピノッキオとガリガリ坊やは、揃ってぱっと帽子を取りました。

(そのとたんぴのっきおは、がりがりぼうやのあたまにもじぶんのとそっくりの)

そのとたんピノッキオは、ガリガリ坊やの頭にも自分のとそっくりの

(ろばのみみがはえていることにきがついて、ぷっとふきだしました。)

ロバの耳が生えていることに気がついて、ぷっと吹き出しました。

(がりがりぼうやもぴのっきおのあたまをみて、おなじようにぷっとふきだしました。)

ガリガリ坊やもピノッキオの頭を見て、同じようにぷっと吹き出しました。

(ふたりはおなかをかかえてわらいころげました。)

二人はおなかを抱えて笑い転げました。

(でもすぐに、がりがりぼうやがひめいをあげました。)

でもすぐに、ガリガリ坊やが悲鳴をあげました。

(「ぴのっきお、ぴのっきお、たすけてくれ。)

「ピノッキオ、ピノッキオ、助けてくれ。

(ぼく、からだがふらふらしてたっていられないんだ」)

僕、体がふらふらして立っていられないんだ」

(「ぼくもだ、ぼくもだ。うわあ」)

「僕もだ、僕もだ。うわあ」

(たおれそうになったぴのっきおとがりがりぼうやは、)

倒れそうになったピノッキオとガリガリ坊やは、

(おもわずゆかのうえへてをついて、からだをささえようとしました。)

思わず床の上へてをついて、体を支えようとしました。

(それといっしょにふたりのからだから、もじゃもじゃとけがはえはじめました。)

それと一緒に二人の体から、もじゃもじゃと毛が生え始めました。

(おしりからはしっぽが、にゅーっとのびてきました。)

お尻からはしっぽが、にゅーっと伸びてきました。

(ふたりはあわててたすけをよぼうとしました。)

二人は慌てて助けを呼ぼうとしました。

(でもどんなにさけぼうとしてもことばにはならず、のどからとびだしてくるのは)

でもどんなに叫ぼうとしても言葉にはならず、のどから飛び出してくるのは

(ひんひんというかんだかいろばのなきごえだけでした。)

ヒンヒンという甲高いロバの鳴き声だけでした。

(そのとき、どあをあらあらしくたたくおとがしました。)

その時、ドアを荒々しくたたく音がしました。

(「あけろ、あけろ。ろばつかいさまがおむかえにきたぞ」)

「開けろ、開けろ。ロバ使いさまがお迎えに来たぞ」

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