怪人二十面相17

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問題文

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(ついては、こんやせいじゅうじ、ぼくのぶかのものさんめいが、きけにさんじょうしますから、)

ついては、今夜正十時、ぼくの部下のもの三名が、貴家に参上しますから、

(だまってびじゅつしつにとおしていただきたいのです。かれらはかんのんぞうだけを)

だまって美術室に通していただきたいのです。彼らは観音像だけを

(にづくりして、とらっくにつんではこびさるよていになっております。)

荷づくりして、トラックにつんで運びさる予定になっております。

(ひとじちのそうじくんは、ぶつぞうとひきかえにきけへもどるようにはからいます。)

人質の壮二君は、仏像とひきかえに貴家へもどるようにはからいます。

(やくそくはにじゅうめんそうのなにかけてまちがいありません。)

約束は二十面相の名にかけてまちがいありません。

(このことをけいさつにしらせてはなりません。またぶかのとらっくの)

このことを警察に知らせてはなりません。また部下のトラックの

(あとをつけさせてはいけません。もしそういうことがあれば、)

あとをつけさせてはいけません。もしそういうことがあれば、

(そうじくんはえいきゅうにかえらないものとおぼしめしください。このもうしでは)

壮二君は永久に帰らないものとおぼしめしください。この申し出は

(かならずごしょうだくえるものとしんじますが、ねんのためごしょうだくのせつは、)

かならずご承諾得るものと信じますが、念のためご承諾のせつは、

(こんやだけじゅうじまでせいもんをあけはなっておいてください。それを)

今夜だけ十時まで正門をあけはなっておいてください。それを

(めじるしにさんじょうすることにいたします。)

目じるしに参上することにいたします。

(にじゅうめんそうより)

二十面相より

(はしばそうたろうどの)

羽柴壮太郎殿

(なんというむしのよいようきゅうでしょう。そうたろうしはじめ、こぶしを)

なんという虫のよい要求でしょう。壮太郎氏はじめ、こぶしを

(にぎってくやしがりましたが、そうじくんというかけがえのない)

にぎってくやしがりましたが、壮二君というかけがえのない

(ひとじちをとられては、どうすることもできません。ざんねんながら、)

人質をとられては、どうすることもできません。ざんねんながら、

(このむちゃなもうしでにおうずるほかにてだてはないようにおもわれます。)

このむちゃな申し出に応ずるほかに手立てはないように思われます。

(なお、ぞくにたのまれてじどうしゃをうんてんしてきたせいねんをとらえて、)

なお、賊にたのまれて自動車を運転してきた青年をとらえて、

(じゅうぶんせんぎしましたけれど、かれはただ、いくらかおれいをもらって)

じゅうぶん詮議しましたけれど、彼はただ、いくらかお礼をもらって

(たのまれただけで、ぞくのことはなにもしりませんでした。)

たのまれただけで、賊のことは何も知りませんでした。

など

(しょうねんたんてい)

少年探偵

(せいねんうんてんしゅをかえすと、ただちに、しゅじんのそうたろうしふさい、こんどうろうじん、それに、)

青年運転手を帰すと、ただちに、主人の壮太郎氏夫妻、近藤老人、それに、

(がっこうのようむいんさんにおくられて、くるまをとばしてかえってきたさなえさんも)

学校の用務員さんに送られて、車をとばして帰ってきた早苗さんも

(くわわって、おくまったへやに、ぜんごしょりのそうだんがひらかれました。)

くわわって、奥まった部屋に、善後処理の相談がひらかれました。

(もうぐずぐずしてはいられなのです。じゅうじといえば、はち、くじかんしか)

もうぐずぐずしてはいられなのです。十時といえば、八、九時間しか

(ありません。)

ありません。

(「ほかのものならばかまわない。だいやなぞおかねさえだせばてにはいる)

「ほかのものならばかまわない。ダイヤなぞお金さえ出せば手にはいる

(のだからね。しかし、あのかんのんぞうだけは、わしは、どうもてばなしたく)

のだからね。しかし、あの観音像だけは、わしは、どうも手ばなしたく

(ないのだ。ああいうこくほうきゅうのめいさくを、ぞくのてなどにわたしては、にほんの)

ないのだ。ああいう国宝級の名作を、賊の手などにわたしては、日本の

(びじゅつかいのためにすまない。あのちょうこくは、このいえのびじゅつしつにおさめてある)

美術界のためにすまない。あの彫刻は、この家の美術室におさめてある

(けど、けっしてわしのしゆうぶつではないとおもっているくらいだからね。」)

けど、けっしてわしの私有物ではないと思っているくらいだからね。」

(そうたろうしは、さすがにわがこのことばかりかんがえてはいませんでした。)

壮太郎氏は、さすがにわが子のことばかり考えてはいませんでした。

(しかし、はしばふじんは、そうはいきません。かわいそうなそうじくんのことで)

しかし、羽柴夫人は、そうはいきません。かわいそうな壮二君のことで

(いっぱいなのです。)

いっぱいなのです。

(「でも、ぶつぞうをわたすまいとすれば、あのこが、どんなめにあうか)

「でも、仏像をわたすまいとすれば、あの子が、どんなめにあうか

(わからないじゃございませんか。いくらたいせつなびじゅつひんでも、にんげんの)

わからないじゃございませんか。いくらたいせつな美術品でも、人間の

(いのちにはかえられないとぞんじます。どうかけいさつなどへおっしゃらないで、)

命にはかえられないとぞんじます。どうか警察などへおっしゃらないで、

(ぞくのもうしでにおうじてやってくださいませ。」)

賊の申し出に応じてやってくださいませ。」

(おかあさまのまぶたのうらには、どこともしれぬまっくらなちかしつに、)

おかあさまのまぶたの裏には、どこともしれぬまっくらな地下室に、

(ひとりぼっちでなきじゃくっているそうじくんのすがたが、まざまざと)

ひとりぼっちで泣きじゃくっている壮二君の姿が、まざまざと

(うかんでいました。こんばんのじゅうじさえまちどおしいのです。たった)

うかんでいました。今晩の十時さえ待ちどおしいのです。たった

(いまでも、ぶつぞうとひきかえに、はやくそうじくんをとりもどしてほしいのです。)

いまでも、仏像とひきかえに、早く壮二君をとりもどしてほしいのです。

(「うん、そうじをとりもどすのはむろんのことだが、しかし、だいやを)

「ウン、壮二をとりもどすのはむろんのことだが、しかし、ダイヤを

(とられたうえに、あのかけがえのないびじゅつひんまで、おめおめぞくに)

取られたうえに、あのかけがえのない美術品まで、おめおめ賊に

(わたすのかとおもうと、ざんねんでたまらないのだ。こんどうくん。)

わたすのかと思うと、ざんねんでたまらないのだ。近藤君。

(なにかほうほうはないものだろうか」)

何か方法はないものだろうか」

(「そうでございますね。けいさつにしらせたら、たちまちことがあらだって)

「そうでございますね。警察に知らせたら、たちまち事があらだって

(しまいましょうから、ぞくのてがみのことはこんばんじゅうじまでは、そとへもれない)

しまいましょうから、賊の手紙のことは今晩十時までは、外へもれない

(ようにしておかねばなりません。しかし、しりつたんていならば・・・・・・。」)

ようにしておかねばなりません。しかし、私立探偵ならば……。」

(ろうじんが、ふといちあんをもちだしました。)

老人が、ふと一案を持ちだしました。

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